「ひいぃ……!?」
「逃げろー!?」
「撤退!!」
ヘルメット団の前哨基地にアビドスの生徒と共に襲撃しに来た門矢士。
まさか襲撃しに来ると思っていなかったのかヘルメット団は準備を怠ってたため、時間もかからずヘルメット団を追い出すことが出来た。
アヤネ『お疲れさまでした、これで一つヘルメット団の拠点を抑えることが出来ました。』
シロコ「ん、そうだね。」
アロナ『お疲れさまでした、先生!』
”ああ。そっちもな。”
アロナに返事を返すと士はシッテムの箱を閉じる。
ホシノ「ふわぁ~……おじさん疲れちゃったよ~帰ってねたい……。」
ノノミ「あらあら☆」
”……さてと、学校に戻るか。”
シロコ「ん。」
ノノミ「はい!」
二人は士の方向きながら返事し、ホシノは眠そうにしていた。
セリカ「……。」
ただセリカだけは鋭い目で士を見ていた。
アヤネ「ヘルメット団の件ですが、直近の拠点は潰せたのでしばらくは大人しくなるでしょう。」
士たちは学校に戻り、対策委員会の定例会議を開いていた。
シロコ「これも先生のおかげ。」
”ふっ……もっと褒めろ。”
椅子に座り、足を組みながらドヤ顔で言い放った。
ホシノ「うへ~、めちゃくちゃ調子に乗ってるね~でもさすがはシャーレの大先生だね。」
シロコ「これで借金返済に集中できる。」
”……そう言えばヘルメット団が邪魔して聞けなかったが……借金ってどれくらいあるんだ?”
シロコが言った言葉で気になっていたことを思い出し、シロコに聞く。
ホシノ「う~ん……ざっと9億ぐらい?」
”……は?”
シロコの代わりにホシノが答えるが、とんでもない金額に聞き間違えたのか……はたまた理解できなかったのか、困惑の声がこぼれ出る。
アヤネ「正確には9億6235万です。」
”約10億じゃねえか……何しやがったんだ……?”
アヤネ「……数十年前、アビドス郊外にある砂漠で、大規模な砂嵐が起きたんです。その砂嵐は想像を絶するもので、アビドス自治区のいたるところが砂で埋もれました。」
ノノミ「復旧するには多額の資金が必要……ですが融資してくれる銀行は見つからず……。」
ホシノ「結局、カイザーローンって言う悪徳の金融業者に頼るしかなかった。」
”カイザー……(……名前が似てるだけか。)”
カイザーと言う名前に、とあるライダーの名前が思い浮かぶ。
アヤネ「最初はすぐに返済できる算段だったんだと思います。」
アヤネ「……しかし、その後も巨大な砂嵐は幾度となくアビドスを襲い続け、ついにはアビドスの半分以上が砂に飲まれてしまったのです。」
”幾度もなく……か。(話を聞く限り、その前には巨大な砂嵐は起こってなかったのがこの数十年で急にアビドスを襲うようになった。まるでアビドスを消すみたいに……いや、自然で起きた事だ、考えすぎか。)”
アヤネ「生徒たちは絶望し、その結果膨れ上がった借金だけが残されました。」
アヤネ「借金が返済できないとこの学校は銀行の手に渡り、廃校手続きを取らざるを得なくなるのです。」
アヤネ「ですが、実際に完済できる可能性は0%に近く……。」
シロコ「ほとんどの生徒はやめて、この学校を去っていった。」
”……ま、妥当な判断だな。”
シロコ「そして私達だけが残った。」
ホシノ「まあ、そう言うつまらない話だよ。」
”……確かにつまらない話だ。”
ホシノ「……。」
”……が、約10億か……逆に面白くなってきたな。”
シロコ「!」
”お前らのバックボーンを大体わかった……確かに借金の額はすごいが……さっきアヤネが言ったが0ではない。”
”つまりは諦めない限り、返済する方法あるって事だ。”
アヤネ「そ、それって!」
”本来なら連邦生徒会役員共がするはずだが……そいつらは迷子探しに力を入れてるみたいだからな……この俺がこの学校の先生として借金返済を手伝ってやる。”
アヤネ「は、はい!よろしくお願いします!」
セリカ「それでいいの?」
”ん?”
アヤネの言葉のすぐ後にセリカが疑問の声を上げた。
セリカ「だって、先生は結局部外者だよ。」
ノノミ「でも、だからこそ私たちと違う視点で助けてくれるかもしれませんよ。」
セリカ「それでも!!」ガタッ!
セリカ「これまで学校の問題は私たちだけでなんとかしてきたじゃない。」
セリカ「なのに、突然やってきた大人に従うなんて。」
”……ま、お前が言いたいことはわかる。”
”俺は色んな所を巡って色んな役割をこなしてきたが、そこでは誰一人疑問に思わず受け入れていた、連邦生徒会役員共も生徒会長が決めたってだけで俺のことを信用したからな……お前の考えの方が妥当だな。”
セリカ「だったら!!」
”だがな……お前、少しは現実を見てみろ、10億の借金を5人で1年で返そうとするなら、1日当たり50万は必要だ、休まず働いてもこの額必要なんだ、私たちだけでなんとか……か、補給もままならない状態でなんとかできると思ってるのか?”
セリカ「うるさい!!」バンッ!
”本気で返したいなら少しは大人に頼ってみたらどうだ?……ここに頼れる大人がいるだろ?”
セリカ「さっきからなにその上から目線!!」
セリカ「私は……認めない!!」ダッ!
「「「セリカちゃん」(セリカ)」!?」
セリカは士に言い放つと、部屋から出ていってしまった。
”……少し言い過ぎたか、空気を悪くしてしまったな。”
アヤネ「……いえ大丈夫です。事実ですので。」
セリカ(……みんなのバカ!!)
セリカ(先生先生って……!!)
アロナ『……あの先生?』
”……どうした?”
時刻は夜、士は一旦シャーレに戻り明日からの事を考えていると、アロナから急に声をかけられた。
アロナ『……先生って何でもできますよね、生徒への指揮も初めてとは思えないぐらい出来てましたし、それに先生自身も相当強いじゃないですか?』
”ああ、俺には苦手なものはない。”
”……写真を撮ること以外は……。”ボソッ
アロナ『?』
”確かに俺は強い……それがどうした?”
アロナ『……なぜヘルメット団との戦いでは、生徒の指揮に専念していたのですか?先生自身戦っていた方がすぐに片づけましたよね?』
”なぜ……か……確かに俺がやった方がすぐに片が付くだろう……借金だってそのカイザーローンだったか?……そいつを破壊してしまえば踏み倒すことだって可能だ。”
アロナ『……だったら先生が借金の問題をどうにかすればいいのでないでしょうか?』
”……いや、それはしない。”
アロナ『……なぜですか?』
”……このキヴォトスの世界は今はかなり不安定の状態だ……街がまともに機能できないぐらいにな。”
”生徒会長が消えてから不安定になった……つまり生徒会長が全部解決していたって事だ。”
”俺が問題を解決したところで、その生徒会長の二の舞になるだけだ……だから最低限でしか俺は動かず生徒に問題を解決させるようにする……命にかかわることになるなら別だがな。”
アロナ『なるほど……。』
”それに……俺もこのキヴォトスから去ることを決めているからな。”
アロナ『ッ……な、何でですか!?』
”俺の世界ではないからな……役割が終えれば俺はここを去る……それが俺の旅だからな。”
アロナ『そう……ですか。』
”安心しろ、この世界が安定するまでは去らない……つまりこのキヴォトスでの俺の役割はこの世界を安定させるって事だろう。”
”ま、それがいつになるかだがな……それまではよろしく頼むぞ……超優秀AIさん。”
アロナ『……わかりました!先生が去るまで、全力でサポートしますね!』
”ああ……。”
アロナに返事を返すと、この世界のSNSを見る。
”……謎の白と緑のロボットのようなものがスイーツ専門店にてケーキを購入……コイツ……。”
気になるチャットに目に付き、写真を見ると仮面ライダー斬月がスイーツ専門点から出てきてる所を撮られていた。
”あの時生徒を助けた斬月か……なにしてんだコイツ?”