魔法科高校の劣等生 黒羽の姫と焔の絶対王者   作:レオ2

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という訳で,実質1話目でございます。
主人公の考え方などの為に地の文が多めです。

では!


出会い

 興奮冷め止まないまま,真夜たちに知らず知らずのうちに警戒されている当人である音羽焔矢は都内にある一軒家へと帰って来た。ライブ会場の片付けは既に会社の人間やアルバイトの人達がしてくれているだろう。

 焔矢はスポンサーや事務所の人達に挨拶をしてそのまま家に向かったのだ。

 

「ただいま」

 

 人間は誰もいない一軒家の中に入ると同時にそう言うと,リビングの方から小さな鳴き声がする。それは直ぐに嬉しさの声に変わりドタドタとリビングから小さな豆柴が焔矢の元へ駆け寄って来た。

 家を出て既に数時間経っているが,ライブ会場に連れて行くわけにもいかずお留守番をさせていた。でもやっぱり寂しかったようで身体を押し付けるように鳴いて来る。

 それにしょうがないなと口元を緩め,ギターバックを背負いながら豆柴を抱っこして家に入る。

 リビングは家を出る前と殆ど状態は変わらず,ちゃんと良い子に待っていた事が伺える。

 

 焔矢は冷蔵庫に予めしまっておいた晩御飯を乗せたプレートと,豆しば……名前を「ヨル」と名付けた子犬の分の晩御飯も取り出す。

 電子レンジに自分のプレートをぶち込み,ヨルのプレートに乗せたドッグフードと小さく切り刻んだ小魚をテーブルの隣に置くと,ヨルは腕から抜け出し今か今かと焔矢を見上げ晩餐の号令を待つ。

 

 そんなヨルに苦笑いしながら待てのポーズをとると,ヨルはよく躾されているのかウルウルとした眼で見てくるがここで妥協してしまえば永遠に舐められるため焔矢は心を鬼にして待てを続けた。

 電子レンジが終了した音がすれば,「よし」と言いヨルは嬉しそうにご飯にありついた。ヨルを一撫でした後,焔矢は電子レンジから自分のプレートを取り出しヨルの隣のテーブルに着くと手を合わせありついた。

 

 たった1人と一匹の晩餐,音がないと落ち着かない焔矢は天井端っこにあるスピーカーから音楽を鳴らす。それは世界的に有名なロックバンドのもので,確か今はUSNAを拠点に活動しているバンドだ。

 今日,鮮烈なデビューライブを果たしたばかりの焔矢とは立っているステージもまるで違う彼らの音楽,だが焔矢は彼らに負けているとは思っていなかった。そもそも何が負けているというのかというのが焔矢の考え。

 寧ろ彼らの音楽を聴き,ご飯に手を付けながら自分ならこの場面にリフを効かせるや,ドラムの手数を多くすると言った”自分なら”を考え続ける。彼の事を知っている高校の同級生は”音楽バカ”という褒めているのかけなしているのかよく分からない評価をしているが,それはそれで焔矢にとっては誉め言葉だった。

 そのバカを続けていつしか自分には「焔の絶対王者」などというカッコいいけれど自分からは絶対名乗りたくない2つ名を付けられた。

 

「美味かったか?」

 

 自分の晩餐を食べ終え,身体でロックバンドの奏でる演奏に身体でリズムを取っていた焔矢は足元で転がっているヨルに聞くと,ヨルはワン!と吠え肯定した。

 音楽を止め,また一撫でするとヨルの入れ物と自分のプレートを持ってそれを家に取り付けられているホームオートメーションに入れると皿の洗浄が始まる。

 それを見届けた焔矢はヨルを横に連れソファーに座り,今日のニュースをネットで見る。膝の上で寝ころぶヨルを撫でながらトップに出ていた記事をタップする。

 

「司波達也氏の動向…ね,ご丁寧な日記な事だ」

 

 司波達也,今の世界でもっとも注目を浴びているだろう今年国立魔法大学2年生になる男で魔法に携わらない焔矢でも知っている()()四葉の一員。

 アンタッチャブルと言われる一族の1人である時点で魔法師の中でも凡人であるはずがない。寧ろ,凡人という評価で収まるほどの人物ではない。魔法師を人間社会の一部に組み込むために画策している事もこれまでの彼の異常を越えてもはや理解不能な行動の数々によって焔矢はなんとなく想像している。

 

 まあ,実際は一度もあった事ないし九校戦という魔法科高校の生徒達が学校の威信をかけて戦う魔法競技の映像で彼の事を見たが底知れない者があるのは直ぐに感じ取れた。

 だけどそれだけだ。焔矢自身は魔法が嫌いという訳じゃない。寧ろ,自分達の立場を変えるために努力している達也の存在は焔矢も尊敬している。力を一種の道具にしていたとしても,その力を自分達が生きやすい社会の為に使い,自分達の証明の為に動き回っている彼の存在は「世界を変える」という目的の焔矢に密かな勇気をもたらしてくれている。

 

 夢を夢のままにするのではなく,行動する人間は評価されるべきだと焔矢は思っているから余計にそう感じる。

 寧ろ,焔矢的にはこの記事を書いているマスコミたちの方に苛立ちを持っている。魔法が危険だとか,司波達也は危険だとかなんとも無駄な事だと思う。

 持ちたくて持った能力な訳でもないだろうし,確かに魔法師は()()の人間よりもずっと戦闘力は高いだろうしある意味魔法を持っている人間に魔法を持っていない人間に生殺与奪の権を握られているも同然。

 そんな人間が一般社会に溶け込んでいるというのだから恐怖する理由としては分かるつもりだ。

 

 だけど分かるだけだ。肯定するつもりはない。生まれ持ったものを他者が否定する権利なんて無い。だから同時に同情するつもりもない。

 焔矢には魔法師が抱えている苦悩も分からないし,今自分が知る必要はないと思っていた。それこそ…自分がどこかの魔法師の家系に名を連ねない限りは。

 魔法の理論も何もかも自分は知らないし,両親も教えようとしなかったし,そもそも自分は小さなころから音楽に熱をあげていたから。

 焔矢は情報端末を手放し,シャワーに入り,歯磨きをして寝る事にした。

 

「ヨル,寝るぞ~」

 

 焔矢の声にヨルが嬉しそうに二階への階段を上っていく。そんなヨルを苦笑いしながらも,今では唯一の家族なので追いかけていると――焔矢は奇妙な感覚を覚えた。

 

「なんだ?」

 

 階段の途中で止まり,家の壁——もっと言えば家の外に注意を向けた。

 何故そんな事をしたのかと言われたら何となくとしか言えない。だが,焔矢は自分の直感を信じている。信じる事にした,という方が的確だ。

 焔矢はそのまま外へ注意を向けて眼を閉じた。別に,焔矢には壁をすり抜ける透視能力も,人の気配を鋭敏に察知する能力も備わっていない。

 耳は人よりも良いが,魔法を使った盗み聞きの技術には到底勝てないけれど,焔矢にはある意味焔矢だからこそ気配を探る方法があった。それはバンドマンとしての能力と言っても過言ではない。ステージの上で様々な視線——悪意も善意の視線にもさらされることの多い焔矢にはいつしかそれらの感覚を見分ける能力を持っていた。

 

「…誰もいない,か」

 

 自分が呟いた言葉に自信は満ちていなかった。彼が感じた視線は直ぐに空中に消えてなくなってしまい,それが誰もいないという結果を生んだのかもしれない。だけどそれで感じたもの全てが偽物だったかと言われたら違うように今までの経験から感じた。

 階段を先に上ったヨルが不思議そうに振り返っているのを見て,緊張するのも良くないなと思い直した焔矢はヨルを途中で抱き上げ寝室に向かった。

 寝付くのに少々時間がかかってしまったが,ヨルを抱き枕にして寝る事には成功した。

 

 

 一般住宅街——といっても数十年前よりも更に近代的なテクノロジーが進化し一般の住宅であろうとも見た目はどこかの高級住宅街の様相となっていたが,その中に焔矢とヨルが住む一軒家がある。

 彼の両親が焔矢の音楽という才能を早々に見抜いていたからか,完璧な防音使用で簡易的なスタジオまで彼の家には存在している。そんな家のつくりから彼がどれほど家族に愛されて育ってきたのかは想像に難くなかった。

 

 その焔矢を,ほぼ家の真正面から自身の魔法の応用で透視して見ていた女性は気配が消えたのを察知し心の中で一息ついた。

 

「まさか,感づかれるなんてね」

 

 油断していた訳ではなかった。実際彼女は隠形によってその気配を完璧に消していた。今が焔矢の就寝時間と分かることからも辺りは既に暗く,隠形は見事なものでその証拠に彼女の前を通り過ぎる一般市民は彼女に気が付くことは無かった。

 それは彼女が美人でもなく人が気にする程ではないから……ではない。寧ろ彼女の容姿は間違いなく”美人”に入るもので,長い髪をセミロングにまとめ,白のカチューシャ,黒のブラウスに黒のスカートという極力目立たない恰好。しかし,彼女の表情はどこか蠱惑的なもので,彼女が一般的嗜好に収まる範疇の洋服を着て街をぶらつくだけでも男達の姫になれるだろうというほど彼女の容姿は整っている。

 しかしそんな事しなくとも彼女——黒羽亜夜子にとって隠形は得意技でもあるしだから工作・諜報任務に就くことが出来る。この格好なのは純粋に気分だ。

 

「魔法は使えないっておば様は言ってたけど,油断ならないわね」

 

 亜夜子がここに来たのはターゲットのとりあえずの家を確認するための意味が強かった。

 彼女が彼——音羽焔矢の監視と言う名の調査を四葉家現当主から直々に任命されてから1時間。時刻は既に23時を回る所だが,夜の任務が多い亜夜子にとってこの時間に仕事のターゲットを確認する事はそれほど苦ではなかった。

 既に彼は寝室で飼っている犬と一緒に寝ているようだし,今日の所はやることは何もない。亜夜子は油断なく,その姿を都会の闇に紛れ込ませながら彼の事を考える。

 

「一体何で気が付かれたのかしら。」

 

 透視をして見ていた亜夜子は完璧に気配を消していた。魔法師ならもしかしたら気が付かれるかもしれないものだったかもしれないが(それもかなり高位な魔法師),魔法師でもない素人に自分の存在が感知されかかるとは思わなかった。

 亜夜子の想い人のように,特殊な眼でも持っているのかと一瞬思ったがそんなのはあり得ない。そもそもあの人の眼が特別なのだからそんな可能性は微塵も無い。

 そして完全に気配を消していたと自負するのなら

 

「視線…かな」

 

 抽象的なものだが,悪意のある視線とそれ以外を識別する人間が身近にいるからか亜夜子は彼が自分の存在を感知しかけた理由としてそれをあげた。

 だが,例えそうだとすればもう同じ轍を踏むことはない。いくら視線を読めたとしても,所詮は一般人。監視という名目は達成できると亜夜子は考えて東京での住まいに帰って行った。

 

 

 翌日,日曜日というのは魔法師や一般人にとっての共通認識として休日になっている。もちろん何かを企てている人間にとっては曜日などなんの意味も持たない記号であるが,少なくとも一般人である焔矢にとっては休日だった。

 一応世間的にはバンドと名乗ってはいるが,彼の場合はバンドとは正直言い難い。バンドは楽器を演奏する団体の事を一般的に指すのであって昨日のメジャーデビューライブのように”ソロ”で,いくらギターボーカルだったとしてもそれはバンドとは言えないんじゃないかと,彼の監視を二日目にして亜夜子は思った。

 

 東京の新宿にある新宿御苑は,この都会の中の数少ない自然を感じられるという場所だ。またそう言った趣のある場所であるので当然人の数は多く亜夜子も人に紛れるのは造作もない事だった。

 街の至る所にある魔法が発動されたかを検知するための機械に引っかからないように隠形の魔法を発動し,新宿御苑にあるカフェにてお茶をしながら彼と犬を見ていた。

 

「なんか…呑気ね」

 

 その亜夜子はというと,どこか呆れが混じった声色でカフェよりも向こう側の原っぱでレジャーシートを引き足を組んで空を見上げている焔矢を見ていた。

 焔矢のお腹には亜夜子も一瞬眼を奪われた豆しばが彼のお腹に乗っかって寝ていた。

 それは亜夜子の言う通り呑気とも言える光景であった。経緯はどうであれ,現在進行形で四葉という魔法師集団としては最強の一角にその身を狙われているというのに警戒する様子が微塵も無い。

 今は四葉しか彼の別の才能を認知していないと思われるから良いものを,もしも敵対勢力や人間を人間と思っていない連中に見つかりでもしたらあっと言う間に人体実験に攫われるというのに。

 

「はぁ…その為に私がいるとしても,なんだかやる気が起きないわね」

 

 こんなことを名指しで仕事として送り出してきたのは四葉の現当主なので文句言えないし,そもそも文句を言うような安い忠誠心は持っていない。

 亜夜子や,亜夜子の弟である文弥には幼少期から四葉真夜に対する忠誠心を親に叩き込まれてきたのだから,真夜に愚痴をこぼしたわけではない。

 実際亜夜子が受けた仕事というのは,彼の監視の他にもしも他の勢力が彼を狙った場合に彼を保護(と言う名の捕獲)を命じられてもいる。それは彼女が使う事の出来る魔法と彼が一般人で戦闘能力が皆無であると分かっているからこその人選だ。

 だけども亜夜子としては,想い人でもある司波達也暗殺を企てている組織を潰すのに注力したいというのが本音だった。いくら文弥と,彼の傘下でもあるチームナッツがいるとはいえ,その捜査人員からわざわざ外された亜夜子がやる気出ないというのも分かるものだった。

 あのように呑気な姿を見せられると余計にそう感じる。

 

 だけど――油断している訳じゃなかった

 

「すいません」

 

 ほんの一瞬ため息に眼を反らしていたら…何故か彼が犬と共に立ち上がりゆっくりと自分がいる所にまで来たのには何も思わなかった。だけど,まるで自分がそこにいるのが初めから分かっていたかのように声をかけられたことに亜夜子は一瞬頭がグラつくほどの衝撃を感じた。無論物理的な衝撃ではなく,驚愕による衝撃だった。

 何故なら今亜夜子は姿を目立たせないための隠形を使っている。昨日自負した通り,一般人程度では到底見つける事が出来ない程のもので昨日のように亜夜子は彼を直接眼で見ていた訳じゃなかった。それなのに…まるでそこにいるのかが分かっているかのように声をかけて来た。

 亜夜子は内心の驚愕を顔には出さなかったものの,努めて平然と彼を見上げた。

 

「あら,どうしましたか?」

 

 外行き用の猫を被った亜夜子が問いかけると,彼は亜夜子の容姿によって照れる事も無く動揺の気配も無く聞いて来た。

 

「相席してもいいですか?出来るならこの子も」

 

 そう言って足元にいる豆しばを見る。豆しば…ヨルは彼の足元から亜夜子を見上げて何が嬉しいのか尻尾を振っていた。

 亜夜子は一瞬どうするか考えて――結果的に彼の要望を受け入れる事にした。

 

「ええ,どうぞ」

 

 魅惑的な笑みを浮かべ向かいの席を勧めた。一応,彼も昨日で有名人の仲間入りを果たしたからか眼鏡などかけているがよりハイレベルな変装をする事が出来る亜夜子にとっては詰めが甘いと言わざるを得なかった。

 亜夜子は一瞬で隠形を解き,その姿を衆人観衆の前に晒しだした。

 そうすると,様々な席からどこか感嘆ともとれるため息がされたのを2人は感じた。主に亜夜子へ視線が集まっている。「何故気が付かなかったんだ」という意味が多くあるが,既に向かいに男が座ってしまった以上今からナンパをしに行くのは至難の業。

 

「ありがとう」

 

 彼はそう言ってギターケースを机に立てかけ,椅子を少し持ち上げるとヨルのリードを椅子の足に引っかけた。ヨルにそれを気にした素振りはなく寝転がる。

 彼が相席をしてきたのは休日のこの時間には当然カフェの席がほぼ埋まっているのに加え,彼が子犬を連れているからというのも理由の1つだろう。21世紀の最後を飾るこの年でも,基本的にお店の中にペットを連れて行く事は出来ない。食品を扱う所なら当然で,外の席であれば許されるというだけだ。

 

「ダージリンの紅茶と…あとこの子のお水ください」

 

 通り過ぎた店員にメニューを見ながら注文すると,店員は一瞬亜夜子の方に目線を向けたが直ぐに店の中に引っ込んだ。

 

「可愛いワンちゃんですね」

 

 相席すること自体現代ではとても珍しい事ではあるが,相席する相手に対して話しかけるのはもっと珍しいかもしれない。それが男女ともなればなおさらで,女性から声をかけるとなると更に珍しい。

 それも小悪魔的な可愛らしい顔から放たれる言葉は,ただ人ならば聞き惚れてしまうほどどこか色香を感じさせる声色で亜夜子は話しかけた。

 

「だって,良かったな…ヨル」

 

 彼が呼んだ犬の名前に亜夜子は内心でビクッとした。ただの変哲もない名前なら何も思わなかったが,そのヨルという名前は亜夜子が諜報・工作員として仕事を始める時に使うコードネームであり,奇しくも全く同じ名前に思わず吹きそうになってしまった。

 

「まあ,ヨルちゃんって言うんですね!」

 

 言いながらヨルを見ると,ヨルは何となく胸を張っているかのようなポーズを取り,もしも人間だったら「ドヤァ」と聞こえてきそうな感じを受けた。

 

「はい。犬は苦手じゃないですか?」

 

 座った後に聞くものではないだろと亜夜子も思ったが,一応気を遣ってくれているようなので素直に答える。

 

「ええ,大丈夫ですよ。寧ろ大好きです。」

「そっか,良かった」

 

 そんな会話をしていると,店員が焔矢の注文をした紅茶とヨルの水を持ってきてくれた。予め持ってきておいたヨルの水入れに水を注ぎこむとヨルはガッツくように飲み始める。

 それを見たら焔矢も紅茶に一口付ける。砂糖も何も入れていないのを見ると甘党ではないのかもなと亜夜子はどうでも良い事を思った。

 

「楽器をなさるんですか?」

 

 紅茶を一口飲んだタイミングを見計らい亜夜子からまた声をかけた。

 その理由は…正直亜夜子自身にも分からない。別に自分から話しかけなくとも,相手から話しかけてしまう。それ位に綺麗な容姿をしていると亜夜子自身も自己認識している。

 自意識過剰でもなく,実際今現在進行形でカフェの他の席から亜夜子に注目が集まって焔矢がいなくなるタイミングで声をかけようと画策している連中もいるのは想像に難くない。

 そう言う訳で,放っておいてもきっと焔矢から話しかけてくると思っていたのに…。

 

「ええ…まあ。」

 

 なんだか歯切れが悪い返し方だが,亜夜子は敢えて彼の事情に踏み込むことにした。

 

「ギター…ですか?」

 

 本当はそんな事を聞かなくとも亜夜子にだって楽器の知識くらいは存在する。実際に演奏する事はピアノ位が限度だが,彼が昨日ステージで披露したのがギターだというのは亜夜子にも知っているしどうみてもギターバックなのだから効かなくても分かる。

 ただ聞いたのは,それが自分が無知な女だと彼に認識させるためだった。

 

「ギターだよ。」

「やっぱり,実物は初めて見ました」

 

 と言ってもギターケースからむき出しになっている訳でもないので実際は見ていないのだが,そもそも彼女の言うように今時ギターをむき出しで持ち歩くのも珍しい。

 たしかに,この世界ではバンドという概念は存在するが実際の楽器を奏でる人間は割と少数派だ。何故なら今の時代では楽器の打ち込みの技術も進化している為,多少の素人でさえもプロ級の音を出す事が出来るシステムが確立されている。

 そのため本番で生演奏するよりも,下手なギタリストやベーシストに比べると打ち込みでやった方が評価を得られやすい時代なのだ。

 

「まあ,今時ギターなんて時代が一世代前だなんて偶に言われるな」

 

 そしてそれ自体は焔矢も当然理解をしていた。多分,下手な演奏を見せるよりも打ち込みの方がより臨場感と迫力を増した音を出せるだろうし打ち込みと同じレベルの演奏をするのも一筋縄ではいかない。

 実際昨日の彼のライブの感想にだってギター以外は打ち込みなのに,なんでギターは自分で弾くんだという意見も出て来た。それを圧倒的な技術で黙らせたので目立った批判は少ないが。

 実はと言うと,昨日晩御飯中に聴いていたUSNAのロックバンドも焔矢からすればバンドというのもおこがましい打ち込みを主体としたバンドだった。だが,世界的に有名なアーティストですらそんな様子なのだから今どれだけ音楽業界が打ち込みという科学技術の発達によって進化した”音”が認められているかもよく分かる。

 

「では…趣味なんですか?」

 

 しかし,世界的に音楽の在り方が変わってると言っても生で演奏できる利点も当然存在する。自分で音を鳴らす事に意味を見出す人間もいるのだ。

 ギターを弾く人間はそれこそ趣味という人間が多い。作曲ではなく,ギターをすること自体に目的に置いているのだ。

 

 だが亜夜子は知っている。彼が昨日メジャーデビューを果たしたプロバンドだと。だから寸劇以外の何でもないのだが彼に見つかってしまった以上亜夜子の考え方はシフトしていた。

 それは焔矢の友人になるフリをする。彼を見守るのではなく,敢えて友人のフリをする事の方が難易度が低いと思った。何故か彼は――認めるのも業腹だが自分の隠形が通じない。今はこうして話し相手として目の前にいるが,もしも街中で万が一にも隠形がバレた時に言い訳が効かなくなる。

 それに比べれば友達になるフリをするのなら亜夜子にしてみればいつでも裏切れるし,彼に接近する理由が出来る。彼が使えるかもしれないという”魔法力増幅”などという眉唾物の真偽も1カ月後のライブを待たず分かるかもしれない。

 

「うん,趣味」

 

 それを聞きながらも亜夜子は内心「嘘つけ」と思っていた。昨日,彼の家を確認してから自分の家に戻った後真夜の執事である葉山から昨日の彼のデビューライブの映像を見せてもらったが――正直度肝を抜かれた。

 亜夜子にも当然好きな音楽の嗜好はあるがそれは優雅な物やいわゆる恋愛ソングというものが多い。だが彼の奏でる音楽はそれらの高校二年生が作り出す青春の歌でもなんでもなく,昨日の彼のMCの言葉を借りるのなら

 

 

 世界への宣戦布告

 

 

 この言葉を体現したようなロックナンバーが多かった。彼のフレーズにあった”運命”という言葉は,彼が紡ぐ音楽からこれでもかと嫌っているのが伝わって来た。

 だがそこに裏打ちされたギターのテクニックは到底”趣味”のレベルではなかった。ボーカルも彼なので弾かない時もあったが,彼のギターソロのパートではただかき鳴らすだけで会場が揺らめき,炎が立ち上るかのような熱気を映像から感じ取った。

 それは普段彼のようなロックを聴かない…そもそも音楽に携わらない亜夜子の意識にも届いていた。届いていたからこそ度肝を抜かれたのだ。

 ——決して彼のファンになった訳ではない。

 

 そもそも亜夜子はそんな尻軽な女ではない。今の彼女の好きな人間はたったの1人,そしてその1人とは結ばれる事が無いと知っているからこそ亜夜子は恋をする事が無い。

 だいたいそんなもの仕事の邪魔だと割り切ることにした。

 

「そうなのですか。一度是非聴いてみたいですね」

 

 それは社交辞令に近い言葉だったが,彼にはそれが微妙に伝わらなかったのか微妙な表情で答えた。

 

「それは色んな意味で無理ですね。」

「色んな,とは?」

「別に秘密って訳でもないですけど,場所がそもそも許可貰っていないからって言うのと…純粋に俺自身はそれほどギターは聴かせるほど上手くない」

 

 その言葉に亜夜子は訝し気に首をかしげる。

 彼の言葉の意味が少し分からなかったからだ。彼の言うように,この場で許可をもらっていないからギターを出来ないというのはまあ分かる。一応場所が場所なので許可も無しに演奏は出来ないという事だろう。じゃあ何でギター持っているんだとなるかもしれないが,それは今は良いだろう。

 

 だけど2つ目に関しては本当によく分からなかった。先程亜夜子が思った通りギターの腕が非凡の技術を昨日のライブで見せつけた彼が,人に聴かせるほど上手くないだなんて嘘としか思えなかったからだ。

 

(だけど…嘘は言っていない)

 

 目の前で紅茶のカップを自分に傾けている焔矢をさりげなく観察する。彼に嘘をついている兆候は見られない。諜報員として様々な所に潜入する事が多い亜夜子には彼の身体の微妙な変化で嘘か誠かを見分ける目くらいは持っていた。

 それでも彼が嘘をついていると言い切る事は出来なかった。

 そして,その事について踏み込む気にも亜夜子はなれなかった。

 上手くないと自分で言った彼の瞳が,一瞬焦点を失ったように混濁とした瞳になったのを見たからだ。

 

「そう言えば,どうしてヨルちゃん言うの?」

 

 少し沈黙してしまった彼と向かい合って,焔矢が罰悪そうになった頃亜夜子が唐突な話題変更した。焔矢は気を遣わせてしまったと思ったが,彼にその話題に乗らない理由は特になかった。

 足元でヨルは既にお眠態勢に入ってしまっていたが,亜夜子の言葉にのそのそと起き上がり彼女にすり寄るように近づいた。それを焔矢は止めようとしたが,亜夜子がそれを手で押しとどめると自分の手をヨルに嗅がせる。

 ヨルは尻尾をぶんぶんと振って亜夜子の手の匂いを嗅ぎ,やがて彼女を主として認めたかのように頬を摺り寄せ始めた。そんな愛犬のさらっとした裏切りに目を吊り上げながらも正直に話した。

 

「俺がヨルを拾った時が丁度真夜中だったから」

「ぷっ…!」

 

 亜夜子はその余りの単純な理由にヨルを撫でながら上品に吹いた。

 吹いてしまう事に上品も何もあったものじゃないと思うかもしれないが,彼女のそれはひどく似合っていた。クスクスと笑う彼女の微笑に,焔矢は少し見惚れて直ぐに眼を反らした。

 その行動を亜夜子は照れから来るものだと直ぐに分かったが…直ぐに蠱惑的な笑みを浮かべた。その笑みに,焔矢は反射的な危険信号を脳から受け取ったが既に遅かった。

 

「そんな単純な理由なのですか?」

 

 その瞳の奥に遊び心が蠢いているのを感じている焔矢だが,既にもう遅かった。

 

「俺にはそんな立派な命名能力はないですよ。」

 

 焔矢は内心,自分が作る曲の名前も単純な物が多いしと誰にする訳でもない言い訳をしていた。

 焔矢が作る曲の名前はそれこそ一部をあげるのなら「OVER AGE」,「GET MYSELF」と言ったぶっちゃけそれほど捻ったものはない。

 もちろん曲自体はこの2曲だけじゃないが,それでも自分に捻った名前を付ける能力はないともう諦めている。だからヨルを見つけた日も,ただ段ボールに捨てられていた犬を放っておけなくて拾ってその時が真夜中だったから「ヨル」と名付ける事にそれほど抵抗はなかった。

 まあ,ヨルは普通に夜行性ではないのだが。

 

「ふふ,そうですか。でも…良い名前だと思いますよ?」

 

 しかし,亜夜子自身はそのネーミングの理由は兎も角として,いい名前だと思うのは本心だった。というよりも,自分が自分で名乗るコードネームと同じなのだから自画自賛の意味合いの方がずっと強いのだがそれを見分ける術は焔矢にはなかった。

 すこし疑わしそうな眼で亜夜子を見ていたが,直ぐに興味を無くしたように目を伏せた。そして近くにいた店員を呼び寄せた。そうして自分の財布から紅茶代を出そうとするが,亜夜子はその彼の手を直接触れて止めた。

 美女に唐突なボディータッチを受けて舞い上がらない男性は少数派だろうが,焔矢はその少数派だった。いきなり触られたことに一瞬心の臨戦態勢を取ろうとしてしまったが,目の前の亜夜子の瞳を見て臨戦態勢を解いた。というか,解かざるを得なかった。

 

(こいつ,今…)

 

 一瞬,彼女から感じた想子…起動式や魔法式を構成するのに必要な非物質粒子を感じ取った。魔法師なら誰でも感じ取ることが出来るものだが,焔矢は魔法師ではない。知識としては一応持っているが,それを実際感じた事は――ない。

 それなのに今彼女からはそうだと思わせる何かを感じた。別に想子自体珍しいものでもないので彼女が一瞬だけでもそれを身体から出したことも分からないでもない。別に彼女が魔法師だったというだけだろう。

 だけどその迫力は焔矢が想像していたどこかのお嬢様ではなく――いくつもの修羅場をくぐって来たかのような気配を感じた。まさかこんな人が,とも思わないでもなかったが刹那の瞬間に戸惑っていたのは実は亜夜子も一緒だった。

 

(今,この人)

 

 亜夜子は魔法を発動しようとした覚えなどない。CADは一応持っているが,それを見せびらかしたりもしていない。勿論CADがなくても使用できる魔法はあるがそんなものは今発動していない。そもそも今の段階でなんの魔法を出すというのか。

 自分の想子が身体から一瞬出てしまったのも亜夜子には想定外のものだったのだ。まるで…彼の中にある何かに自分の想子が引っ張り出されたように感じた。

 だがここで変な態度を取ってしまえば警戒されてしまう。亜夜子は当初の予定通りニコリと笑い,やって来た店員に自分と焔矢の伝票を渡した。

 

「え,いや」

 

 自分の自分は自分で払うと言いたげにした彼を,亜夜子は魅惑的な微笑を浮かべたまま唇に指をあてて止めた。それは酷く煽情的で,そこらの有象無象の男であれば一瞬で彼女の虜になるような行動だったが,焔矢は自分の欲を瞬時に押しとどめてそんな事をしてきた本人を見る。

 ただの男なら既に堕ちているところを,一瞬で正気に戻した焔矢の事を見直しながら問いかけた。

 

「あなた,歳は?」

「17…ですけど」

 

 そんな事は聞くまでも無く彼のプロフィールを見て知っているが,言質を取る必要が亜夜子にはあった。

 彼女はどこか戸惑っている女性店員を置いてけぼりにしていった。

 

「じゃあ,今日はお話に付き合ってもらったお礼にお姉さんが奢ってあげるわ」

 

 確かに相席にしては沢山話した方かもしれないが,何故それで奢られる話になってしまうのかが全く分からない焔矢を置いて亜夜子に促された女性店員がそそくさと勘定を始めた。

 さらっと始まってしまったそのやり取りには焔矢が口を出す間もなく進み,いつのまにか終わっていた。マネーカードで支払った亜夜子は焔矢を見ると,焔矢は焔矢で申し訳なさそうにしていた。

 

「その…ありがとうございます」

 

 その当たり前のお礼に,亜夜子は正直意外な気持ちになった。

 何故なら昨日のライブの彼の口調は荒々しく,今とは全くの別人と言ってもいい。こんな当たり前のお礼が飛び出したことに正直面を食らった。…さっきまでの会話も随分とイメージが離れていると思ったのは内緒。

 

「良いのよ。行きましょ?」

 

 何故か並んで歩くような格好になってしまったが,何となく断るのも悪い気がして焔矢はギターケースを背負いヨルのリードを持って亜夜子に並んで歩き始めた。

 新宿御苑は未だに人波が衰えず,放っておいたらヨルは踏みつぶされてしまいそうになっているので抱き上げた。道行く人は,美女と美女が引き連れている男と犬という光景に通りすがりにチラリと視線を向けてくる。

 

「私達,傍から見たらどのように見えるのでしょうね」

「…姉弟じゃないですか?」

 

 普通に休日の公園に男女が並んで歩いていたら恋人か夫婦と思うのが世の常だと思うし,亜夜子もからかう為にそう言ってきたことに想像に難くない。

 焔矢は自分と彼女が全く似ていないと客観的に見て――焔矢は逆立った短髪の白髪に長身という亜夜子とは似ても似つかない――自分達が姉弟には全く見えないと分かっていながらも初対面の女に恋人ですというのも変な話だと思いこう返した。

 

「姉弟ですか,面白い事をおっしゃいますね」

 

 クスっとした笑みで彼を見返す。

 姉弟とは言い過ぎたと焔矢も自分で思っていたので彼女の言う”面白い”について何も答えない。答えたら負けだと思っている。

 新宿御苑では,今日の天気やニュースを映すモニターも現代では存在する焔矢が若干逃げたくなってきた所にそのモニターが目に入り,そのニュースに一瞬立ち止まった。

 亜夜子もそのモニターを見ると,司波達也がまた偉業を成し遂げているという類のニュースだった。

 

「彼がどうしましたか?」

 

 亜夜子は内心穏やかではないが,至って普通に「私は関係ありませんよ」と言った様子で問いかけた。亜夜子の中では敬愛する司波達也について彼がどう思っているのか,興味があった。

 別にこれで彼が達也の悪口を言った所で捕縛する理由にはならないのだが,それはそれで亜夜子から彼に鉄槌を下す理由には十分だった。

 

「いや,凄いなって思っただけです」

 

 だから考えたそぶりも無く想い人を称賛するその言葉に亜夜子は心の中で嬉しそうに笑うと彼の隣に並んで更に問いかける。

 

「凄い…とは?」

「現状を変えるために努力している人間は称賛されるべきだろ。俺にはあの達也って人が何を考えているのか分からないし知ることも出来ないけど…大国と張り合える力があるのに社会的な事で魔法師の地位を築こうとしているのは並大抵の努力じゃ出来ない」

 

 亜夜子に言わせれば達也はその程度の言葉で片付けられない人間であるが,それは達也の事を知らないと自己申告している通り達也の事を知らないからこそ言える言葉だろう。

 だけど,魔法師を兵器としてじゃなく人間社会に必要な人間として動くことは傍から見てもハードルが高く,焔矢にしてみればそれしか彼に対する考察が出来ないのだから当然だろう。

 

「むしろ…今のあの人の立場なら暗殺とか企てている輩多そうだけど大丈夫なんかな」

「そうですね…。」

 

 実際達也は今現在進行形で海外マフィアに暗殺を企ててられているのを知っているので亜夜子は彼の心配と言う名の分析に舌を巻いていたがそれを態度にはおくびにも出さなかった。この程度で動揺していたら命がいくつあっても足りない。

 2人はその後,新宿御苑の出口に向かった。彼の隣を無言に歩きながらも亜夜子は観察を怠らなかった。

 

(情報よりも”人間”としては出来ているみたいね)

 

 それを悪魔のような人間が多い四葉が言うのかとどっからかツッコミが飛んできそうだが,彼の人間性については何となく掴めた。ステージに立つ彼も,プライベートな彼も現実主義者であることには変わりない。

 ステージの荒々しいキャラもプライベートのキャラもどちらも彼であり…端々から感じる紳士的な行動からステージのキャラのように唯我独尊という訳でもなさそうだ。それに,それなりに夢想家でもあるようだし。

 

 だが,亜夜子は彼に対しての警戒を1段階上げていた。それは当然,彼がまるで自分の存在をはじめからそこにいるのが分かっていたかのように相席してきた。気配を完全に消している自分を認識,それもかなり簡単に認識してきたことは亜夜子の警戒レベルを上げるのは当然だった。

 

 2人は新宿御苑を出た所で向かい合った。

 

「じゃあ,俺は帰ります。紅茶,ごちそうさまでした。」

「いえいえ,ではまたどこかでお会い出来れば」

 

 そう言って丁寧なお辞儀をする亜夜子に,焔矢は慌てて礼をし返す。そして亜夜子がくるりと背中を向けると,焔矢も家のある反対側に向けてくるりと身体を回転させて歩き始めた。

 焔矢の気配が消えたのを感じ,街中であるにも関わらず亜夜子は独りでに呟いた。

 

「伴野さん。」

 

 すると,亜夜子の背後に仕えるように,まるで初めからそこにいたかのように1人の女性が現れる。さっきまでのやりとりも彼女…伴野涼も当然見ていた。何故なら彼女は亜夜子が単独任務をする際,護衛兼お世話係として控えているからだ。

 彼女は甲賀流の忍者の1人である。

 

「彼の家に盗聴器を仕掛けられましたか?」

「はい。リビング,寝室,あと子犬のケージ,それから彼の家にあるスタジオに仕掛けました」

 

 さらっと違法な事を口にしているが,亜夜子的には何故ヨルのケージに仕掛けているのかが呆れと共に聞こうと思ったのだけど諦めた。ここで下手に何かを言ったらからかわれるのが目に見えている。

 

 伴野が亜夜子から授かった任務とは,言うまでも無く焔矢の家に盗聴器を仕掛ける事だった。彼の日常生活から,彼が魔法力を増大などという馬鹿げた能力を持っているのかヒント,或いは答えを本人の口から言ってくれるのならこの仕事も早々に終わる。

 純粋に音楽で夢を追いかけている彼には悪いとは思うが,それもこれもそんな魔法を持ってしまった自分を恨んでくれとしか亜夜子には言えない。せめて…もし焔矢を殺すようなときがあれば

 

(私が…最後の慈悲にしてあげる)

 

 そんな物騒なことを考えながら亜夜子の姿は街の中に消えて行ったのだった

 




お疲れさまでした。
という訳で2人の邂逅です。
焔矢は亜夜子というか,黒羽家に対して鋭敏な知覚力を持っています。そのせいで亜夜子は焔矢にあっさりと見つかってしまいましたが,焔矢の態度からやり方を変更した感じです。

亜夜子の方が2歳年上なので大人の余裕も兼ね揃えています。

では,また次回!

どのお話見たい?

  • 達也&焔矢(UBW強化話?)
  • 空澤&焔矢(亜夜子についてあれこれ話す)
  • 貢&焔矢(修羅場)
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