蛇王龍進化論~evolution theory~ 作:IF君
火山にてマグマをあやつりメラルーたちに神と崇められたアマデュラは、無理矢理アグナコトルと戦わされるはめになった。戦いを繰り広げている中でリオレウスまでもがやってきてアマデュラはリオレウスに捉えられてしまったのだ…
ハンターとモンスター
アマデュラは今…
バサッバサッバサッ
地上から遥か遠い雲の上にて
(さ、寒すぎるガクブル)
リオレウスによって空輸されていた。
火山の激闘にてリオレウスに捕らえられたアマデュラは、太陽の暖かさが届かない夜空の下で凍えていた。
(コノママジャ、ボク、シンジャウ)
寒すぎて心の中まで凍ってきたアマデュラ。冷凍されて新鮮な状態で運ばれていくアマデュラであった。
〜〜〜〜♬
それから数時間後。足の中で呑気に眠っていた自分の身に起きた変化によって目が覚めた。もう夜空ではなく朝日が登り暖かくなったこと、ではなく
(あれなんか圧迫感がない……え?)
気づいた時には既に遅し。高度数十万mを絶賛紐なしバンジー
(ギャアアアア何でいつもこうなるのおぉー)
果たしてアマデュラの運命は如何に。
〜〜〜〜!!
場所が変わってここはとある雑貨屋の倉庫。今日もたくさんの品物を売るためにいろいろなものが置いてある。そして
ヒュゥゥゥウウー
アマデュラの落下地点であった。しかしドオォンと激しい音は出ずに、代わりに出た音はボスッだった。アマデュラがまるまる入る大きなタルにたくさんの薬草などの草が入っていたのだ。おかげでアマデュラは無傷。もちろん商品はおじゃんになってしまったが…
そうして無事に助かったアマデュラは
(………)
気絶してしまっていた。
しばらくしてから起きたアマデュラが最初にとった行動は、体を温めることだった。
(ウウウ、寒い。この赤い液体なら温まりそう)
そして手に取ったのは捕獲用麻酔液。寒さによって鼻が麻痺っているアマデュラは気づけない。慎重に口もとまで近づけて
(いただきます。………ウッなんか痺れる)
アマデュラ捕獲クエスト完了。あと20秒で村に戻ります。どこに戻るというのかね?
幸い舐めた程度なので眠るまでは至らず、アマデュラはすぐに麻酔液を捨ててもう一つの赤い液体を手に取る。
(あ、これは温かい)
次はちゃんとホットドリンクを飲むことができ徐々に解凍されていくアマデュラ。最後の一滴まで飲み干すと、ようやくあたりを見回した。
(ここは…どこ?)
見慣れない物がたくさんある倉庫によってアマデュラの好奇心が刺激され、ゆっくりと動きだした。
(なんかいろんなものがあるな。本とかもあるけど草もたくさんある。…うわっ!何か動いた!!……怖い)
実はただ積んである物の一角が崩れただけなのだが。
(で、出口はどこかな。ん?何か聞こえるな)
アマデュラから少し離れた所に出口があり、そこの隙間から音と光が漏れてきていた。
ここは大きな天幕の中でちゃんと雨が凌げる天井もある。もちろんそこには変な形をした穴が空いている。
そしてアマデュラはその出口の隙間からちょっとだけ顔を出した。するとアマデュラ目と耳に飛び込んできたのは
(そ〜っと。う、眩しい。…しかも、うるさい)
「いらっしゃい!今日は半額だよ!!」
といった雑貨屋の店主の声や
「お待たせニャ。シェフのおすすめ飯ニャ」
料理長のアイルーの声
カン、カン、カン、カン
一定のリズムで打たれる金づち。
(すごい人の量だなぁ、ここは…町?)
アマデュラがリオレウスによって運ばれた場所は多くのハンターとクエストが集まる巨大な市場バルバレ。キャラバンによって形成されているバルバレは今日も賑わっていた。
(あぁあの料理美味しそう。た、食べたい)
ダラーっとヨダレを垂らしながらじっとコックを見つめるアマデュラ。コックは何かを感じたのかブルリと身を震わせていた。
(ちょっとだけ外に出て見よう)
ついに食欲に負けたアマデュラは天幕から出て、たくさんの人たちが歩く道を数メートルほど横断したところで
「きゃあぁぁぁぁあ!!モンスターよ!!誰か!早く狩って!!」
突如上がった悲鳴にあたりは騒然となった。今までバルバレに敵対モンスターが紛れ込んだことは一度もないからだ。戸惑いは次々と伝染していき、アマデュラの周りには人がいなくなり多くの目線に晒された。
(え?何?僕なにか悪いことしたっけ?)
アマデュラはもちろん自分がモンスターだという事を知っている。そしてハンターによって狩られることも。しかし、それは悪いことをしたモンスターが狩られていると思っているのである。そのためただ歩いていただけで悲鳴を上げられ避けられた理由はアマデュラにはまだよくわからなかったのだ。
「ハンターさん!ハンターさんはいないの!!?早くそこのモンスターを殺してよ!」
さっきの悲鳴を上げた人が若干ヒステリック気味に叫ぶ。周りからはそんなに害を与えなさそうだし大丈夫だろなどと反対する意見が少し出たのだが。
「何をするかわからないでしょ!ほらあんなに鋭い爪や牙を持ってるのよ!」
そこまで言うとちらほらとハンターが集まり始めた。
「あのモンスターを狩れば有名になれるんじゃね?」
「ギルドから何か報酬を貰えるかも」
「確かに危険な香りがするぞ」
すると1人のハンターがついに武器を取り大声で呼びかけた
「あれは大人しい振りをして近づき襲いかかってくる恐ろしいモンスターだ!!ガンナーで取り囲んで殺すんだ!」
そう言いながら本人も弓を引き始めた。そうするとハンターたちも周りのやじの雰囲気などにも押され武器を手にかけ始める。
(なんで)
アマデュラにはわからない。
(なんで)
狩られる理由が
(ただ歩いていただけなのに)
しかし、人たちにとってモンスターはいるだけで驚異なのだ。
(ハンターだってそんなに恐ろしい武器を持ってるじゃないか)
アマデュラの声は、届かない。
「よく狙えぇぇー一斉に撃つぞ!!」
撃たれることに気づいたアマデュラは急いで逃げようとする。だがやじたちがそれを許してくれない。
(なんで狩られないといけないんだろうな…この気持ちは一体なんだろう、すべてを壊してしまいたいと思ってしまうよ)
この時アマデュラに初めて怒りという感情が生まれた、いや怒りという感情の存在に気づいたのだ。
弓が限界まで引き絞られいよいよ撃たれると悟った瞬間。
『こっちだよ』
どこからか声が聞こえた。アマデュラを呼ぶ声が。アマデュラはとっさにその声の主の方向を向き、探す。すると直感的に1人の少年が目に入った。
(もうどうにでもなれ!)
人に怖がられたにも関わらずアマデュラはその呼び掛けを無視することは出来なかった。
「あ!逃げるぞ!追えー!」
焦ったように矢が放たれるが動いてるアマデュラには当たらずどれも地面に突き刺さる。
少年がアマデュラを呼んだ場所はキャラバンの間にある裏路地のようなものだった。アマデュラは急いでそこに逃げ込み少年のあとを追う。
ハンターたちも追いかけようとするが数人の別のハンターたちが立ちふさがる。
「もうモンスターは逃げた。わざわざ追う必要はないだろう」
明らかに装備の質が違うハンターの迫力に怖気づいてアマデュラを追いかけてた多くのハンターたちは武器を下ろすが、最初に呼びかけた弓使いは
「あれがほかのところで人を襲ったらどうするんだ!あんた達が責任を取るのか!!?」
モンスターに逃げられたことによって怒りを隠しきれないハンターを冷静に対処する。
「ちょっと落ち着けよ。もう向こうに人はいないよ。あのまま行けば市場の外に出るはずだ。それでも行くっていうなら今ここで俺達と衝突して、ハンターの資格を失う覚悟はあるか?」
この言葉によってようやく落ち着いた弓使いは、武器を収めて舌打ちをしながら去っていった。
〜〜〜〜♭
「ふう、なんとか逃げれたかな」
少年はようやく止まり、肩を上下させながら息をつく。アマデュラも全力で動いてきたため流石に倒れている。
(この子はなんで僕を見て怖がらないんだろう)
少年は首を傾げながらアマデュラに話しかける。
「僕はブラン。君は?」
アマデュラは自分を助けてくれた少年を見つめる。少年はボロボロの服装で手も傷だらけだが目だけが、綺麗な青い目だけは希望に満ちていた。
(この子と話がしたい。でもどうすれば)
アマデュラが悩んでると少年がまた問いかける。
「なんで話をしたいって悩んでるの?出来てるのに」
(え!?)
アマデュラは心底驚いた。もちろん声に出しても意味は無いし蛇語ですら喋ってはいなかったのだ。
「アハハ、君は不思議だね。口も開いてないのに普通に声は聞こえるよ」
そしてアマデュラの胸は白色に輝いていた。
テレパシー。それがアマデュラに備わった能力。ブランとしゃべりたいという思いが生み出したものだ。
(こ、こんにちは。助けてくれてあ、ありが、とう)
ドキドキしながらアマデュラが思うと、ブランは笑顔で
「うん!どういたしまして」
どうもお久し振りです。残念ながら失踪してませんでした。投稿がとっても遅くなって大変申し訳ありません。もう読んでくれる人がいるのかな?とおもいながら投稿してます。すごく前の話になりますけど評価をつけてくださった方はありがとうございました。僕には見合わない高い評価をもらって調子に乗ったり、厳しくもやさしい低評価をもらいちゃんと自分がダメだと再確認することができました。評価や感想はとってもありがたいので暇があればよろしくお願いします。
ちなみに今作にモンハンクロスの世界は出ません。モンハンクロスになって変わったことがあったとしてもすべてサードから4Gの間で書かせていただきます。なぜならやって無いから。ではありがとうございました