蛇王龍進化論~evolution theory~ 作:IF君
アイルー達との生活ー1日目
「蛇ちゃん、蛇ちゃん今日はここの説明をするニャ」
(この場所のか?そういえばどういうところなんだろう)
「ここは狩り場の中にある僕たちの村ニャ。一匹のアイルーが昔ここに来て作ったらしいニャ」
(へぇ~だからこんなにアイルーがいたのか)
「ここが集会場、蛇ちゃんがあいつに噛みついたところニャ」
エリア3は洞窟の中で薄暗いところが多い。でも、たまに穴が空いていて、光がさしこんでくる場所があるのだ。その中でも一番明るいところが集会場となっているようだ。
「あいつとは失礼ニャ」
アマデュラに噛まれたアイルーが、どこからかひょこっと出てきた。
「僕にはちゃんと名前があるんだニャ」
「へぇ~なんて言うなニャ?」
「知ってるくせしてニャ……。わかった言ってやるニャ。耳の穴かっぽじってよく聞くニャ」
と言おうとしたとき、アマデュラのことを案内していたアイルーが、
「こいつはリオ、ニャ。ここいちうるさいやつニャ」
「くらぁ!!何さっきに言ってんのニャ。それに一つ足りないニャ」
「はぁ~?他にあったっかニャ?」
「ここいち強いアイルーニャ」
「……へぇ~」
(へぇ~)
「あ、紹介が遅れたねリオ。このモンスターは今日からここで飼うことになった蛇ちゃん。で、蛇ちゃん、僕はイースって言うのニャ」
赤い色の毛並みをしたリオに白い毛並みをしたイース。
アマデュラから見てもこの二人の中は良さそうだ。
(え~と、赤い方がイースで白い方がリオ?いやいや違う白い方がリオで……)
かしげながら考え事をしているアマデュラを見てリオが
「なぁこいつ考え事してないか?」
「僕たちを見て考えることは大抵ひとつニャ」
この二匹のアイルーは驚くほど顔がそっくりなのだ。あとからアマデュラが聞いたが双子ではない。
「そういえば何していたんだニャ?」
リオが訪ねることでやっと本来の目的を思い出したイース。
「思い出した。ここが集会場でクエストを受ける場所ニャ」
(クエスト?)
「ほらまた首をかしげているニャ」
「えっとクエストってのは、他のアイルーから出された依頼を解決することニャ」
(どんなのがあるんだろう?)
それを見透かしたように
「例えば、特定のアイテムをとってくるとかモンスターを討伐するとかニャ」
(えええええええっ!討伐するの?もしかして僕もいつかは……)
「おい、モンスターに向かって何を話してるニャ」
「あっ忘れてた。大丈夫だよ蛇ちゃん。僕たちの害になるモンスターしか殺さないから」
(こ、こ、殺すぅー!?)
放心状態に陥ったアマデュラ。それからしばらくは動かなかったと。
「どうする?」
「どうするって……」
困り果てた張本人だった。
アイルー達との生活ー2日目。
「ふわあぁぁぁ、あれ、僕寝てた?」
周りを見てもさっきいたところとは違う。
(どこだろう?)
木でできている家にいるのだがアマデュラはその事を知らない。
(僕は一体なにしてたんだっけ?)
「起きたかニャ?蛇ちゃん」
と聞き覚えのある声が聞こえてきた。イースである。
「あれから寝ちゃったから、僕の家につれた来たんだニャ」
(そうだったのか。なんで寝たんだろう?)
記憶が一部抜けたアマデュラ。考えているうちに、イースは話をどんどんと進めていく。
「今日はクエストに行ってみるニャ」
(へぇ~クエスト。あれ?何か記憶が抜け落ちているような。気のせいかな)
イースの方は内心ビクビクしていたが、アマデュラは覚えいなかったようだ。
「さて、リオを誘って早速行くニャ」
(えっ?うわぁ!)
急に尻尾を捕まれなすすべもなく、どこかへつれていかれるアマデュラ。
「やあリオ。今日はどのクエストに行くニャ?」
「今日はニトロタマゴダケ採りというのはどうだろう?」
ニトロタマゴダケとは、ハンター達ではあまり知られていないキノコの一つ。
ニトロダケとは違い食べることが出来てアイルー達には高級食材でもある。
ハンターにあまり知られていない理由が二つある。一つは、ハンターギルドがエリアとして指定していない場所にあるから。ちなみにアイルーギルドのエリアにはバッチリ入っている。
もう一つは、危険な場所にある。そのため上位にいるリオとイースがよく取りに行くのだ。
「早速出発ニャ~」
(気づいたら話が進んでいる。ついていけないよぉ~)
そしてまたまた引っ張られて、無理矢理クエストへと参加させられるアマデュラ。
(だ、誰か助けてぇ~)
心の声は誰にも届かない。
エリア7。その切りたつ崖にニトロタマゴダケは生えているいるという。
今は採取の真っ最中。
「もうちょっとニャ」
リオとイースが二人かがりで、崖に生えているニトロタマゴダケをとろうとしている。方法がかなり危なっかしい。
(大丈夫かな?おちそうだよ)
イースは逆さづりとなっていて、尻尾をリオが引っ張って落ちないようにしている。
「後ちょっとニャ……採れた!」
と同時に恐れていたことが起きてしまった。
喜んだ拍子に暴れてしまい、リオが耐えきれなくなり二匹とも落下。
「「ウニャァァァァ!!」」
辛うじてアマデュラが尻尾を出すことによって、リオがそれに捕まりこちらも尻尾を掴みイースを持っている。
アマデュラは頑丈そうなツタに噛みつき、両手でつかんで落ちないようにしているがそろそろ限界を迎える。
(う、う、う、どうかこの二匹を引き上げないと)
アマデュラが思いっきり力を込めたその時、
(あれ?軽くなったような)
「これは?なんか生えてきたニャ」
逆さ釣りとなっているイースの目の前に生えてきたのは、アマデュラがつかんでいるようなツタ。それも何重にも巻き付いていて、もはや足場となっている。
イースがそれに恐る恐る乗ったことにより軽くなったのだ。
さらにリオの近くにも同じような物ができ、リオもつかまる。
二匹がアマデュラを離したことにより、アマデュラは上に上がることができて、二匹を引き上げたいと思うと足場となっていたツタが上がってきた。
その途中にちゃっかりとニトロタマゴダケを採るイース。
上がってそうそう
「「どうやったのニャ!?」」
(自分でもよくわからない……)
空により近い千剣山で育ったダラ・アマデュラは凶星を操る力を得る。
この植物豊かな原生林でアマデュラが得た力は『植物を操る力』。
「ん?蛇ちゃんの体が緑色に光っているニャ」
「本当だニャ、なんだか優しい緑色ニャ」
凶星を操る力を持ったダラ・アマデュラの胸殻は、まがまがしい青に光る。
植物を操る力を得たアマデュラは緑。それも黄緑に近い優しい緑。
どの属性とも違うダラ・アマデュラの黄金の粒子。
その属性の効果は自然を操る能力。
(でも、よかった。救えたから……あれ?なんかぼやけて見える)
「蛇ちゃん!!」
アマデュラは原生林の大地に倒れた。
ニトロタマゴダケ……とっさに考えたキノコですがどうでしょう?
植物を操るモンスター、一度やって見たかったんですよ。
でも、これはまだ一歩です。
どんどん進化していくので楽しみにしてください。