魔法科高校でも俺の青春はまちがっている   作:Lチキ

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まだ
プロローグ


かつて超能力と呼ばれたそれが魔法と名をかえ、現代社会に浸透され数十年

 

今や世界位各国は魔法を扱う魔法師の育成に重きを置いている

 

寒気やらエネルギー事情だがは良く知らんが、第3次世界大戦が核熱戦争にならなかったのはこの魔法師達の活躍が大きいらしい、と言っても漫画や小説みたいな『魔法の力で悪を打つ!』みたいな事ではなく、

 

 

単純に強力な魔法師の力と旧現代兵器とでは、圧倒的とまで言えるほどの差があったからだ。

 

 

初期の戦争で旧現代兵器でフル武装した一個大隊が魔法師一個小隊に全滅させられたとか、

 

 

戦略兵器を一人の魔法師が返り討ちにしたとか、そんくらいの武力が魔法にはあったのだ。要は強力な力にはより強力な力で制すといありふれたものだ。そのことから魔法師の技能=その国の力という構図が完成した

 

 

そして20年続いた世界大戦が終結してから35年、西暦2095年

 

魔法技能師養成のためのエリートが集う国策高等学校の一つ、ここ国立魔法大学付属第一高校 通称一校。

 

魔法という特質な才能を持ち合わし、この学園に入学したその瞬間から彼らは国の誇るエリートである。

この入学した瞬間から生徒たちは優等生と劣等生に分けられる。

 

エリートの中でも将来を約束されたエリート『1科生』とその補欠『2科生』

 

しかしこの学校にはエリートである1科生にも関わらず、2科生よりも劣等生が存在する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ことの初めは俺が中学卒業まじかになったある日の事。共働きの両親が珍しく朝から家にいて、さらに珍しくこの俺に話があるとのことだ。

 

 

「八幡もうすぐ卒業だが、進路は決まったの?」

 

 

家族4人で朝食をとるのはいつ振りだろうか。いつもは妹の小町と2人で食べている食卓も4人いるだけで狭く感じる。

目玉焼きにパンと牛乳、母さんが作ってくれた飯を食べながらふときいてくる。

この会話だけで聞くとそれは随分と普通の親子の会話だが、俺は違和感しか感じなかった。

 

それも、うちの家庭で俺の話をすること自体あんましないからだ。

基本的な力関係は一位に母、二位に小町、3位にカマクラ(飼い猫)そして4位に働いてるということで親父だ。

 

無論俺は最下位である。つーか家の男性陣は猫に負けるのかよ…

 

そんな感じで小町か母さんの話が主な会話内容で、俺の話なんて小町が振らなければ永遠に訪れないのだ。

 

それゆえ、母さんの言った言葉に違和感を感じるのは至極真っ当な事であり、家では異常事態と言っていい。

 

その証拠に小町も唖然としている。

 

なにこれいっててすごく悲しんだけど

 

 

「なに、俺に頼みごととかあんの?」

 

つまりそういうことなのである。俺の話なんかしない母さんがいきなり普段と違う行動に出るということは、転変地異の前触れか何か頼みごとがあるはずだ

ただ、どっちにしてもこれは厄介そうだ。俺に頼みごとなんてそれこそ天変地異といってもいいだろう、いつもは命令であり俺に拒否権は存在しない。

 

 

「やっぱわかる?」

 

 

なん…だと…

俺の頼みごとという言葉を肯定した。それはつまり、本当に頼みごとが俺にあるということなのだ。こんなこと今まで一度もなかったのに

 

 

「実は家の事なんだけど」

 

 

「え!?まさかお父さん借金でもしたの!」

 

 

それを聞いて、今まで思考停止していた小町が反応する。

家の事、俺に対し命令じゃなくお願い、このことから親父が何らかの問題をお越したという連想にいたったのだ。

この糞親父いったいなにしやがった!!

 

 

「違うから、別にお父さん何もしてないし」

 

 

「なんだ違うんだ」

なんだ違うのかよ

 

 

「お前ら…普段から俺の事なんだと思ってるんだ」

 

 

「いやーはははは」

 

糞親父だと思ってる。それにしても小町は笑ってごまかしてる時でも可愛いな

 

 

「小町はいいとして、八幡はあとで屋上な」

 

 

なぜ言葉に出してない俺が屋上なのか?親子だから言葉にしなくても伝わっちゃうの?なにそれ、マジキモイんだけど

 

「実は、比企谷の家の事で話があるんだ」

 

 

「は?比企谷の家…?」

 

 

母さんが話始めるが、比企谷の家って内の事だよな?

 

 

「そもそも比企谷の家は魔法師の家系なのよ」

 

 

「「…は!?」」

 

 

突然の発言で俺と小町は2人そろって、素っ頓狂な声を上げ立ち上がった

 

 

「ちょお母さんそれどういうこと!?」

 

 

「まあ 落ち着きなさい。順を追って話すから」

 

 

俺と小町を右手で制止しさせ、座るように促す。こちらも椅子に座り直し話を聞く体制を整えると、母さんは続きを話始める

 

 

「比企谷は母さんの家の苗字なんだけどこれでもそこそこ名家だったのよ。でもね時代と共にすたれ始めた、いわば落ちぶれ貴族みたいなもんよ。そんなある日母さんとお父さんは恋に落ちて駆け落ち同然に家から離反したのよ」

 

 

またもや爆弾発言を…つうかこの親父にそんな甲斐があったとは…信じられん

 

 

「言っとくが本当の事だぞ」

 

 

俺の思考を呼んだように親父が答える。だからなんで分かんだよ?

 

 

「でね、この間比企谷の本家から連絡が来て、家の方で魔法師の素質を持った子が生まれてこなかったらしいの。そうなると、家が取りつぶしになるから困るっていう内容だったんだけど…」

 

 

「そりゃあ…大変だな。でもそれと家に何の関係があんだよ」

 

そう元はどうだが知らないが、今や家は立派な中小家庭だ、正直離反してるなら関係ないと思うが…なにより俺も小町も魔法師じゃないし

 

「それがいつの間にか比企谷の本家で血筋の近い者から遠いものまでで審査みたいなのをして、その中で唯一魔法師としての適性があったのがあんただけだったのよ」

 

 

「は…!?」

 

 

「で、ほらあんた昔は魔法師とかになりたいとかいっておかしな恰好とかしてたじゃない」

 

 

やめてくれ、それは俺がまだ未熟で中学2年といった特殊環境があり発現した、黒歴史なんだから

 

 

「本家の人から言われちゃってこっちも色々迷惑かけて強引に出てきちゃったし、断わり切れなかったのよ」

 

 

おいおい、それってつまり

 

 

「だからちょっと一校の入学試験行ってきてくんない。必要なものは全部本家がそろえるらしいから」

 

と、物凄く大事なことを軽く流し母さんは話を終えた

そして俺はその後家の前でスタンバイしていた黒服のお兄さんたちに真っ黒な車に乗せられ、大体の説明とCADを渡され一校の入学試験に行き 

 

 

見事、合格したのである


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