魔法科高校でも俺の青春はまちがっている   作:Lチキ

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人は言う、あの作品はあそこで終わっていればよかった・・・いつまでもグダグダやってんじゃねーよはよ終われ・・・もうさーいいじゃん!やり尽くしたんだしさー終わっとこうぜ?

でも私は思う。世の中にはそんなグダグダが好きな人だってたくさんいるのだ、だから過去編や回想がやたら長くグっだってきてる物でも需要があるのだ!

だから私はここに宣言する!回想はもう少し続きます!すいません。





そういえば、今週のジャン○は4.5月合併号なので来週はお休みなんですよね

ナルトは終わったけどワンピや銀魂など、見どころが付きませんね。
新連載も結構あるし、これからに期待したいですね~
あーあ早くブリー○終わらないかなー




入学編38

~~~~~回想中~~~~~~

 

「そういやあいつ以外にも一年で風紀員になった奴がいるって話だったが、お前の事か」

 

 

「大変不本意ながら、そうっすね」

 

 

今年の風紀員は2科生(司波)の話題で持ちきりだが、教職員枠でもう一人一年が入っていると風の噂で聞いたことがあったな‥‥

ただ、その噂も司波の武勇伝のついでに渡辺委員長に首根っこ掴まれて連行されてる風紀委員がいるだとかいうレベルでその本人の事はまったくといっていいほど知らなかった。

 

だから正直名前とか言われてもあまりピンとこなかったので一応確認を取ったら、どうやらそうらしい

 

 

「仮にも名誉職だってのに随分な言い草だな」

 

 

「俺的にはどこぞの野郎に無理矢理入れられた仕事なんで、むしろ不名誉です」

 

 

マジ顔でそういってのけるところからすると冗談とかではなく本気でなりたくてなったわけではないようだ。

 

風紀委員は学校の取り締まりやらCADの携帯やら多くの特権が与えられているがその実、内申に直接かかわらず、これといった褒美もないうえ生徒から敵対意識を持たれる完全な名誉職であり普通のやつならあまりやりたがらない仕事だ

それをどこの誰かは知らんが、強制的に入れられたというなら相当な不平不満がある事だろう

 

そりゃあ目が腐っても不思議ではない(元からです)

 

 

「で、そんな不名誉職の風紀員が俺に何の用だ?言っとくが謹慎と反省文はとっくに終わってるぞ」

 

 

冗談・・・といより嫌味交じりな口調で問いかける

目が腐るほど過酷な環境(勘違いです)にいるんだろうが謹慎を食らった身としては処分を言い渡した側に自業自得と言っても思うところがあるのは当たり前なのだ

 

 

「そのこととは別件です。壬生先輩の事です」

 

 

「なに?」

 

 

我ながら壬生の名前が出た途端に目の色が変わったのが分かり何とも言えない感じだ。

 

 

「壬生のやつがどうかしたのかよ」

 

 

「ええ、まあ・・・ここでは何なので少し別の場所で話せますか?できるだけ人の目がないところだといいんですが」

 

 

なにやら言葉を濁し人気のないところに場所替えを提案された。どうやらこれは世間話とかの類ではなく割とマジで真剣な話のようだ。

俺は剣術部に行こうとして昇降口前にいる。今は人通りがないもののいつ人が来てもおかしくはない場所だ。どこのだれが聞き耳を立ててるか分からない場所で内密の話をするというのも気が引ける。現に目の前のこいつが近くにいるにも関わらず気が付かなかったしな

 

ならば場所を変えるという提案は至極真っ当だが・・・俺にはこれから部活があるし、気になっているとはいえ壬生とはなんら関係のない赤の他人だ。その俺がわざわざ壬生の話のために部活をさぼってまで行くかどうかと言われたら答えはNOだろう

 

じゃあ、答えは決まっている

 

 

「分かった。あっちの方に滅多に人が来ない空き教室がある。そこでいいか?」

 

 

「はい、ご足労お願いします」

 

 

「かまわん」

 

 

行くに決まってるだろ、このやろう

どんなことでも壬生の剣が変わってしまった理由に関係があるかもしれないんだ、部活なんぞよりこちらを優先するのは当り前だ

 

関係がない?赤の他人?・・・知るか!

俺は俺がやりたいことをするだけだ。誰かにとやかく言われる筋合いなんてねーだろ

 

 

 

 

空き教室にいく道中、自動販売機でコーヒーを2本購入する比企谷。

 

教室は夕暮れに電気もついていないという事から若干ながらくらいが、特に気にするほどでもない。中を見渡しても使われてない椅子や机があるだけで人の姿は見受けられないが、一応念には念を入れ周りに人の気配がない事を確認する。

すると、比企谷は先ほど購入したコーヒーを一つ差し出したので、ありがたく受け取り口に入れると

 

 

「ブゥゥゥゥ――――ッ!!」

 

 

盛大に噴出した。

 

口に広がるのはコーヒー特有の苦さでも風味でもなくただただ甘味のみだ。とにかく甘い

別に甘さが嫌いと言うわけではないむしろ好きな部類だが、いくらなんでもこれほどの甘さはないだろうというレベルで甘い。冗談とか大袈裟なんてもんじゃねーもっと恐ろしい何かだ。

つーか甘い

 

 

「な、なんじゃこりゃあ!?」

 

 

「何って、MAXコーヒーですよ」

 

 

入学当初の比企谷 八幡は知らなかったが魔法科高校には数多くの販売機が存在する。普通のジュースなんかがでる自動販売機や、生徒会室や職員室にある食事がでる販売機、はたまた教材の販売機なんていう物すら完備されているのだ

 

その中でも普通の販売機は種類がとにかく豊富で、日本全国の飲料水がある。その中でも今買ったのは、普及以来一部の甘党に根強い人気を誇り、2000年代中期にもとから甘い商品を極限まで甘くしたコーヒーとした発売された『MAXコーヒー 極糖』である

 

八幡曰くコーヒーとMAXコーヒーは全くの別物だそうだが、この極糖も普通のMAXコーヒーとは別物といえよう。極糖というほとんど聞き覚えのない表記をされているがその名前に偽りなくただただ甘いのだ。

 

初めてこれを飲んだ時、八幡には電撃が走り好んで飲んでいるようだが、常人であるなら口に砂糖をそのまま突っ込んだような甘さに吹き出してしまっても不思議ではない

 

そんなある種の地雷飲料を無警戒に飲んでしまった桐原は口内に残る甘味に眉を寄せ上げながら、同じものを平然とむしろ嬉々として飲んでいる比企谷に視線を向ける

 

 

「‥‥お前よくそんなの飲めるな」

 

 

「好物なんで」

 

 

「あっそ‥‥‥」

 

 

手に持つまだ中身が残っているコーヒーを机の上に置き改めて比企谷に向き直る。

無論の事だが今置いた物をこれ以上飲むつもりはない。というかあんなもん飲んでたら病気になるわ!

 

 

「前置きはいい、用件だけ言えよ。壬生の話ってのはどういう事だ?」

 

 

「壬生先輩がおかしな連中と怪しい事をしています。俺はその調査のために色々と聞きまわってるんですよ」

 

 

「なんだと?そりゃあ――――――――」

 

 

「壬生先輩の剣技、中学時代と随分変わったそうですね」

 

 

一見、前後の会話に関係性があるようには思えないが告げられたその一言に桐原はピクリと肩を震わせる。

 

本来なら脈略がなく聞いた人間は?マークを頭に上らせるだろうが、桐原にとりその言葉は頭の中で容易につなげる事が出来た

 

中学時代から変わりただ強さを求めるだけの剣におかしな連中。これだけでこの2つに関連性を持つなんて安直にもほどがあるが、今の桐原からすればそんな安直でも壬生が変わった要因かもしれないのだ。飛躍でも深読みでもしてしまうのは人の性という物だろう。

 

 

 


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