個性無効化サムライ先生   作:色々残念

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遅くなりましたがなんとか思い付いたので更新します
コミック派なので次回の更新は8月2日にヒロアカの41巻が発売されてからになると思います


巨悪の復活

案内した客間で、用意した茶を筒美さんの前に置き、話を聞いてみることにしたが、どうやら今回の話はオールフォーワンに関係する話のようである。

 

オールマイトのサイドキックであるサー・ナイトアイが追っていた指定ヴィラン団体の死穢八斎會。

 

私が警察署で脳無と戦っている間に、死穢八斎會は脳無を率いるオールフォーワンの襲撃を受けて壊滅状態となっており、ほぼ全ての組員が個性を奪われていたようだ。

 

問題は、ヴィランの組織としては弱小とも言える死穢八斎會を、何故オールフォーワンが狙ったのかというところであるが、それはある個性を持つ少女が目的だったらしい。

 

この事態を事前に予知の個性で知っていたサー・ナイトアイが集めていたオールマイトとエンデヴァーにエッジショットとミルコという上位のヒーロー達とイレイザーヘッド。

 

オールマイト達の活躍により、少女がオールフォーワンに個性を奪われることはなかったみたいだが、それでも少女の個性である巻き戻しで、オールフォーワンは全盛期の身体を取り戻してしまった。

 

ヒーロー達が死力を尽くしても全盛期のオールフォーワンを捕らえることはできなかったようで、現場に居たヒーロー達は全員病院に入院することになったらしく、リカバリーガールの治療を待っているそうだ。

 

かつてオールフォーワンを倒したオールマイトも衰えは隠せておらず、全盛期のオールフォーワンには今のオールマイトでは勝てないとヒーロー公安委員会は判断。

 

かつて公安直属だった筒美さんから私に伝えられたヒーロー公安委員会会長の言葉は「オールフォーワンを止められるのは貴方しかいない」というものだった。

 

これはヒーロー公安委員会現会長からのオールフォーワンの討伐依頼ということで間違いない。

 

そしてヒーロー、ブレイドハートの活動を、公安委員会は全力でサポートするつもりのようで、私の実力をある程度知っている筒美さんにも協力を頼んだ公安委員会の現会長。

 

前会長よりかは信じられる相手である現在の会長からの命令ではなく、協力の要請。

 

「嫌なら断っても構いません」と現会長は言っていたようで、無理強いをすることはなかったが、私のサイドキックとなることを他のヒーローに譲りたくはないと思った筒美さんは、協力することを決めたようだ。

 

つまりこれから私がブレイドハートとして活動する時は、筒美さんことレディ・ナガンがサイドキックとしてサポートをしてくれるらしい。

 

私に話すべきことを全て話し終えた筒美さんは「これから、よろしくな剣心」と笑顔で右手を差し出してきた。

 

差し出された筒美さんの手を握り「此方こそよろしくお願いしますね筒美さん」と言いながら握手をしていると、気絶していた忍野さんが起きたみたいで叫び声が聞こえる。

 

「このままでは先生が、あの女にあんなことやこんなことやそんなことまでされてしまうでござるよ!一大事でござる!」

 

なんてことを大きな声で言いながら家の中を走り回って此方を探している忍野さん。

 

「一気にうるさくなったな。あの変態は、大人しくできないのか」

 

「まあ、忍野さんは、いつもあんな感じですね」

 

客間で筒美さんと話していると「此処でござるな!」と忍野さんによって乱暴に開かれた客間の扉。

 

「見付けたでござるよ!」

 

此方を指差して言う忍野さんには、家主として言っておかなければいけないことがあるな。

 

「扉を開く時は、優しく開きましょうね。貴女が乱暴に扱ったことで壊れたら弁償してもらうことになりますよ忍野さん。その場合は、親御さんにも話をしなければいけません」

 

そう言った私に迷わず頭を下げた忍野さんは「ごめんなさいでござるよ先生。確かに拙者が悪かったでござる」と素直に謝ってきた。

 

ちゃんと謝ることができる忍野さんが悪い子ではないことは確かだ。

 

「とりあえず扉が壊れたりはしていませんから、次から気を付けてくださいね」

 

「了解でござる」

 

頷いてから敬礼のようなポーズを取った忍野さん。

 

「起きたんなら帰っときな、これから剣心は忙しいんだ」

 

忍野さんに向かって言い放った筒美さんは、今回の件に子どもを巻き込むつもりはないようだ。

 

子どもは守るべきものだと思っている筒美さんの優しさが私には感じ取れた。

 

そんな筒美さんのことが、私は嫌いではないな。

 

「そうですね、これから先生は忙しくなりますので、しばらく忍野さんと会うこともできなくなると思います」

 

「それはヒーローとしての活動でござるか?」

 

なんてことを聞いてきた忍野さんは、忙しくなる理由についても既に察しているかもしれない。

 

それでも教え子を巻き込むつもりはない私は、忍野さんに何も伝える気はなかった。

 

「忙しくなる理由は伝えられませんとだけ言っておきます。気を付けて帰ってくださいね忍野さん。先生は大丈夫ですよ」

 

「先生がそう言ってくれるなら、きっと大丈夫でござると拙者は信じているでござるよ」

 

そんなことを言う忍野さんは、私なら大丈夫だと信じてくれたみたいだ。

 

「ええ、先生なら何も問題はありませんよ」

 

笑みを浮かべながら言った私に安心した様子の忍野さんは「今のところは先生の隣を預けておくでござるよ」と筒美さんに言っていたな。

 

忍野さんの言葉を聞いた筒美さんは「わたしに気絶させられなくなってから言うんだな」と言いながら不敵に笑う。

 

自信に満ち溢れた筒美さんの笑みに「絶対に強くなってみせるでござる!」と対抗心を剥き出しにしていた忍野さん。

 

負けていられないと奮起するその気持ちを忍野さんが持ち続けていれば、きっと忍野さんは、もっと強くなれる筈だ。

 

まあ、それはそれとしてそろそろ忍野さんには帰ってもらいたいところだな。

 

 

 

 

泥花市の入り口に黒いスーツを着用した白髪の大男が立っていた。

 

大男の眼球には生まれつき、薄膜が張ったように艶がなく、その瞳に誰かが映り込むことはない。

 

少し前まで大男の頭部は戦いによる負傷により頭髪や眼球すらも存在していなかったが、巻き戻しの個性により、負傷する前の全盛期に戻っていた大男。

 

とても素晴らしい個性だ、と大男は思って、その個性を奪おうとしたがヒーロー達によってそれは阻まれてしまう。

 

そのことを少し残念に思う気持ちはあったが、今は沢山の個性を補充しておきたいと思った大男は、今回のところは見逃しておこうと巻き戻しの個性を諦めた。

 

生命維持に必要な装置が不用な健康な身体で動けることを愉快に感じながら泥花市に向かった大男は、挨拶変わりに異能解放軍の潜伏解放戦士達の個性を奪っていく。

 

異形型も発動型も変形型も区別なく個性を奪われて、無個性へと変えられた潜伏解放戦士達。

 

異変に気付いた異能解放軍が戦力を集めて大男に攻撃するが、全く通じることはない。

 

鍛えられた潜伏解放戦士達の個性が、なす術もなく奪われていき、異能の解放を目的とする者達が異能を奪われることになる。

 

それは異能解放軍のトップであるリ・デストロ、四ツ橋力也にとって認められる事態ではなかった。

 

「オールフォーワン!」

 

怒りというストレスを力に変えるストレスの個性によって黒く染まり巨大化したリ・デストロが放つ絶大な力。

 

「良い個性だ。それも欲しいな」

 

欲しがっていた玩具を目前にした子どものような笑みを浮かべた大男、オールフォーワンは、手を伸ばす。

 

全てを奪う為に。




異能解放軍が泥花市に集まって集会している日を狙って襲撃したオールフォーワンによって泥花市は壊滅状態となり、泥花市に居た全ての潜伏解放戦士と幹部達にリ・デストロはオールフォーワンに個性を奪われました
そして、脳無の素材として無個性となった異能解放軍達は連れ去られたようです

見たい番外編があれば選んでください

  • 志村菜奈世代に転生
  • オールマイト世代に転生
  • 緑谷くん世代に転生
  • 最終話の続き
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