3話か4話で終わるかと思っていましたが、終わりそうにないんでもうしばらく続きそうです
雄英高校の敷地内にある嘘の災害と事故ルームという場所にヴィランが侵入し、救助訓練の授業を行う筈だった1年A組の生徒達が襲撃を受けたらしい。
テレビのニュースになる前に雄英襲撃事件を知ることができたのは、事件があった当日の夜に私の自宅にまで訪れた忍野さんが詳細を語ったからだ。
「かなりレアな座標移動が可能な転移系個性の持ち主が、襲撃者であるヴィラン達の中に居たでござるよ」
「転移系の個性持ちがヴィランだと厄介なことになりますね。そのヴィランの転移系個性で雄英の敷地内に侵入したということですか」
「ワープゲートのような個性の持ち主は、大量のヴィランまで引き連れていたでござるが、とりあえず拙者の忍法土遁の術で、ヴィラン達全員の首から下を地面に埋めといたでござる」
「ヴィラン相手に容赦をする必要はないですが、相澤さんには叱られたんじゃないですか」
「確かに相澤殿には「忍野、あとで説教」と言われて事件の後に説教されたでござるが、拙者が多数のヴィランの動きを完全に封じたことで、相澤殿と13号殿の負担が減ったことは確かでござるよ」
「それはそうでしょうが、生徒が危険なことをしたら叱らないといけないのが先生なんです」
「相澤殿は合理的なことが好きな割に、生徒達を大切に思っているようでござるな。そんな相澤殿は良き教師なのでござろう」
「生徒である貴女に、そう思ってもらえる相澤さんは良い先生みたいですね」
「まあ、拙者にとっての先生は、これからも常無先生だけなので安心してほしいでござるよ」
「そうですか」
「先生は拙者の中の様々なランキングで不動の1位を獲得しているでござる。プリティな拙者の1番を独占している先生は罪な男でござるな」
「ちなみにどんなランキングがあるんでしょうか」
「尊敬する相手ランキングや、相談しやすい人ランキングに、信頼できる大人ランキングなどがあるでござるよ」
「忍野さんのそのランキング1位が先生なら、嬉しいことだと思えますね」
「他には忍法でえっちな悪戯をしてみたいランキングや、春画みたいなことを一緒にやりたいランキングなどもあるでござるな」
「そっちのランキングからは、先生を除外しておいてもらえると助かります」
「そんな、そっちのランキングから先生を除外したら、雄英の女子生徒達しかランキングに残らないでござるよ」
「クラスメイトに対して何を考えているんですか貴女は」
「常に、えっちなことが出来ないかを考えているでござる。拙者の心に曇りなし、全てが正義でござるよ」
「そんなのを正義にしているのは貴女だけだと先生は思います」
話が途中で別の方向に逸れたが、なんとか軌道修正して話を戻し、忍野さんに更に詳しい話を聞いてみた。
どうやら忍野さんが放った先制攻撃の忍法で首から下を地面に埋められたヴィラン達の大多数は、更に追加で地面まで固められて、完全に逃げられなくなってしまっていたらしい。
ほぼ全てのヴィランの無力化に成功していたが、それでも黒霧と脳無と呼ばれていた相手は、地面から出てきたそうだ。
黒霧は転移の個性を用いて脱出し、脳無は素の身体能力で固くなった地面を割って出てきて襲いかかってきたが、忍法風遁竜巻の術で、黒霧と脳無を遥か彼方に吹き飛ばすことに成功した忍野さん。
黒霧が戻ってくるまでの間に足が速い忍野さんのクラスメイトが13号さんの指示で、他の場所に居る雄英教師達を呼びに向かった後、他のヴィランが居ないか警戒していた相澤さん達の前に現れた追加のヴィラン達。
しかし黒霧と脳無に主犯格以外は、個性を持て余したチンピラ程度でしかなく、生徒達と相澤さんや13号さんの活躍により倒されたヴィラン集団。
黒霧も相澤さんと忍野さんに倒され、新任教師なオールマイトが遅れて到着した頃には全てが終わっていたらしく、後は警察を待つだけとなっていた。
その後、捕らえられていた主犯格の死柄木と黒霧だけが、黒いヘドロのような何かに包まれて消え去る瞬間を目撃した忍野さんと他数名の生徒。
目撃者の1人である忍野さんは「主犯格の死柄木の背後には、間違いなく支援している何者かが居るでござるな。脳無とやらは明らかに人工的に造られた存在でござった」とも言っていたな。
平常時と違って戦闘時の忍野さんの分析能力は、かなり正確であるので、脳無とやらは人工的に造られた存在で間違いなさそうだ。
人間を改造できる技術を持った相手が協力者となっている可能性が高いということだろう。
「相澤殿に個性を抹消されても素の身体能力が凄かった脳無は、動きも速かったでござるが、先生の方がもっと速かったのでなんとか拙者でも対処できたでござるよ。これも先生との戦闘訓練のおかげでござるな」
私の自宅から立ち去る時に、そんなことを言って私に感謝してから立ち去っていった忍野さんの言葉が正しければ、脳無は素の身体能力も高いらしい。
もし私の速度に慣れた忍野さんが嘘の災害と事故ルームに居なかったら、生徒達や教師達に怪我人や死人が出てもおかしくなかったかもしれないな。
ヴィランによる雄英襲撃が有ろうと、例年通り雄英では体育祭が開催されるようで、体育祭に備える為に私の自宅へ来て訓練を頼んできた忍野さん。
「体育祭が始まる前日まで泊まりで訓練させてもらうでござるよ先生」と忍野さんは言ったが流石に無断外泊は問題がある。
という訳で忍野さんの親御さんに連絡しておくと「そうなると思って数日分の娘の着替えと食費を、娘には渡しておりますので、しばらく娘のことをよろしくお願いします常無先生」とまで言われてしまった。
親御さんは娘の行動を事前に予測していたようだが、完全に忍野さんの後押しをしているみたいだ。
それが人として間違っていることではないなら、子どもがやりたいと思っていることを全力でやらせてあげるのも、大人としての役割なのかもしれない。
なんてことを考えて、忍野さんと一緒に訓練して過ごす日々を続けていると、私の自宅に氷造さんまでやって来てしまう。
氷造さんと忍野さんは年齢が1歳違うが何かと張り合うライバルのような関係で、私の自宅で顔を合わせると喧嘩腰で話すことが多かった2人。
「夏以外は役立ちそうにない氷女が何をしにやってきたでござるか!拙者の先生は渡さんでござるよ!先生はこれから拙者とあんなことやこんなことやそんなことをするのでござる!」
「忍んでない忍者かぶれは黙ってなよ!常無先生には僕の相手をしてもらうんだ!そして使用済みの服をお守りとして貰うんだい!常無先生の香りが僕を、更に向こうへと連れていってくれるのさ!」
「訓練するだけですから忍野さんは如何わしい言い方をしないでください。貴女とは訓練以外しませんからね。氷造さんの訓練にも付き合いますが、使用済みの服は渡しませんよ。そんなプルスウルトラはしなくていいです」
とりあえず言うことを言ってから忍野さんと氷造さんの訓練を行ってみる。
忍野さんと氷造さんが限界になるまで3人で訓練を行った後、食事の時間が近付いていたので、冷蔵庫の中身を確認して何が作れるかを考えてみると、野菜たっぷりなカレーなら作れそうだ。
そういえばリューマと一緒にワノ国の外に出た時に、異国で食べたカレーは美味かったな。
それから好物が何か聞かれると、リューマは迷わずカレーと答えるようになっていたので、よほどカレーを気に入っていたのかもしれない。
異国の商人を助けたお礼に様々なスパイスを沢山貰った時に、カレーが作れるように頑張った結果、なんとか作れたカレーをリューマと一緒に食べたこともあった。
かつての懐かしい記憶を思い出しながらカレーを作っていくと、野菜たっぷりなカレーが完成。
疲れきって部屋で休んでいた忍野さんと氷造さんを呼び出して、全員でカレーを食べていく。
賑やかな食卓に、リューマと一緒にカレーを食べた時のことを思い出して私は笑った。
ちなみにリューマの好物がカレーなのは変わりませんが、リューマが食べて1番美味しかったカレーは、幼馴染みの親友が作ってくれて一緒に食べたカレーだったようです
あと忍野さんのご両親は、娘の婿として常無先生を狙っていますね
見たい番外編があれば選んでください
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志村菜奈世代に転生
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オールマイト世代に転生
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緑谷くん世代に転生
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最終話の続き