個性無効化サムライ先生   作:色々残念

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なんとか思い付いたので更新します


常無剣心、ヒーロー名、ブレイドハート

凄まじくハイテンションな忍野さんを落ち着かせて帰ってもらった後、これでようやくパトロールができそうだと思った時、懐にしまっていたスマホが震え始めた。

 

震えるスマホを確認してみると電話の着信で、インゲニウムさんからの電話であるようだ。

 

ターボーヒーローのインゲニウムさんは、東京の事務所に65人ものサイドキックを雇っている大人気なヒーローであり、私にとっては歳の離れた友人の1人でもある。

 

電話に出てみて用件を聞いてみると、ヒーロー殺しを捕まえる為に協力してほしいとのことだ。

 

どうやら私が雄英体育祭を観戦していた時、インゲニウムさんは保須でヒーロー殺しと遭遇していたらしい。

 

保須の路地裏で襲撃されていたヒーローを助ける形で、ヒーロー殺しステインと戦うことになったインゲニウムさん。

 

血を舐められると身体が動かなくなると助言してくれた要救助者のヒーローを守りながら戦っていたインゲニウムさんは、ステインを手強い相手と判断し、戦って勝つことよりも助けることを優先した。

 

迷わず誰かを助ける為に動いたインゲニウムさんに「お前は生かす価値がある」と言っていたステインは、追いかけてくることはなかったようである。

 

インゲニウムさんは見逃されたと感じたみたいだが、ヒーロー殺しステインは独自の基準で選別を行ってヒーローを殺傷しているのかもしれない。

 

保須でステインに襲われて負傷したヒーローは1名だけであり、それ以外に犠牲者はいなかった。

 

今まで出現した7ヵ所全てで必ず4人以上のヒーローに危害を加えているヒーロー殺しステイン。

 

少なくともあと4人のヒーローが保須で狙われる筈だと考えたインゲニウムさんの予想が正しければ、ステインが再び保須に現れる可能性は高いだろう。

 

何人ものヒーローを殺傷してきたヒーロー殺しと戦って、その実力を実感したインゲニウムさんは、雇っているサイドキック達には危険な相手だと判断したらしい。

 

そこで、ヒーロー殺しを相手にしても実力的に問題の無い私に手伝ってもらえないかと考えたインゲニウムさん。

 

一刻も早くヒーロー殺しステインを捕まえる為、私に電話を繋いだインゲニウムさんは「俺より速くて俺より強い剣心に、ヒーローとして力を貸してほしいんだ」と協力を頼んできた。

 

素直に誰かに助けを求めることができるのは悪いことではないと私は思う。

 

それに、困っている友人を助ける為に力を貸すのは、友として当然のことなので、私は断るつもりはない。

 

「ちょうどヒーローとして活動しようと考えていたところですから構いませんよ。合流場所は何処にしますかインゲニウムさん」

 

「俺はまだ保須に居るから、此方に直ぐに来てくれると助かるかな」

 

「それでは保須に移動を始めますね」

 

「交通機関使うなら交通費くらい出すけど、やっぱりアレで来る気だったりする?」

 

「そちらの方が速いでしょう」

 

「目にも止まらぬ速度で何かが空中を高速飛行してたって、ニュースにならないことを祈っとくよ」

 

「正確には空中疾走ですけどね」

 

「速すぎて俺にもちゃんと見えないから、空中を走ってるって言われないとわかんないと思うかな」

 

「交通機関を使うよりも素早く私が保須に移動する手段は、これしかありませんから諦めてください。それでは保須で会いましょう」

 

通話を切ったスマホを着流しの懐にしまった私は、高く跳躍すると空中を蹴り、更に上昇してから空を走り始めると、一気に加速して走る速度を上げていく。

 

空を自由に飛び回る竜の群れを空中で倒し続ける為に編み出した空走りで、空中を高速で疾走していくと、到着した保須市の街。

 

保須で合流したインゲニウムさんには「いや、速いな!」と物凄く驚かれた。

 

「俺より剣心の方がよっぽどターボヒーローだろ、マジで」

 

「素の身体能力なので、私にはターボは付いていませんが」

 

「真面目か!剣心のそういうところは変わってないな。なんか弟を思い出すよ、元気にしてっかな天哉」

 

「雄英体育祭では頑張ってましたよ天哉くん。予選を勝ち抜いて最終種目にまで残って、ベスト8にはなってましたね」

 

「最終種目でベスト8か、体育祭は録画してあるけど、まだ見てないんだよな。めちゃくちゃ気になってきた」

 

「まあ、録画を見るのは仕事が終わってからにしておきましょう」

 

会話もそこそこに保須でパトロールを始めた私とインゲニウムさんは、裏路地を中心に見回りを行っていき、怪しい人物が居ないか確認して回る。

 

ヒーロー殺しステインは、血のように紅い布を身体に巻いて全身に刃物を携帯しているようだが、今のところそれらしき相手は見つけられていない。

 

見て回るだけではそう簡単には見つからないかと考えて、ワノ国の外では見聞色の覇気と呼ばれていたものを使ってみると、ヒーロー殺しらしき存在を発見。

 

そこまで離れていない場所に居るようなので、インゲニウムさんと一緒に向かってみると、ちょうどヒーローがヒーロー殺しに襲われかけていた。

 

このまま何もしなければステインの刀に、あのヒーローは斬られてしまうだろうが、そんなことをさせるつもりはない。

 

腰に差している金属製の竹刀を抜き、地を蹴って瞬時に間合いを詰め、ヒーローに向けて振るわれるステインの刀を金属竹刀による一撃で粉砕。

 

ついでに襲われていたヒーローを担いで移動し、インゲニウムさんに腰が抜けていたヒーローを任せると、ヒーロー殺しステインに向き直る。

 

「ハァ、速いだけではないか。何者だ」

 

個性を持て余したチンピラとは違う、静かに燃ゆる思想犯な殺人者の目をしているヒーロー殺しステインからの問い。

 

普段なら教師の常無と答えるところだが、一応今日の私はヒーローであるので、今回の答えは別だ。

 

「ブレイドハート。貴方を捕らえるヒーローの名です」

 

竹刀を構え、そう答えた私に「ハァ、やってみろ」と言ったステインは、身体に装備した鞘から引き抜いた肉厚なナイフを両手に持ち、襲いかかってきた。

 

ステインは恐らく独学で殺人術を研鑽したのだろうが、それでもその刃は私に届くほどではない。

 

この程度の相手なら、一刀の技を使うまでもないと判断した私は、ステインの四肢が千切れないように威力を抑え、加減して振るった金属竹刀で四肢の骨をへし折る程度で戦いを終わらせておく。

 

「俺を殺していいのは、オールマイトだけだ!」

 

四肢の骨が折れていてもそんなことを言い出したステインを気絶させて運んでいる最中、保須の街中で暴れているヴィラン達を発見。

 

暴れ回る脳味噌が剥き出しなヴィラン達は複数の個性を持っていたが、生きているとは言えないような気配を感じた。

 

ヒーロー殺しステインをインゲニウムさんに任せ、脳味噌が剥き出しなヴィラン達と戦うヒーロー達に加勢したが、別の場所に居た黒い身体をした奴だけは再生の個性まで持っていたらしい。

 

再生持ちのヴィランはエンデヴァーさんに頭部を炭にされてしまったようなので、そのヴィランだけは死亡ということになるな。

 

その後、脳味噌ヴィラン達の捕縛も終わらせて、ステインも警察に引き渡した私とインゲニウムさん。

 

今回の活動でヒーローとして名を上げることが目的ではないので、ヒーロー殺し捕縛の手柄は譲っておこうかと思っていたら「俺は殆ど見てただけだから」とインゲニウムさんは断ろうとしてくる。

 

なんとか小一時間ほど頑張って説得してインゲニウムさんと共同で捕まえたということにしてもらったが、ヒーロー殺しや脳味噌ヴィランと戦った時よりも頑張ったのは間違いない。

 

ヒーロー殺しを捕まえたことでインゲニウムさんの名は上がったが、そこまで知名度のないブレイドハートの名は、あまり目立つことはなかったようだ。

 

ヒーロー公安委員会からは「これからもブレイドハートの活躍を期待しています」と連絡があったが、遠回しにまたヒーローとして働けと言われているような気がする。

 

そんなことがあった日の翌日、休日の早朝にポストを確認する為、自宅の玄関を開けると「ブレイドハートのサインが欲しいでござるよ!」と色紙片手に出待ちしていた忍野さんが居た。

 

とりあえずサインは書いておいたが「写真と一緒に家宝にするでござる!」と言っていた忍野さんを「家宝にするのはやめておきましょうね」と諭すのは大変だったな。




飯田くんの兄である初代インゲニウムがステインに負けなかったのは、ステインの個性を受けたヒーローが先に居て血を舐められると発動するという条件を教えてくれたことと、ステインよりも剣士として遥かに強い常無先生と戦闘訓練した経験があったからですね
ちなみに飯田くんのヒーローネームは兄である初代インゲニウムが無事なので、レシプロというヒーロー名に決まったようです
常無先生の空走りは、サンジのスカイウォークと似たようなものですが、六式の剃より速い速度で空を走っています

見たい番外編があれば選んでください

  • 志村菜奈世代に転生
  • オールマイト世代に転生
  • 緑谷くん世代に転生
  • 最終話の続き
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