世界観
・想定年代と世界観
現代を舞台にしたウマ娘と、19世紀末から20世紀初頭が舞台のホームズシリーズ。その中間を取るため、1950年代でざっくり想定。ただし、この世界は『戦争はウマ娘のレースで決着をつける』というトンチキ世界なので、日本は米国に敗戦こそすれ、空襲も原爆もなく、大日本帝国とその制度は存続している。しかし、戦争供託金の没収、海外領土と満州利権の独占権の喪失、欧米(主に米国)による通商制裁などにより、現実の'50年代ほどではないがインフレが進行中で、米国による経済植民地化が進んでいる。また、1945年の大冷害は発生しているので、米穀類は配給制であり、外食価格は軒並み高騰している。
・戦争はウマ娘のレースで決着をつける
この世界観を支えるトンチキ設定。コードウェイナー・スミス著『第81Q戦争』に着想を得て、国際連盟の下部機関『常設紛争処理理事会』が開催する仲裁レースで、紛争(内紛と戦争とを問わず)のカタをつけよう、ということになっている。このため、列強各国はウマ娘育成に力を入れており、軍も主にウマ娘で構成されている(規定上、国際仲裁レースには、各国正規軍の将校名簿に名前があるものしか出走できない)。
レース会場は当事者国以外から選ばれ、その莫大な興行収入と経済効果目当てに、この当時は主に中南米諸国が、60年代以降はアフリカ諸国、70年代以降は東南アジア諸国が立候補し、そこで開催されることが多い。
・アグネスタキオン(東京帝国大学理学部助教授兼予科助教授予備役陸軍大尉正七位勲五等功四級理学士)
史実とマンハッタンカフェ育成ストーリーを混ぜたような経歴を辿っている。十一戦十勝、日本短波放送盃一着、報知盃一着、
レースウマ娘を引退後、陸軍士官学校を経て従軍。習志野旅団、近衛連隊、陸軍軍バ学校、陸軍大学校研究部などを経て陸軍大尉で除隊。その後は東京帝国大学に招聘され、同助教授として教鞭を執る傍ら、ウマ娘の起源と可能性の研究を続けている。
・マンハッタンカフェ(退役陸軍中尉従七位勲六等功五級)
レースウマ娘として十一戦六勝、報知盃四着、セントライト記念四着、
レースウマ娘引退後、中央養成所の規定に従い、陸軍予科士官学校を経て、陸軍予備少尉として二年間のみ現役勤務。予備役編入による除隊後は、牛込区戸山の店舗付き住宅で喫茶店を営んでいた。大東亜レース(大日本帝国が存続しているので、日本ではこれが正式呼称になっている)開催に伴い、陸軍中尉として応召。一戦のみ出走するも、南米でのレースであったため移動中に体調を崩し、十二着。敗戦後は退役し、喫茶店の店主に戻っている。従軍中は官舎住まいだったタキオンが除隊後、「新居を探すのが面倒だ」などと言って転がり込んできたため、以降同居している。
・シルバーブレイズ(勲八等)
ある意味では、世界で最も有名な架空の競走馬「シルバーブレイズ」号をモチーフにした、オリジナルウマ娘。作中時点で皐月賞、東京優駿、菊花賞を制し、六戦六勝の三冠ウマ娘となっている。生涯成績は十二戦十一勝。唯一の一敗も二着という、桁外れな成績を残した。母親は十四戦十勝したシニア三冠ウマ娘である。
・お金の話。
一般家庭の平均年収を約一万円と想定しているので、その換算で行けばこの世界の一円は、現実の現代において約450円。ただし、食費は総じて割高な反面、日用品の物価は低めである。食糧不足を輸入で補うため、奢侈品・嗜好品類の輸入に規制がかかっており、そちらの物価は高騰している。
以下は一例
一般家庭(東京在住商社マン・専業主婦・子供二人)の平均年収(諸手当込み):約一万円。
郵便料:手紙三十銭。葉書十五銭。
電報料(定文電報を除いて市外のみ):基本料金:十文字まで一円五十銭。爾後五文字ごとに五十銭。定文電報:市内外均一五十銭。
電話料:月額七十五円。通話一回市内外均一五十銭(発呼者払い)。
郵便貯金:上限一万円。年利2.76%。
官営鉄道:一区間:二十銭。
東京=大阪間:三等三十六円。二等七十二円。一等百八円。
急行料金:三等十円。二等二十円。一等三十円。特急料金:三等二十円。二等四十円。一等六十円。
寝台料金:三等下段八十銭。同上・中段一円六十銭。二等二円四十銭。一等三円二十銭。二等特別室二円八十銭。一等特別室三円六十銭。
東京市電:均一四十銭。東京市営バス:均一四十銭。東京地下鉄道:均一五十銭。
タクシー:初乗り2kmまで三十円。爾後1kmごとに十五円。客待ち五分三円。深夜五割増し。
俥(ウマ娘が曳く人力車):初乗り十円。爾後五円。客待ち五分一円。二人乗り二円。深夜五割増し。
NHKラジオ聴取料:月額二円五十銭。
東京朝日新聞:月額五円。朝刊一部十五銭。夕刊一部五銭。
宿泊料:一人一泊二十五円。
公衆浴場:大人五十銭。
靴磨き:一足一円五十銭。
既製品シルクドレス一着:三十四円五十銭。既製品木綿スーツ一揃い:七円五十銭。既製品ワイシャツ一着:八円十銭。ネクタイ一本:三円二十銭。木綿シャツ一着:四円四十銭。靴下一足:五十銭。タオル一本:三十銭。
洋傘一本:十五円。革靴一足:二十三円。万年筆一本:五十円。
安全燐寸十箱:四十銭。蝋燭四十本:一円五十銭。灯油一斗:四円九十銭。
映画館入場料一回:一円三十六銭。レコード一枚:三円七十五銭。ラジオ一台:約千二百円。
マンハッタンカフェが経営する喫茶店のお品書き。
ライスカレー:八円。オムレツ:六円五十銭。サンドイッチ:五円。ポークシチュー:七円。餡蜜(数量限定):三円五十銭。
コーヒー:七円。国産紅茶:六十五銭。煙草(ゴールデンバット、または光)一箱:二十銭。
公衆電話使用料:五十銭。