「お帰りなさいませ」
アグネスタキオンが真島トレーナーに促され、庁舎の薄暗い玄関広間に入ると、お仕着せ姿の女中のウマ娘が低い声でそう言った。ぺっとりと脂っぽい栗毛の長髪を、鬱陶しそうに捌いてから、タキオンに目を留めて続ける。
「そちらはどなたでしょう。お客様でしょうか」
「ああ、そうだ」
真島がそう言うと、女中はスカートの裾を摘まんで礼式通りにお辞儀をした。
「いらっしゃいませ、東坂兵営へようこそ」
「来客にお茶の支度を。呼鈴を鳴らしたら持って来てくれ。先生、こちらです」
タキオンが通されたのは、庁舎の奥まったところにある応接室だった。
油布張りのソファにタキオンが腰を下ろすと、真島はドアの掛け金を音高く下ろして、鋭い声で訊いた。
「一体何を知ってるんだ?」
タキオンは、怒りと恐怖がない交ぜになっている真島の顔をしげしげと眺めてから、肩をすくめて訊いた。
「お茶は? 先に頂けないのかい?」
真島が黙って睨んでいると、タキオンは「やれやれ」と溜め息を吐いて、まるで天気の話でもするかのような調子で言った。
「私が知っていることは、君が月曜日の早朝に、ブレイズをこの兵営に連れてきたこと。そして今なお、ここに彼女を匿っていること。それだけだよ」
「出鱈目もいいところだ」
嗤いとばすように真島は言ったが、額や鼻の頭に玉のような汗が浮かぶのを止められていない。
「君は毎朝、早起きするらしいねぇ」
タキオンの口調は、変わらず素っ気ない。
「その日の朝も、早起きしたんだろう。営門から出て、新聞配達が来るまでの間、ぶらぶら朝の散歩でもしようと思い立ったのかな。
ところが、県道との丁字路に出たところで、金勝の方に続く森の入り口から、一人のウマ娘がやって来るのを見た。ずぶ濡れで、足下も覚束ない彼女の様子を見て、君は心配になって駆け寄ったんだろう。近くに行ってみれば
そうだね?」
語尾こそ上がり調子だったが、タキオンは別に、真島に確認を求めたわけではなかった。当人は、それまでは赤かった顔を、古紙のように灰白色にして、ぶるぶる震えていたからだ。
「君がブレイズ君になにか言葉をかけたのかどうか、私にはわからないが、彼女はその場で倒れてしまった。失神したのか、足の力が抜けたのか。とにかく、君は少し逡巡した末、彼女を担ぎ上げ、ここ東坂兵営へと連れてきた。ざっとこんなところだろう」
真島は口の中で小さく、「一体どこから見ていたんだ?」と呟いた。それから気を取り直して、ありったけの胆力を振り絞って訊いた。
「仮に、だぞ。仮に、貴様が言った通り、俺がブレイズをここに連れ込んだものとしよう。
だが、俺がブレイズを匿っているとはどういうことだ? ここは警察が徹底的に捜索したんだぞ。草津の警察署長が御大自ら来て、営内のウマ娘を全員調べた。その結果、ここにブレイズはいないと結論したんだ。
俺がブレイズを匿っている、と言うなら、一体どこにいるのか教えてもらおうじゃないか、え?」
「今どこにいるのかは、私にもわからない」
突如生まれた希望に、真島の顔が笑みのようなもので歪んだ。タキオンは、その醜悪な表情を薄い目で眺めながら、静かに付け足した。
「私はこの兵営に不案内なのでね。しかし、会うことは簡単だろう。さっき玄関で会ったばかりだし、そこの呼鈴の紐を引っ張れば、私のお茶と一緒に、ここに来てくれるんじゃないかい?」
言葉で否定することもできたはずだった。
しかし真島は、喉の奥から
それと同時に、応接室のドアの掛け金が弾け飛んだ。黒い影がさっと部屋を横切り、真島が反応できないうちにタキオンのところに辿り着くと、その襟を掴んで持ち上げた。
「ぐっ」
息が詰まる音を発しつつも、タキオンは抵抗しなかった。
ドアを蹴破った
「何が望みなの」
髪の毛と同じくらい黒い瞳でタキオンを刺し貫きながら、
「それだけわかっているなら、警察に行くなり、新聞に垂れ込むなり、なんだってできたでしょう。何が目的で、こんなところにのこのこやって来たの、アグネスタキオン」
変わらず飄々とした、しかし襟首を絞められているために少し
「いやあ、素晴らしい脚力だねぇ、デスバラ君。興味深い、実に興味深い」
「私の望みだって? 望み、と言うほど大したものじゃない。シルバーブレイズ君にはしっかり出頭して、自らが知っていることを洗いざらい話してもらいたい。それだけだよ」
「何を、このっ──!」
デスバラは、掴んだ襟でタキオンを振り回し、部屋の隅に放り投げた。常人なら壁に叩き付けられ、痛みの中にうずくまるところだが、タキオンはひょいひょいとバランスをとって進路を変え、器用にも再びソファに戻ってみせた。
「それが、ブレイズにどれだけ酷い結果を招くか、わかって言ってるんでしょうね! ウマ娘が人に害を加えるのは、重罪中の重罪なのよ!」
事実である。ウマ娘が人に危害を加えれば、初犯だろうが何だろうが、二十年、三十年の懲役刑が簡単に下される。もし殺しでもすれば、死刑を免れることはない。
デスバラは、明確な殺意を滾らせた瞳でタキオンを睨んだ。
「あなたが、ブレイズを監獄に、処刑台に送るつもりなら、私にも考えがあるわ。あなたを永遠に黙らせるためなら、私は──」
「デっちゃん」
いままでその場になかった第三者の声が、デスバラに割り込んだ。
それは、戸口でお茶と茶菓子の載った盆を持った、女中のウマ娘から発せられたものだった。脂っぽい栗毛の彼女はしかし、玄関でタキオンを出迎えた時とは打って変わって、あどけなさすら残る優しい声で言った。
「ありがとう。でも、もういいよ。私、本当はここで、こうやって隠れてるべきじゃなかったんだよ」
「でも──!」
さっと手を上げ、穏やかな雰囲気と物腰とは裏腹にデスバラを鋭く制して、
「こうやって隠れていたって、私は走ることができない。このまま生きていけたとしても、それは私にとって、死んだも同然なの。それなら、私はコソコソ隠れているよりも、いっそ片を付けてしまいたい」
「でも......でも!」
デスバラが、癇癪を起した子供のように叫んだ。
「あなたがいなくなったら、私はどうすればいいの? 無二の好敵手に一度も追いつけないままで、私はどんな顔して、シニアに挑めばいいの! 私だけじゃない。アイリスも、ピュージリストも、みんなそう。あなたに追いつけないまま、永遠に置いて行かれる私たちに、一体どうしろっていうのよ!」
「デっちゃん......」
建物がびりびり震えるほどに絶叫したデスバラに、シルバーブレイズが何か言い差そうとしたところで、甲高い咳払いが無粋に割り込んだ。それはもちろん、アグネスタキオン以外にあり得ない。
「なあ、君たちはなにか勘違いをしているようだが、私はなにも、ブレイズ君を監獄送りにするためにここに来たわけじゃあないんだよ」
「え?」
「は?」
「......?」
一同、ブレイズもデスバラも真島トレーナーも、何を言っているのかわからない、と言う顔で、アグネスタキオンを見つめた。タキオンが続ける。
「真相は、君たちが思っているようなことでは全然なく、ブレイズ君が競走名簿から除名されたり、逮捕収監の運びとなるようなことはない。と、そういう話さ。ま、一旦落ち着いて、よく聴いてくれたまえ──」
「遅かったですね......」
日もとっぷりと沈み、門柱の
「二、三十分とかからない、と......そう言ってたじゃないですか......」
「いや、すまないすまない。色々と、時間がかかってね」
二人は並んで、タール舗装の私道を県道に向かって歩いて行った。黒田記者は、一時的にだろうが退散していて、吸殻の山だけが残されている。
森の中の県道は、来た時と違ってすっかり暗闇だった。当然ながら街灯などなく、二人は、ただウマ娘特有の夜目を頼りに、金勝へと歩みを進めて行く。
「デスバラさんの気持ちは、私にもわかります......」
道のりも半ばほどのところで、唐突にカフェはそう言った。
「一度も追いつけなかった人に、ターフに置き去りにされるのが、どれほど私たちの心を
一瞬、タキオンは驚いた顔をした。それから、何もない空中に視線を
「オトモダチ、かい?」
「ええ......様子を見ていてくれるように、頼みました......私も、無二の人を
「そうか」
しばらく二人は無言だったが、再びカフェの方から口火を切った。
「本当なんですか......香田トレーナーの、あの話は......」
「まだ憶測の段階さ。これからそれを調べに行くんだ」
「男爵閣下、暮警部。本日はお招き下さり、ありがとうございました」
ところ変わって、金勝兵営の庁舎にある喫煙室。黒味がかったスマトラ
「私どもは、今夜の夜行で東京に帰ります」
「えっ!?」
素っ頓狂な声を上げたのは暮警部だ。彼は驚きのあまり、葉巻の灰を制服のズボンに落としてしまった。
対照的に男爵は、冷笑するように唇を歪めて、
「では、香田君を瀕死に追いやった犯人捜しは、もうお止めになるのですか」
「そういうわけではありません、男爵閣下。ここで出来ることは全てやり遂げた、それだけのことです。しかし、ブレイズは中外商業賞に必ず出走できます。それは私、アグネスタキオンの、全ての官職と名誉に賭けてお誓い申し上げましょう」
華族を相手に物怖じせず、と言って礼を失してはいない言葉遣いで話すタキオンを見ながら、マンハッタンカフェはタキオンの出自のことを思い出していた。
どうにも忘れてしまいがちだが、タキオンは士族階級の出身なのだ。その実家と冷戦状態にあることを反映してか、常のタキオンはその出自の良さを感じさせないほど奔放な人物だが、時と場合と相手によっては──非常に珍しいことながら──明らかに生家で身に付けたと思しき礼儀作法を、あたかもそれが世界の常識であるかのように、平然とこなすのだ。
ちなみにカフェの両親は、実に平々凡々たる平民である。今も五反田で、カフェの生家でもある喫茶店を、夫婦仲睦まじく営んでいる。カフェにとって、
「そう仰るのでしたら、私もその言葉を信じずにおかない理由はありませんな」
言葉のわりに、男爵はあまり信用していないようだった。
タキオンは、そんな男爵の声音をまるで気にせず、ズボンの灰をなんとか落とそうと躍起になっていた警部に訊いた。
「警部、なんでも準備が良い君なら、香田君の写真くらい持っているんじゃないのかい?」
「ええ、ええ、ありますよ」
警部は制服の内ポケットから、
「素晴らしい! これは預かっておくよ、警部。用が済んだらお返ししよう」
「それは構いませんが......何か、もっといいご助言を頂けないものでしょうか?」
「まったく、警部、君って人は! もう少し自分の頭で考えてみたまえよ!」
そう言いつつも、タキオンは口に手を当てて、考え込みながら言った。
「香田君の執務卓に置かれていた本だが。君は目を通したかい?」
「一応は。医学の専門書か何かのようで、私にはちんぷんかんぷんでしたが......」
「あれは解剖学の本だよ。そして重要だ。ぜひ、誰か解説してくれる人を見つけて、意見を聴くべきだねぇ」
警部は、『先生からは解説してもらえないのですか』と言わんばかりの目をしていたが、タキオンはそれに構わず続ける。
「それから、香田君の収支を調べてみることだな」
「収支ですか」
「ああ。警部、私や君のような下級官吏の身では、自分の勘定書きを清算するのが精いっぱいだと思うんだが、どうかね」
「そう、ですな......」
そちらの助言には何かピンと来るものがあったらしく、警部は黙って考え込んでしまった。
やがて、自動車の準備が整い、みんなが玄関の外へと出た。男爵がビュイックに乗り込む間、タキオンはふと、見送りに出ていた女中の斎藤に訊いた。
「日曜日の夕飯だが。盛り付けの場には香田君もいたんだね?」
「はい」
「それは当然、いつものことなんだろう?」
「そうです。香田様はトレーナーとして、ウマ娘の皆さんの食事量に気を付けていなくてはなりませんから......」
「そうだろうとも。ありがとう、斎藤君」
「君はオトモダチから聞いたかもしれないが、真島君は、私が彼の行動を再現して聞かせたら、私に現場を見られていたと信じ込んでしまったらしい。おかげで、あまり強情を張られずに助かったがねぇ」
「彼が例のイタリー靴を履いていたのは、カフェ、君も気づいただろう。駆け寄った云々に関しては、足跡の深さと歩幅から簡単に推測できるのさ。そして、
「あれは、どうやってわかったんですか......女中のウマ娘が、シルバーブレイズだということには......」
「あれは、まあ、ちょっとした賭けみたいなものだったけどねぇ。暮警部が見つけられなかったのだから、
「ええ......聞いています......」
「よろしい。私が目星を付けた理由はずばり、彼女が私を見て『どなたですか?』と言ったからだ。
驕るつもりはないが、しかしカフェ、我々は有名人なんだよ。滋賀に来てから何回、自己紹介する前に『アグネスタキオンさんですか?』と訊かれたか、数えてみたまえ。それから、あの女中は私を見て、一瞬目を瞠ってから、すっと細めて『どなたですか?』と訊いたんだ。私の事が誰かわかったが、嘘を吐こうとしている。それはなぜか? なぜなら、彼女は他の何かを偽っているからだ。人間は往々にして、嘘を吐こうとする時、吐かずともよい嘘まで吐いてしまう。このアグネスタキオンのことを知らない、とかね。
では、彼女は何を偽ろうとしているのか? 最もあり得る答えは、人間関係を、そして身分を偽っている、ということだった。そして、あの日あの場所で一番そんなことをしていそうなのは、シルバーブレイズ本人に他ならない。と、ここまで考えたんだよ。まあ、少々ならず飛躍している嫌いはあるから、なかなかの賭けだった、と言えるだろうがねぇ」
「なるほど......しかし、暮警部はなぜ、見抜けなかったのでしょう......」
「そこは、真島君の頭が回るところだな。警部はなにも、のべつブレイズと顔を合わせているわけじゃないからね。人相書き以上のことは知らない。加えて普通、
もっとも、彼は真島君を疑ってはいたようだがねぇ。行きの自動車の中で、真島君について警部が口ごもったのは覚えているかい? ポッケ君もそうだが、あれは警官がよくやるんだよ。疑っていると公言できるほどの証拠も論拠もないが、経験から来る直感のようなもので疑いをかけている、とそんなところだったのだろう。
たぶんだが、真島君は表情を隠すのがあまり上手くないんだろう。顔色の変化などから、警部に目を付けられていたんだろうねぇ」
「んーっ」と声を立てて伸びをしてから、タキオンは続けた。
「それにしても、すまなかったねぇ、カフェ。こんな弾丸旅行に付き合わせてしまって」
親しい人々には傲慢不遜が常であるアグネスタキオンに謝られ、カフェは目を丸くした。その様子を見て、タキオンが顔をしかめる。
「なんだい、その顔は」
「いいえ......アナタが私に謝るなんて、明日は富士山が噴火するか、近衛連隊がクーデターを起こすか......何かしら天変地異が起こるのではないか、と思いまして......」
「
頬を膨らませて見せて、タキオンは続けた。
「私だって、自分があまりにも無能に思える時には、人に謝ってもいいと思うことがあるんだよ」
溜め息を吐き、髪をぼりぼりと掻きながら、
「なにせ今回の事件は単純な事件だった。本当に、単純極まりない事件だったんだよ。それでも枝葉があれこれと多すぎたせいで、すっかり真相が覆い隠されてしまい、本来なら電報を何本かやり取りすれば済むはずだったところを、こうやって体の弱い君を連れ回す羽目になってしまったのだからね。まったく、自分の無能さ加減に、本当に腹が立つよ」
「では......せっかくですから、一つ、お願いを聞いて貰えますか......」
「もちろんだとも! この私が、こんなにもお願いを聞く気になっていることなど、滅多にないよ。この機会を存分に──」
カフェはするりと寝台から立ち上がると、タキオンの両肩に手を添え、そのまま後ろに押し倒した。長い
「カ、カフェ......?」
「ここ三週間ほど......アナタはいつも、疲れてお帰りでしたから、遠慮していたのですが......そろそろ、我慢が効かなそうです......」
「な、なぁ......」
タキオンは口角をやや引き攣らせ、小さな夜の中で
「ほら、私たちはどっちも、昨晩からお風呂を使っていないじゃないか。東京に帰ってからでも遅くは──」
言い募るタキオンに、カフェはふっと嗤うような音を立てて、更に少しだけ屈みこんだ。タキオンの逃げ口上は物理的に遮られ、結局そのまま、再開されることはなかった。
日曜日の午後。アグネスタキオンとマンハッタンカフェは、大きな鞄を片手に提げ、鹿毛の髪の毛を後頭部で編んだウマ娘を連れて、中山競走場の貴賓客用車回しにいた。
続々とやって来る自動車は、大抵は米国製のビュイックやリンカーンで、次点として同じく米国製のクライスラーやパッカードや、
目当ての黒い米国製ビュイックが停まり、盛装した紳士が降り立つと、タキオンはその紳士につかつかと歩み寄って挨拶した。
「こんにちは、男爵閣下」
「こんにちは、タキオン先生」
油小路男爵は低い声でそう返し、競走場の入り口に掲げられている掲示板の一つを視線で指した。
「暮警部から、大変熱心な助言を受けましてな。御覧の通り、うちからはベイリアルの出走を取りやめ、ブレイズに全てを託すことにしました」
タキオンをはじめとした面々──男爵の後から降車した暮警部を含む──が目をやった掲示板には、中外商業賞の出走ウマ娘一覧が掲示されている。
──中山競走場 第十競走 中外商業賞 芝 二六〇〇米 右・外
本賞 五〇〇〇円 二〇〇〇円 一五〇〇円 七五〇円 五〇〇円
附加賞 三三二円五〇銭 九五円 四七円五〇銭
一枠一番 シナモンジャケット 中央養成所
二枠二番 ピュージリスト 中央養成所
三枠三番 デスバラ 東坂兵営
四枠四番 シルバーブレイズ 金勝兵営
五枠五番 アイリス 中央養成所
六枠六番 ラスパー 盛岡養成所
(六人立て)
「それで、ブレイズはどこなんです?」
「控室にいますよ、閣下。すぐにご案内しましょう。それと、先に紹介しておきましょう。こちらは警視庁のジャングルポケット警部補です」
「ジャングルポケットです。お会いできて光栄です、男爵閣下」
可愛らしく編み込まれた髪の毛とは裏腹に、低く迫力のある声でジャングルポケットは挨拶し、男爵と、次いで暮警部と握手を交わした。それから一同は、シルバーブレイズの控室に移動した。