しっかし、酒が進む進む。
ジビエ、それもホルモンなだけあって多少のクセはあるものの。
殺したて。
すぐアイテムボックスに入れたのだ。
言葉から連想されるほどの臭みはない。
むしろ、これぐらいなら良いスパイスって感じ。
さっき肉を磨いてた時も、筋繊維が一部ピクピクと痙攣していたぐらいだし?
そのレベルの鮮度感。
新鮮だからこそ、ある程度クセも抑えられてるって所かね。
まぁ、普段から食べてる品でもないので予想なのだが。
少々鼻をつく獣臭さに、何処か鉄っぽい味。
ねっとりとした舌触りで肉の甘みが想像よりもずっと濃厚。
はたまた、コリコリとした食感で強い旨みを内に閉じ込めていたり。
酒のアテとしちゃ最高だな。
そろそろ2回戦を。
の前に、ちゃんと肉の様子も見ないとか。
ホルモン食べるのに夢中になって、結果仕上がりがパサついたり焦がしたり。
そんなのは本末転倒もいい所である。
飲みかけのエールを塗って、肉も回してやってと。
最後に、天板を戻してやればこれでOK。
また数十分はのんびりと飲みながら待てるって寸法よ。
……しかし。
ふと、金属板にのせる前のホルモンに目が行く。
適当な大きさに乱切りしたそれ。
見るからにプルップルな断面。
雑に切った割に、よく角の立った一つ一つの切り身。
光を受けてキラキラと輝いて見えた。
ジュルリ。
見てるだけで……
誘惑が……
これだけ新鮮なら、生でも行けるんじゃね?
刺し、は流石にちょっとキツイか?
ジビエのホルモンとしちゃ臭みは少ないとはいえ、その食い方をするにしてはって感じだし。
食べられないほどじゃないけど。
んな無理して食べたってなんの意味も無いし。
酒の肴にするにしても。
一工夫、二工夫ぐらいは欲しい。
刺身には向かないとして。
漬け、は無いな。
バーベキューの待ち時間で食おうってのに、ここからさらに待ち時間のある料理をしたくはない。
和えるか?
お酢にするか、魚醤って手もあるな。
……いや。
洗いで行けるんじゃね?
ん?
肉を洗っちゃまずいって?
その洗いじゃねぇよ。
別の方でもマズい?
ま、それはそう。
生肉って時点で多少のリスクはね。
でも、我慢できないし。
チートボディーがなんとかしてくれるから平気っしょ、多分。
うん。
アイテムボックスからバケツを取り出す。
因みに新品未使用。
おそらく清潔なので安心して欲しい。
別に誰に見せるわけでもない。
スコップやらなんやら使ったとて文句を言われる事もないのだが、一応ね。
水魔法で中を満たし、氷魔法でキンキンに冷やす。
その中にホルモンを入れて。
文字通り、洗うようによくかき混ぜる。
バケツの中の水があっという間に白く濁った。
長い間付けて水っぽくなっても困るので、すぐに取り出し水気をよく切る。
そして、次を入れる前に水の入れ替え。
興味本位で水の匂いを嗅いでみると、かなりキツめの獣臭。
ちょっと出来に不安を覚えるが。
臭みをよく落とせてるって事でもある。
塩と、豆油でいきますか。
口に入れると、まず滑らかな舌触りを感じる。
歯切れの良い食感。
うまい!
ハツの方は少し歯応え強めだが。
それもまた美味。
噛めば噛むほど、肉の旨みが口一杯に広がる。
いいね。
臭みも少し気になるけど、水を嗅いだときに覚えた不安はどこへやら。
これなら全然酒のアテの範疇だ。
……でもフワは焼いた方がいいかな?
ハツとレバーを主に、洗いでもいただこう。
ってか、今更だけど。
ホルモンってこんな大量に食べて大丈夫なんかね。
食べ過ぎ厳禁。
クマの肝臓とか。
確か、ビタミンa中毒になったりするんじゃなかったっけ?
猪では聞いたことないが……
でも、前世の猪と似てるってだけで多分別種だしな。
大きいと何やら溜め込んでてもおかしくは無い。
ま、そもそも生の時点で危ないし。
今更か。
チートさん、そこら辺上手い事よろしくお願いします!