皇帝の友達   作:零課

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 ニコニコ動画が心配です。真面目に漫画とか静画とか、動画以外にも色々ある場所でしたし。


輝かしいデビュー戦

 ~岡崎くん心の日記~

 

 

 変な馬なサンダーレディ。パドックでものへーとしていて変顔もするがまあー眠そうな気配がする。

 

 

 馬体はいい仕上がりだから繁殖牝馬としては問題ない。まああの牧場への義理として無事に一勝でもできれば御の字か。来月にはシンボリルドルフとの初戦が始まる。彼との時間を確保できるように努力せねば。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 いやー始まりました私のデビュー戦。6月の新馬戦。新潟競馬場でのマイル戦。

 

 

 『さあ、パドックでは既に各馬が騎手を待ち、レースを待ちながら今か今かと新しい戦いの世界に足を踏み入れるのを待っています。この炎天下の中、どのようなレースを見せてくれるのでしょうか大変興味深いです』

 

 

 私以外の子たちもなんか忙しなかったりするけど、まー新馬戦。ようは今まであんまり足を運ばなかったレース場。そして多くの人。キョロキョロしちゃうよねん。私は。うーん。暑くて体育館で校長先生の話を聞いているときを思い出して少し眠い。

 

 

 んあぁー・・・暑いなあー・・・この時期に宝塚記念やるんだよねー・・・あへー春を越えてこの時期にレースで2200メートルはしって一着になれればそりゃあ上半期古馬最強と言われるわね。

 

 

 『さあ、パドックも終わり騎手がまたがります。いよいよ本馬場入場です』

 

 

 あ、岡崎さんよろしくお願いしまーす。よいしょっ。うんうん。流石凄腕ジョッキー。重さをあんまり感じないなー。

 

 

 私の人気の方は・・・12頭中10番人気。あはぁん。やっぱ、シンザンは種牡馬成績もすごいけど今の時期だと基本海外血統が大人気。マルゼンスキーとかそこらへんの人気で内国産馬は不遇の時代。あとシンザン血統は今はよくあるし。

 

 

 そして、うん。牝系がサラ系だからなー母方の母よりは一応星旗につながる系譜もあるようだけど、そこで評価されないのかもねー残念。馬券師たちにもあんまり高評価じゃないのかー

 

 

 『まあーいいわ。とにかく勝つ。そこから成り上がればいいよね。それもまたいいヒロインに、生き残るためには大事よね!』

 

 

 「気合入っているなー。入れ込み過ぎは駄目だよ」

 

 

 あ。はーい。そこはそうだね。私は外枠かあ。

 

 

 『さあ、各馬ゲートイン完了しました』

 

 

 行くぞ行くぞ。ルドルフと同じ時代。頑張って良い結果を残していかないと!

 

 

 『・・・・・・スタートしました! さあ勢いよくカブトムンが飛び出し・・・あっとサンダーレディと岡崎騎手大きく出遅れた!』

 

 

 「『あああぁあああああああああ!!!』」

 

 

 ヤバい出遅れたぁあ! 岡崎さんと一緒に変な声出たわ! ええーい! うーん。追いかけようとしたけどあ、これ馬群に飲まれて抜け出すのめんどくさくなりそう。

 

 

 うーん。スルッと少し落ちて、馬群伸びてからまくる他無いかなあ。

 

 

 『カブトムン、ゴロンゴロン。クツシターンが先頭集団を牽引。馬群は大きく伸びて第一コーナーから第二コーナーに。伸びた馬群の外から捲っていきますサンダーレディと岡崎騎手! 変なまくりを使っていてその逃げでクツシターンを捉えていきます!』

 

 

 わっせ。わっせ。よーしよし。追いかけられる距離だし、みんな折り合いがまだできていない分を振り落としながら走っていけるぞー!

 

 

 コーナーはちょいきついけど、うんうん。そこは落としながらも外枠で走っている分カーブが緩いから角で刺すように加速できる。

 

 

 『先頭集団に取り付いたサンダーレディ。馬群を外から捲って先頭に躍り出る。あまりの加速とメチャクチャさに馬群はめちゃくちゃ。これは先が読めなくなってくる!

 

 

 その試合展開我関せずと先頭を走るはサンダーレディ。追い込みかと思えば逃げにシフト! さあ残り400メートル。ここから伸びてくる馬はいるのか』

 

 

 え? まさかのそこまで折り合いが乱れてんの? これは・・・勝利を目指す他無い~! 行くぞー! 私の勝利までもう一息。岡崎さんもムチを入れてきたけど分かってる分かってる。ここでもっといかないと追いつかれるわぁ!

 

 

 『カブトムン粘る粘る! 必死にサンダーレディを追いすがり、メジロシンメトリーが上がってくるがそれはもう届かない! 追いつかない!

 

 

 サンダーレディ一着! タイムは1分33秒ジャスト! 雷のような脚は見事後方一気に捲っての勝利を我々に見せてくれました! 美しい尾花栗毛が新潟競馬場に揺らめき彼女を表すように雷鳴の如き拍手が稲妻少女を祝います!』

 

 

 ・・・・・・・・おお・・・これが勝利したときに味わう拍手と喝采の感覚・・・すごい・・・気持ちいい・・・・そっかあー・・・これは・・・ああー癖になるわぁ・・・

 

 

 「タイムは・・・おお! 3勝クラス、リステッドのマイルの平均レベルのもの。これは・・・行ける! ありがとう岡崎騎手さん! これでオーナーにも面目が立つし、カツラギエースと一緒に重賞を狙えるぞ!」

 

 

 土御門先生も喜んで私をなでたり岡崎さんに握手して頭を下げたりとで忙しい。しかし、ほへーレコードとかばかり意識しちゃってあんまり気にしなかったけど、私デビュー戦で三勝クラスのマイル平均タイムは出していたのか。

 

 

 これ、ちゃんとうまくスタートできればレコード狙えていたのかな? まーいいや。とりあえずまずは勝利。これからの道を開けそうなことに安心安心。あとクソ暑い。休んで良い? え? 口取り式? そんなー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ~岡崎くん心の日記~

 

 

 僕はルドルフという名馬ばかり考えすぎていて同じく金の卵、名馬の原石を見落としていたようだ。あのひどいスタート下手をしたときは何をしてくれたと思わず思うほどだったが逃げ馬と思えない程に馬群を気にせず、自分から外から捲っていける知識とそれを恐れない精神力。

 

 

 なによりその名前に恥じない鋭い雷鳴のような脚。速度が捲って前に行けることを可能とする。

 

 

 尾花栗毛の美しい金色の馬体とたてがみが揺れて先へと進むその姿はきっと稲妻のようだろう。ああ、サンダー。君のような美しい少女を見落としていてごめんよ。これからは僕もちゃんと君を一流のレディにして見せる。いや、させてほしい。

 

 

 次のレースはどうなるのか? ルドルフとぶつからないで欲しい。キミとルドルフという同期にして最高の芸術を僕に見せて欲しい。どっちも余すことなく堪能させてほしいのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 はへー・・・レース後ってすごく疲れるわ。流石に食欲が少し落ちちゃったし。レモンを絞ってくれた水が一番美味しくいただけたくらいだし。夏場のレースはできればもう勘弁。でも昭和だしなあ・・・イクノディクタスとか、そこら辺を見れば多分私も走り回されるだろうなー

 

 

 エアコンほしぃ~もしくは扇風機二つとか、プール調教増やしてー

 

 

 「ふはぁーカツラギエースも中京特別で2着に入ってどうにか秋のクラシック戦線にも挑めそうだし、休養させて今はこの子もしっかり鍛えよう。よしよし。いい子だ。ふふふ」

 

 

 「しかし、ナタの切れ味を思い出させるような長いまくりをできるスタミナ。マイルという距離でしたけどうまく行けば中距離も走れる名馬になれるかもしれませんよ! それにこの調子なら阪神JFも!」

 

 

 麦茶を飲みながらウキウキの土御門先生に平野ちゃん。おーだからカツラギエースいないのかー休養で生産牧場に戻ったのかな?

 

 

 そしてあれぇ? この時期阪神JFあったっけ? まあ・・・いいか! 挑めるGⅠ増えるのは良いことだし。でも、まずはその前に私にも水おかわりー今は未来のことより目の前のおいしい水が欲しいよー




 サンダーレディ 1戦 1勝 0敗 獲得賞金 720万円


 ウイポ時空なレースでいくんで大阪杯もGⅠだしフェブラリーSもある。ただしデプ記念は弥生賞のままでいきます。
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