立てば慇懃座れば眼鏡、喋る姿はギャグ漫画   作:アリマリア

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 学マス二次創作文章部門が振るっていない気がするので投稿。
 今作の信号機トリオすきすきだいすき~。





藤田ことねと真実の鏡

 

 

 

「時に、藤田さん」

「何ですかぁ? プロデューサー」

「あなたは本当に世界一可愛いのでしょうか?」

「え!? ……あー、あはは……夢、覚めちゃいました?」

「いえそうではなく。

 私は普段から、あなたのことを『世界一可愛い』と言ってきました。

 実際私の目からして、あなたは世界一可愛いと思っています」

「な、なんですかぁ? そんなに褒めてもやる気しか出ませんけどぉ~??」

「ですが……私はあなたのプロデューサー、『可愛い』という概念について嘘を言いたくはありません。

 というかどんなことであれ、担当アイドルに嘘を吐きたくありません」

「はぁ」

「なので、実際に世界一可愛いか調べたいと思います」

「は?」

「ところで、こちらにあるのはこの前咲季さんと異世界に転移した際に手に入れた真実の鏡です」

「は?」

「これは問いかけた質問に真実を返してくれるという便利なアイテムでして、咲季さんがダンスバトルで魔王軍四天王の3人目を再起不能にした際に鹵獲しました」

「あのすみません、ツッコミどころしかないんですけど!? 異世界に転移って何の話です!?」

「その話は重要ではないので一旦後回しにしましょう」

「しませんよ!? 一番大事!! というか咲季と!? いつの間に!?」

「この鏡に『世界で一番かわいいのは誰?』と聞いて『藤田ことね』と返ってきたら、あなたが世界一可愛いことの証左になるわけです。早速やってみましょう」

「ちょっと! 話、話聞いてます!?」

 

 

 

「さて、実際に聞いてみましょう」

「はぁ……いやもういいですけど……プロデューサーってそういうとこありますし。

 それで、なんて聞くんです?」

「オラ鏡、『世界で一番美しいのは誰?』だっつってんの」

「なんで言い方ちょっと荒っぽいんですか? 初めて聞きましたよプロデューサーのそんな言い方。

 あ、なんか鏡の表面に文字が浮かんで来た」

『すみません、よくわかりませんでした』

「もう駄目そう」

「む、少し大雑把な質問でしたか。それでは『世界で一番かわいいと思われるアイドルは誰?』だ、さっさと答えなさい」

「なんか異世界でこの鏡に悪い思い出とかあったんです?」

『検索中』

「おお、なんか検索始まりましたよ!」

「正常に稼働したようですね」

 

『Q.1 ロジック系アイドル?

 ▶そう 違う わからない 部分的にそう 部分的に違う』

「アキ○イター始まりましたけど」

「流石に検索の数が多かったようですね、条件の絞り込みが始まりました。

 えー『そう』、と」

「というかロジック系アイドルって何です? あたしそんな理屈っぽいですかね……」

 

『Q.2 信号機?

 ▶そう 違う わからない 部分的にそう 部分的に違う』

「『そう』、と」

「あたしは信号機だった……?」

 

『Q.3 自分のことをユニットで一番真っ当で普通だと思っているが実際にはとても高いアイドル適性を持ち万全な状態であれば非常に高いパフォーマンスを発揮する?

 ▶そう 違う わからない 部分的にそう 部分的に違う』

「ほう、鏡のくせによくわかっていますね。褒めてやりましょう。『はい』」

「え~そんなそんな、あたしってそんなにすごいですかぁ?」

「とてもすごいですよ。さぁ、次に行きましょう」

「雑ですね!? いえ丁寧に褒めてくれてはいるんですけど、切り替え早っ!?」

 

『Q.4 大事な試験の受験中に突然ルイボスティーやハーブティを飲む?

 ▶そう 違う わからない 部分的にそう 部分的に違う』

「これも『そう』と」

「いやあたしは飲みませんからね!? プロデューサーがいきなり差し入れて来て飲めって言ったんですからね!?

 え、嘘あたし世間には試験の途中でいきなりそんなの飲むようなアイドルって認識されてるの!?」

 

『Q.5 大雑把に言えばバナナ?

 ▶そう 違う わからない 部分的にそう 部分的に違う』

「これは『部分的にそう』でしょうか」

「なんで!? あたし人間ですケド!?」

「ですがバナナに藤田さんの似顔絵を描けばだいぶ藤田さんですし……かわいいですし……」

「えーそんなかわい……いや誤魔化されませんよ!? というかさっきからだいぶおかしくないですかねこの質問!!」

 

『Q.6 お金が大好きな拝金主義者?

 ▶そう 違う わからない 部分的にそう 部分的に違う』

「…………」

「何も言わないんですか?」

「え、事実ですし? あたしお金大好きなので」

「一般的に言って悪いと思われていることでも、そういう自身を素直に認められるのは藤田さんの非常に強い美点だと思います」

 

 

 

『あなたが考えている世界で一番かわいいアイドルは……「藤田ことね」』

「よしよし、これで藤田さんが世界で一番かわいいことが証明されましたね」

「いや当然!! これだけ絞り込めば至極当然の話!!

 むしろこれで私以外がヒットした方が怖い! そんなアイドルが2人といるとは思いたくない!!」

「私としては藤田さんが何人もいればかわいいがたくさんですごいと思いますが」

「それは……えぇ、これ喜ぶべき? ちょっと難しいんですけど」

「その分お金を稼ぐ速度も倍倍になりますし」

「プロデューサー、異世界から持ち帰ったやばいブツの中に人を分裂させる薬とかないんですか!?」

「え、そんなものあるわけないでしょう常識的に考えて……」

「こっ、この人に常識説かれるのムカツク……!」

 

 

 

「いやでもこれ、結局さっき言ってた条件を守るアイドルの中であたしが可愛いってだけですよね。

 世界一かわいいことは証明できてなくないです?」

「…………確かに!!!」

「うわ言わなきゃよかったかなこれ」

「しかしそうなると、鏡に尋ねる条項が難しいですね。

 未だ藤田さんはアイドルとして再起したばかり。単純な『可愛いと思ってくれているファンの数』であれば既存のアイドルたちには勝てませんし、容姿の良さではそれぞれの美醜観念に依存するので判別が難しい……」

「長々と条件指定すればいいんじゃないですか?」

「この鏡30文字までの文字数制限があるんですよ。それ以上は魔力のサブスクライブ契約が必要で」

「いやなシステムがこっちと似通ってますね異世界って」

 

 

 

「……あ、……それなら、私に貸してくれません?」

「構いませんが、売らないでくださいね」

「あたしを何だと思ってます? えー……ちょちょい、と」

『検索中』

『結果:1件』

『藤田ことね』

「!!!」

「おお、素早く的確な割り出し。30文字以内で何を検索したんですか?」

「え!? いやー、はは、何ですかね~?」

「? 何故隠すのですか?」

「べ、別に隠してないですけど」

「後学の為に教えてください。以後のプロデュースにも有効に働くかもしれないで」

「こっこんなのが活きるかーっ! そんなことよりほら、手毬がメンヘラみたいな頻度でメッセ送って来てますって! そっち行ってください、早く!」

「む、確かにメッセージが。

 月村さん、何が……何々、近所の住民の方のペットの、散歩中のポメラニアンと喧嘩した。勝てそうだから観戦に来てもいい……?

 すみません、藤田さん。月村さんが負けてしまったようなので慰めに行ってきます」

「何やってんだあいつ。行ってらっしゃーい」

 

 

 

「ふぅ。……えへ、えへへ。

 そっか。『藤田ことねのプロデューサーが一番かわいいと思ってるアイドル』……本当に私なんだぁ♡」

 

 

 







 月村手毬が一週間間食を我慢できたら続きます。
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