【完結】少年が秤アツコの傷になるまでの話。 作:\コメット/
「いででで、痛い痛い」
「黙って・・・これで血抜きは終わり。あとは絶対安静」
無事にMiracRoseへ到着したアリウススクワッドとカナエ達。
戦闘で汚れた服をまとめて洗濯機に入れ、先にサオリとヒヨリが風呂、アツコが各種武装の手入れ、ミサキがカナエの手当といった風に役割を分けた。
「ありがとう、ミサキさん。なんか手慣れてる?」
「怪我なんて日常茶飯事だから。これぐらいの処置、他のみんなもできる・・・次は口見せて」
「んあ」
「姫のドローンで回復してるとはいえ、やっぱり酷い。しばらくは刺激物を口にしないように。歯は・・・欠けてない。運が良いね」
口内はズタズタ、顔は腫れが酷く血抜き前は片目が塞がるくらい膨れていた。
テキパキと怪我の手当を施すミサキの手腕に、痛みを堪えると同時に惚れ惚れするカナエ。
「左肩と右足、感覚は?」
「あるよ」
「ん。後遺症は残らないだろうけど、無理に動かさないこと。痛みと違和感が引くまでは杖か何かを使ったほうがいい」
「祖父さんが生きてた時に使ってたのがあったから、それ使うか・・・」
「他に怪我は?死なれても寝覚めが悪いし」
「薬物投与とかされたらしいんだけど」
「その辺は流石に管轄外。ただ、中毒症状は出ていないし命に直接関わるような薬じゃないだろうから、水飲んで排出すれば」
「わかった」
トントントン
小気味の良いリズムで、台所の方から音がする。
見れば、武装の手入れを終えたアツコが食事の準備を始めていた。
今は野菜を切っているようで、慣れた手つきで玉ねぎ、じゃがいも、人参をカットしていく様をミサキは驚いたふうに目を丸くする。
「・・・なんか、板についてるね」
「俺が仕事してるのに自分は待ってるだけでいいのかって、色々調べて上達したらしい。最初はレトルトだったし、変なアレンジ加えて失敗してた時もあったけど、今は普通に食えるよ」
というか、結構美味かったりする。
「少なくとも、前線で戦ってる時よりこっちの方が似合ってる」
憂いた瞳で料理をするアツコを見つめるミサキ。
しかし、何かに気付いたのか彼女にしては大きな声で姫君に指摘する。
「姫、カレーはダメだから。カナエが食べられない」
その言葉でピタリと動作が停止。
右手にはカレーのルー、左手には大きめの鍋。考えていたプランが崩れ去り、硬直し内心焦る少女。
だが、これならという案に辿り着いたのかルーをしまい、糸蒟蒻とえんどう豆、各種調味料を出して大鍋と入れ替えた圧力鍋の中に投入していく。
どうやら刺激物のカレーから、肉じゃがに切り替えたらしい。
「・・・アドリブも効くんだ」
途中まで工程が同じなのが幸いした。ルーを入れてたら流石に効かなかったが。
「ここ最近レパートリーを増やしたみたいで、中でもカレーはアツコの中でも自信あったらしい」
「へえ・・・」
「最初に成功したのもカレーで、気に入ったのか以降三日三晩カレーだった時は流石に堪えたけど」
「・・・御愁傷様」
普通のカレー、ドライカレー、キーマカレー、バターチキンカレー、牛すじカレー、焼きカレーと、カレー方面のスキルツリーばかりをなぜか埋めたがり、その犠牲になったカナエは遠い目で苦笑い、心中察したミサキは同情する。
「まぁ、俺の怪我がなければ全員にまとめて振る舞えるカレーは良かったんだろうけど」
「あの子なりに、色々考えてるんだ」
気のせいか、いつもより張り切っているようにも見える。
普段無表情なアリウスの姫君は、玉ねぎに目をやられて涙目になりながらも果敢に食材に挑み、五人分の量を鍋に入れ、更には付け合わせのサラダまで作ろうと冷蔵庫を漁る。
そして、そういえば米を研いでないことに気づき慌てた様子で棚を開き、勢い余って盛大に米をぶちまけそうになったところをなんとか防いでいた。
チラリと失態を見られていないか後ろを振り向けば、温かく見守るカナエとミサキがおり、顔を熱くさせながら調理へと戻る。
「危なっかしい」
「おっしゃる通りで」
「お風呂上がりました〜」
「なんだかいい香りがするな」
ホカホカになったサオリとヒヨリが風呂場から出てきた。
普段着では休めないだろうと、カナエからTシャツを借りている。
「姫が作ってるのか」
「ひ、姫ちゃんいつの間にそんな特技を」
洗面台で米を研ぐ姫君の背中がピクリと動き、上機嫌になったのか研ぎ方にリズムが加えられた。
一々反応が可愛らしい。
「ミサキさん、お風呂次どうぞ」
「・・・じゃあ、お言葉に甘えて」
「ミサキ、一人で大丈夫か?」
「他所とはいえ風呂くらい問題ないよ」
「そ、そんなに狭くなかったですよ」
「わかったから」
自分の着替えを持って風呂へ消えていくミサキ。
「なんでそんなに心配を?」
「閉所恐怖症なんだ、ミサキは。おまけに自傷癖もあるから始末に悪い」
妙に傷の手当てが上手かったことが、ここで繋がった。
分厚く巻かれた手首の包帯、あれは自身の自傷行為を隠すためのものなのだろう。
「カミソリ風呂に置いてあるんだけど、流石に使わないよな?」
「他人のですし、まぁ・・・」
どうでしょう、やりかねないと頭を悩ませるヒヨリとサオリ。
(ダウナーで冷めてる印象だったけど、意外だ)
閉所を嫌い、孤独を嫌う。それはつまり、他人といたい、離れたくないということ。
もしかすると、それも相まって依存的家族愛が一番強いのはミサキなのかもしれない。
30分後、アツコの手料理が完成する頃にミサキも風呂から出てきて、すぐさまサオリからのチェックを受けていた。
「(みんな、冷めないうちに食べて)」
食卓に並べられたアツコ手製の料理。大量の肉じゃが、サラダ、味噌汁、白飯を前にして、他のスクワッドの面々はあからさまに驚く。
サオリは成長に嬉しげで、ミサキは目先の量に食べ切れるか懐疑的、ヒヨリはもう食べていいですよねと作った本人の顔を伺っている。
「(椅子二つしかないから、一つはカナエが使って)」
「ああ、ありがとう」
「(もう一つは・・・)」
「じゃ、じゃあ私が」
「姫が使え。隣でカナエの食事をサポートしてやった方がいいだろう」
「私もそれがいいと思う」
「・・・わ、私も賛成です」
「(なんかごめんヒヨリ)」
いいんですよあはは、と自嘲気味に笑うチームの狙撃手。
「(はい、カナエ。手)」
「・・・?」
「(会った時とは逆だね)」
「───そういうことか」
差し出された少女の右手に、少年は爪のない右手で応じる。
柔らかい誘導を受けながら椅子に座り、全員が食卓について手を合わせたのち、食事は始まった。
味は皆に好感触だったようで、特にヒヨリは自分以外の分にも手を出すのではないかと思えるくらいには箸を動かしていた。
「美味しい、すごいな姫」
「・・・見た目だけじゃないんだ。ちゃんとしてる」
「姫ちゃん、すっごい美味しいです!えへへ、それでその、おかわりは・・・」
「(あと2合ぐらいあるよ)」
「え、遠慮なく!」
ドヒュンッと炊飯器へ向かうヒヨリに、アツコはクスクスと笑みをこぼす。
初めて作ったまともな手料理を、こうも美味しそうに食べてくれるのだ。作った者からすれば、嬉しい限りだろう。
「(はい、カナエ)」
「ん」
取り分けた肉じゃがが少年の口に運ばれる。
恥ずかしがることも、抵抗もなく、彼はそれを受け入れる。
「(どう?)」
「美味い。甘めなの良いな」
「(少し三温糖多くしてみたんだけど、口に合ってよかった。痛くない?)」
「ちょっと。でも我慢できる。アツコも俺にばっか構ってないで自分の食べろよ」
「(うん)」
カナエが咀嚼している間にアツコは食べ、を繰り返すのをマジマジと見つめるサオリ達。
(な、なんだかあの二人を見てると居心地悪いのですが・・・)
(そうか?仲が良くていいじゃないか)
(そうなんですけどぉ!み、見ちゃいけないもの見ちゃってる感じが・・・)
(・・・この肉じゃが甘過ぎない?)
雰囲気で何かを察するヒヨリ、ただただ仲睦まじいと思うサオリ、急に際立った肉じゃがの甘味から逃れるべく味噌汁に手を伸ばすミサキ。
そんな三人を気にすることもなく、その後もカナエとアツコは某黒猫が見れば反吐が出そうな空間を作り上げ、それは完食するまで続いた。
「ご馳走様。美味しかったよ」
「あ、あはは、色々とお腹いっぱいです・・・」
「・・・洗い物はやっておくから、姫はお風呂入ってくれば」
「(そうさせてもらおうかな。じゃ、カナエ、行こう)」
「んえ?」
どうしてアツコが風呂に行くのに、自分が付属なのか。
予想外過ぎて似合わない間抜けな声を上げる少年に畳み掛けるように、少女は補足する。
「(一人じゃ体洗えないでしょう?私が洗ってあげるから、一緒に入ろう)」
「いや、待て待て待て。意味がわからないんだが」
「・・・」
「その目してればどうせ流されると思ってるだろ。今回に関してはそうはいかないからな」
ドライブの時といい、お出かけを催促してきた時といい、そこはかとないお姫様の圧にやられてきたカナエだが、流石に今日は譲らない構え。
なんだって二人で入らなければ、いや理由は分かるのだがと傷と指を見て、満足に風呂にも入れない現状を自覚する少年。
「アリウスではよくみんなで洗い合っていた。気にせず入ってくればいい」
「気にするでしょ。俺男、アツコ女の子」
「(今韻刻んだ?)」
「刻んでない」
「(恥ずかしがらなくてもいいのに)」
「無理言うな」
「(私は恥ずかしくないよ)」
「そっちがよくてもこっちがよくないんだよ」
「(堅物)」
「なんとでも言えばいい」
「(私の裸見たくせに)」
「それ出すの狡くないか!?」
禁止カードを躊躇わず、あろうことか彼女の身内がいる中で切ってきたことにカナエは正気を疑う。
主にミサキとヒヨリから受ける視線が鋭くなったが、リーダーのサオリはというと、
「故意じゃないのだろう。大方、姫の治療時に仕方なく、といったところか」
冷静に分析し、誤解をしていなかった。
「そ、そうなんだよサオリさ「だとしたら問題ないな」・・・え?」
「恥ずかしがるのも今更だ。明日の早朝にはここを発つし、以降はキミ一人で入浴を済ませなくてはならない。自分でできることの確認はやっておいた方がいいし、よくわからないが裸の付き合いというのもある」
「それは本来同性同士で扱う言葉で」
「そうなのか?だがそれを差し引いても、一人での入浴が不便なのは変わらない。姫、連れて行ってやれ」
「(わかった。ありがとうサッちゃん)」
「・・・?なぜそこで礼が出るのかは分からないが、まぁいい」
「よくないが」
「(ほら、行くよカナエ)」
「あ、ちょ、待てって力強っ!?せめて、せめて水着を着させろぉ!!」
有無を言わせず少女に背負われる少年。そのまま二人は騒がしく風呂場に消えていった。
「・・・ねえリーダー、本当に二人っきりにしてよかったの?」
「なにか、間違いが起こったり・・・」
「間違いが何かはわからないが、問題は無いだろう。姫達が戻る前に洗い物を終わらせるぞ」
あぁそういえばこの人見た目に反してピュアだったなと、キッチンに向かうサオリの後ろ姿を見てミサキとヒヨリは思った。
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どうしてこんなことに。
情けで着用を許された水着を着て、カナエは風呂場の椅子に腰掛け少女を待っている。
理解できぬ、理解できぬ、理解できぬ、と連呼する見覚えのない白い無表情の祭祀っぽい人達が頭の中を行ったり来たりし踊ったりするくらいには、今の状況に彼は困惑していた。
(確かに、一人じゃ無理だけどさ)
一日経てば痛みも引くだろうが、今日はそうもいかない。
思ったように両手を扱えず、先ほどの食事も結局終始アツコに手伝ってもらわないとままならなかった。
痛みと痺れが邪魔をする。普段できていたことができない。それがどうしようもなくむず痒い。
ガララッ
風呂場の戸が開く音。振り返ると、そこにはいつぞやの紺色のレオタード姿のアツコがいる。
ダメだとわかっているのに、彼女に魅入ってしまった。
余分な脂肪を持たない身体は繊細なように見えて実は程よく均整が取れており、細く弱々しいというよりもしなやかで美しい印象の方が強い。
慎ましくはあるが生地を盛り立てる胸部、インナーの構造上嫌でも際立つ鼠蹊部、解いた長髪、艶やかな肌。
全てが作品と言ってもいい整いで、邪な感情よりも芸術を見ての感動の方が大きかった。
「(・・・?───っ)」
視線に気づいたアツコ。
一緒に入ることを良しとしているとはいえ、マジマジと見つめられるのは恥ずかしかった様子。
「エッチ」と発声無しに囁きながら細い両手で覆い切れない身体を隠す仕草をとる少女に、声を上擦らせながら「わ、悪い」と謝り目を背ける少年。
(仕方ねえだろこんな経験一度もしたことないんだから!!)
普通に生きてて経験することでもない。
ペタペタとタイルが踏まれ、座るカナエの背後にアツコが立った。
次いでシャワーからお湯を出し、程よい温度になったところで彼の体を温めがてら、頭と髪を優しく揉んで水分を浸透させる。
美容院で髪を切る前に行われる髪洗いに似ていて、細い指を使ったそれは、
(正直、気持ちいい)
シャワーを止め、シャンプーを手に出しわしゃわしゃと同じ要領でマッサージしつつ泡立てる。アリウススクワッドのみんなで洗い合いをしていたと言っていたが、その甲斐もあってかアツコの指使いは上手い。
最初抱いていた緊張も気づけば解け、泡が立ち頭皮を揉まれるごとに今度は眠気が湧いてくる。
カクンッと頭が揺れそうになるのをどうにか堪えていると、お湯で泡が流され始めた。
リンスで髪のコーティングを終えると、再度身体を濡らしてからボディソープで身体を洗う工程へと移る。
首から肩、背中と腕、伝って伝って、洗われる。
脇腹を通過する時は妙に擽ったくて、思わず声が出そうになった。
「(大丈夫?)」
鏡に映る少女の目がそう言っていて、彼は問題ないと手で制した。
大丈夫。全然大丈夫ではないが、大丈夫。
眠気は一瞬だったようで、また緊張が蘇ってきたが、大丈夫。
グルリと身体を回転させ、今度は前をフンスフンスと一生懸命に洗うアツコ。
(・・・大丈夫、か)
先ほど自分が問いて、返ってきた意味合いの違う答え。
もう身体の半分以上を洗い終わっているが、アツコは思う。
(恥ずかしくないわけ、ない)
少女もまた、大丈夫ではなかった。
勢いでカナエを風呂に誘導したまでは彼女のペースだったが、いざ面と向かってインナー姿を見られると、我に返る。
急に熱が奥底から込み上げ、穴という穴から火が噴き出る感覚に、熱に侵された。
少年をスケベだと罵ったのは、いつもの揶揄いではない。単純に、本当に、少女は恥ずかしかったのだ。
頭を洗っている時も、背中を洗っている時も、今こうして前の方を洗っている時も、アツコは熱でどうにかなってしまいそうだった。
奇しくも、二人は同じように恥ずかしがって、同じように照れて、同じように火照って、意識していた。
蛇口から落ちる水音、湯沸かし機が湯船の温度を保とうとする低音、アツコが織り成す身体を洗う音───二人の息遣い。
「「・・・っ」」
当然というべきか、いずれそうなるのは確定していた。
カナエとアツコ、二人の目線が交じり合う。
互いの頬が紅潮しているのがお湯のせいではないことは、感覚で分かった。
手脚が震える。背中が強張る。心臓が脈打つ。けれど瞳だけは、真っ直ぐと目の前の相手を見据えている。
ポトリと、泡立ちのまだあるタオルがタイルの上に落ちた。
痛みも忘れ、少年の両手が少女の頬に。
緊張を超え、少女の両手が少年の頬に。
それぞれ、添えられる。
近づく。
近づく。
近づく。
───重なる。
もうそこに、言葉はいらなくて。
その場の熱に身を任せ、二人は互いに体を傾けた。
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「上がったか、長風呂だったな二人とも・・・ん?どうした、カナエ。その首元の傷は。何かの噛み跡か?姫もところどころ鎖骨あたりが赤いが、虫にでも刺されたのか?」
「リーダー・・・サオリ姉さん、聞くのは野暮だよ」
「と、とりあえず歯を磨きに行きましょうね〜」
「なんだミサキ、ヒヨリまで。私はただそれが何かの確認を」
「いいから。ヒヨリ、そっち抑えて」
「了解です・・・」
カナエとアツコと入れ替わるように、半ば連行される形でサオリはミサキとヒヨリと共に洗面所へと消えていく。
二人は黙ったまま手を繋ぎ、ベッドに腰掛け、沈黙と風呂での余韻に浸る。
数十秒、指と指の肌感を確かめるように握り返した後、カナエから口を開いた。
「多分、ミサキさんとヒヨリさんには勘付かれてるよな・・・」
「(コクリ)」
頷きながら、アツコは彼の肩に自身の体重を負荷をかけないぐらいに預けた。
0距離を掌握した二人にとって、既にそれは造作もないこと。
「(実は、ちょっとした贖罪も兼ねてた)」
指を解き、手話を紡ぐ。
「(酷い目に遭わせちゃって、申し訳なくて、一生を懸けてでも償わなくちゃいけないことだって、思ってた)」
「・・・うん」
「(でも、いざ始めたらすっかり頭から飛んじゃって。ただただカナエとああするのが、楽しくて、嬉しくて・・・愛おしくて)」
「うん、うん」
自分もそうだと、そういう意味合いを込めた相槌が打たれる。
「(カナエ)」
アツコは、開いた左手を下に向け、右手で左手の甲をなぞる。
その手話が何を意味しているのか、彼は知っていた。
彼女のために手話を勉強する中で、目に留まっていたのだ。
優しげな目の少女が、微笑を浮かべ少年を射止めて、魅了して、離さない。
「───俺もだよ」
指を絡め、ベッドへ共に倒れる。
叶っても、成就はしても、その恋は続かない。
日が差し込む頃に、二人は離れ離れになる。
もう会えないかもしれない。
こうして手を繋ぐことも、抱きしめることも・・・唇を合わせることも、できないかもしれない。
それでも、少年と少女は互いの胸を打ち明けた。
好きで、大好きで、愛おしくて───愛する存在に、告白した。
残された時間を、二人は共に過ごす。
目を閉じて、抱きしめて、確かめ合う。
anemone:アネモネ
花言葉:君を愛す、儚い恋