亜空の王はここにあり   作:自堕落無力

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百十五話

 

 現在、真は澪と共に次期魔王候補である『魔王の子』の一人で実は現魔王ゼフの娘であるサリと魔将のイオとレフトによって育てられている事で『魔王の子』の中でも武闘派であるルシアの二人とこの都に建設されている地と火の上位精霊がいる神殿へと案内されていた。

 

 

 二つの大きな神殿が都の中に存在していて、迷うことなく行ける場所である。のんびりと真達は話を交わしながら、神殿に向かっていたのだが……。

 

「どうやら、何か起きているようだな。見ろ」

 

「え……っ!?」

 

「いったい何が……」

 

 真が神殿二つが並ぶ場所を見ながら指差すと、明らかに景色が歪んでいた。

 

 サリとルシアも真の指摘で神殿に異変が起きているのを察した。

 

 「実際に調べてみないと分からないが、地と火の精霊の力が競うように高まりながら混じり合って、周囲に力場を発生させているみたいだ。どうする?」

 

 真はサリとルシアに神殿で起きている異変についてどうするか質問すると……。

 

 「このまま、調査を兼ねて神殿に入りたい。マコト殿、賓客に頼むのは筋違いだがどうか協力してほしい」

 

「宜しくお願いする、マコト殿」

 

 サリとルシアは神殿の調査に同行してほしいと真に頼んだ。

 

「勿論、良いぞ。そもそも魔族と交流関係を築きに来たんだからな。言葉じゃなく態度でも示させてもらうさ」

 

 サリとルシアの要求に真は頷いて答えた。

 

 こうして四人で揺らいだ力場が発生している神殿へと向かい、揺らいだ力場の中というところまで進む。

 

「私が進入路を開く。少し待っていて」

 

 進入路を開く役目はサリが担当すると言い、彼女は空間に向けて集中すると長い詠唱を通じて干渉を行った。

 

「へぇ、魔王の子の一人だけあって凄く優秀だ。歪められた空間に干渉する術の行使が出来るなんてのは超高度な技量を有する術士って事だからな」

 

「ありがとう、真殿。サリは我が妹ながらロナに指導されただけあって、魔術においては魔族においても彼女に教えられる者が少ない程に優れた術士なんだ。結界に関する術理は専門では無いが、必ず道を開いてくれるだろう」

 

 真がサリの技量を称賛しているとルシアがサリについての評価を話した。

 

 その間にもサリは揺らいでいる空間に干渉していき……。

 

「よし、開け」

 

 サリの言葉に呼応して揺らいだ空間の一部が切り裂かれて進入路が生じた。

 

 狭くはあるが何とか通れそうなものとなっている。

 

「お見事。流石、魔王の子だな」

 

「ん、ありがとうございます」

 

 真はサリを褒めながら、頭を撫で回すとサリは心地良さげな表情を浮かべた。

 

「サリ、良くやった」

 

「このくらいできて当然」

 

 ルシアもまたサリを褒めた。こうして、真達はサリが開いた穴から異変が起きている神殿へと入ったのだった……。

 

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