亜空の王はここにあり   作:自堕落無力

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百二十三話

 

 真は『親善試合』の最中に現れた魔王ゼフに対する反乱勢力であり、テロリストの攻撃に彼等が自分の命を犠牲にして発動した『竜群王笏』の効果で召喚された上位竜ルトであり、『万』の攻撃から魔族を守ってみせた。

 

 魔将の四人に一人で勝ち、更には上位竜ルトの攻撃を完全に防ぐという圧倒的な実力、そして今回の事もそうだが、精霊神殿での異変の解決も含めて魔族を行くたびも助けた事により、魔王ゼフは真を魔族にとっての英雄として認め、更に一番の盟友だとも認めた。

 

 無論、魔将の四人であるイオとロナ、レフトにモクレンと観客である魔族達は異論をはさまなかった。

 

 そうして、下手をすれば魔族が滅ぶ事態になっていたのを解決した真に対し、その恩義に礼をするべく、衛星国家であるエリュシオンの領土全てを譲り渡したのだ。

 

 更に魔王の子の一人で本人は知らないが、間違いなくゼフの実の娘であるサリが自らの魂を縛る程の契約をもって、真の侍従になる事を誓い、真はそれを受け入れたのだ。

 

 その後、最後となる宴をするとロッツガルドに戻る事となり、その見送りにゼフと魔王の子であるロシェとルシアとセムの三人、イオとロナとレフトにモクレン、そして魔族の市民たちが出てきた。

 

「色々とトラブルもありましたが、それはそれでとても刺激的であったし、色々と楽しかったです」

 

「それなら、良かった。今後もどうかよろしく頼むぞ、マコト殿」

 

「ええ、勿論」

 

 ゼフが差し出した手を真は握り、握手を交わす。

 

「(貴方の娘であるサリの事は決して悪いようにはしませんので安心してください)」

 

「(っ、ふふ……マコト殿にはなんでもお見通しか……ああ、サリの事は頼んだ)」

 

 真が念話で伝えると驚愕は一瞬、親としてサリの事を真に任せたのであった。

 

「じゃあ、帰ろうか……」

 

『はい、若様』

 

「はい、ご主人様」

 

 こうして、真は澪と識に侍従になったサリを連れてロッツガルドに戻るため、魔族の遷都前に使われていた都を去る。

 

 そして、ある程度の場所まで行くと……。

 

 

「サリ、お前に名前を与えよう」

 

「……ありがとうございます、ご主人様」

 

 真はサリと支配契約を交わし、『聡(そう)』という名を与える。これにより、サリは外見は美しいヒューマンの少女の姿に変化した。まあ、魔術で元の姿になる事も可能であるが……。

 

「力も溢れてくる。ありがとうございます、ご主人様」

 

「良いさ、とりあえずまずは俺達の本拠地に案内しよう。皆にも知らせないといけないからな」

 

 『聡』の名を与えられたサリは頭を下げて礼を言い、そうして真は皆で亜空へと転移を始めたのであった……。

 

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