百二十五話
真は魔王ゼフのいる魔族の都に行き、大きい恩を売った結果として滅ぼされていた国である衛星国家『エリュシオン』を手に入れる事が出来た。
更に真と魔族の関係をより良い物にするためという思惑もあるだろうが、サリは命懸けで真の侍従になる事を誓い、真はサリを気に入って受け入れて支配契約を交わす事で名前と力を与えたのであった。
そうして、エリュシオンを真は『改竄能力』で一気に国として運営できるようにしつつ、亜空勢力が表側の本拠地として利用できるようにした。
無論、幾つか亜空の文化などを持ち込んでもいる。
「……という訳で魔族と友好関係になったから、衛星国家『エリュシオン』を貰った。直に国として運営する。レンブラント商会の支部を築いてもらおうと思っているんだが、どうする?」
パトリックへエリュシオンでの商売をしてもらおうと話をしに行った。
「魔族の都に行ったとは聞いていたが、友好関係になるとは流石はマコト殿ですな……それに滅んだエリュシオンの土地を貰う……相変わらず、やる事、なす事凄すぎる」
パトリックは一瞬、驚愕し放心しながらも事態を受け止めると苦笑を浮かべる。
そして、真が進めるなら喜んで商売をさせてもらうと頷いた。
「王として即位式を開く時はぜひ、お呼びください」
「ああ、勿論だ……様子を見ながら、エリュシオンの王として即位式を開くよ」
パトリックへそう言うと真は話を終わらせたのであった。
エリュシオンの建国と王の即位式を開こうとしている真だが、それまではというか……エリュシオンの運営をし始めてもとりあえず、ロッツガルドの講師としての仕事はまだ辞めるつもりは無い。
少なくとも今、指導を受け持っているジン達のそれが終わり、卒業するまでは責任を持つのである。
そんな中、亜空においては巴の積極的な行動あって、日本の文化が広まっている。
エルダードワーフにより、窯が作られ陶芸が広まっていったのである。そして、エルダードワーフは勿論、他の亜人達や亜空にいるヒューマンの仲でも陶芸を趣味として行う者が出てきた。
それもあって、亜空の食器は陶磁器が増えていき、そうして今では陶磁器一色となったのである。
更にレンブラント商会にも提供し、売ってもらう事で外の世界でも評判良く売れていったりしているのである。
そんな亜空であるが、更に……。
「おお、海まで創造されたか……本当に理想郷みたいになっているな」
亜空の北東にいつのまにやら、『海』が誕生したのであった……。