真は自分の講義を受けている生徒達、つまりはジン達に明日は講義をするのを説明しようとした。
近いうちにリミア王国を訪れなければいけない用事もあるので講義の回数は短いものになるが……。
色々と面倒くさい話になったりしてもいけないので響がローレル連邦にいる間にリミア王国に行っての用事を済ませたいと伝えている。もっともこれは体良く断られると確信している。
それはそれとして、真はリミア王への借りやらホープレイズ家への借りについての話をしようとも考えている。
ともかく、リミア王国に行く前にある程度、講義をしようとしたのがロッツガルド学園を訪れた理由の一つだ。
事務室からジン達のがいる場所を聞くと食堂だと聞いたので移動してみるとジン達の周囲には沢山の生徒達がいて、隙を伺っては襲撃をして返り討ちにあっていた。
ジン達に会う前に講義の生徒数増員について事務員に話したのだが、もうその増員の話が出回っため、ジン達を蹴落とし、自分達が講義を得ようと考える生徒達が増えた結果だった。
『創立祭』で行われた闘技大会で真の講義を受けたジン達が優勝したりと段違いの実力を発揮したが故である。
事務員から早々と情報が出回る事に軽く引きながらも目的通りに講義についてジン達に伝えた。
「近々、リミア王国にも行く事になっていてな。その前に臨時講師の立場としては何回か授業をしておかないと流石にまずいし」
「そうですか。俺達としては少ない回数であろうと先生の授業が受けられるのは良い事です」
「なら良かった」
「先生、近いうちに生徒を増やすんですよね?」
「それを望まれているようだしな」
一人の生徒が話しかけてきたので応じる。
「その人数は何人でしょうか?」
「限界は八十人だから、ジン達を除いた七十三人だな」
「期限や選別の基準は?」
「期限は僕がリミア王国に行くまでで、それまでの間に申請書を出してもらう事になる。選別についてはまず書類だな」
「書類審査ではどの部分が重視されるのですか?」
「成績と適正以外は一切見ない。申請書類以外に考慮する事柄も一切無い。書類審査の後は僕と識で実際の身のこなしを見て判断する。最低限、僕の講義についてこられる生徒じゃないと駄目だからな……地位とかコネとかは関係無い。平等に審査する事を約束しよう」
「ありがとうございますっ!!」
質問してきた生徒は納得すると笑みを浮かべながら頭を下げた。
「さて、書類の整理に授業の準備を済ませないとな」
真は学園を去ると大量の書類仕事をまず終わらせにかかったのであった……。