亜空の王はここにあり   作:自堕落無力

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十四話

 

 『レンブラント商会』を経営している代表であるパトリックの妻であるリサと息女で長女のシフと次女のユーノにかけられた呪病を解呪するため、秘薬である『アンブローシア』の製薬とそれを使おうとした瞬間、リサ達が暴れる事で解呪を妨害しようとしたその仕掛けに対応し、解呪を成功させた真は呪術師に騙され、レンブラント商会を妨害していた冒険者達の誤解も解いた。

 

 そしてパトリックとモリスに対しても二人が過去に犯してきた悪事を知っていると明かす事でレンブラント商会と強く繋がれるようにしながら、これからの牽制や冒険者達に対する仕置きなどが無いように手を回した。

 

 そうして翌朝……。

 

 

 

「あ、ふ、ぅぅ……」

 

「ふ……はぁ……」

 

「ひゅ……ふう……」

 

 何とも言えない気分を解消するためもあって、巴に澪とトアの三人と情愛を交わしたのだが、言葉通り夜が明けるまでとなり、その結果、三人は快楽に蕩けきりながら、幸せそうな様子で眠りについていた。

 

「……幸せを感じさせられているなら、僕も幸せだ」

 

 三人の頬にそれぞれ口づけすると寝台から立ち上がり、身支度を整える。トアの妹であるリノン達にも三人が自分で起きるまでゆっくりさせるように言うと冒険者ギルドへと向かった。

 

 

 

「はい、確かに……色々と手間をかけさせてしまい、申し訳ありませんでした」

 

「別に構いません。その分、報酬が多かったのもそうですがツィーゲで一番の商会であるレンブラント商会と友好的な関係を築けもしましたからね」

 

 依頼達成の紙を持って真は報酬を受け取りに行ったのである。その報酬は明らかにルビーアイの瞳六個分の相場を遥かに超えた大金であった。

 

 

 

 そうして、自分と巴、澪のランク昇格の事も聞くと部屋から出て……。

 

「旦那……どうか頼みを聞いて頂けませんか?」

 

「そう来るだろうなと思っていました」

 

 ライムを筆頭に今までレンブラント商会の妨害をしていた冒険者たちが真を待ち受けており、そうして……。

 

『本当にすみませんでしたっ!!』

 

 真と共に『レンブラント商会』の店舗に向かったライムたち冒険者はパトリックに対して深く謝罪をした。

 

「謝罪を受け入れよう。そちらは呪術師に騙されていたようだからね……もっとも情報の確認くらいはしてほしかったがね」

 

『……寛大なお心に感謝します』

 

 深く息を吐きながら小言を言いつつ、苦笑しながら自分たちの謝罪を受け入れたパトリックに驚愕しながら次に感謝のために頭を下げた。

 

 

 

 そうして、対外的には『レンブラント商会』と『冒険者』の和解が済んだ後……。

 

 

「ここからは商売の話です。そちらにとっても大きな得になりますよ」

 

「ほう」

 

 真はパトリックと取引の話を始める。

 

 真はこの世界で稼ぎを得るためにアルケーたちに錬金術での薬や能力で生成させた希少物、エルダードワーフ手製の武器や防具、果物や鉱石などの資材などの販売を考えていた。

 

 手段を選ばずに成り上がったとはいえ、パトリックの商売人としての才覚自体も凄まじい。上手く取り扱ってくれる事も含めて亜空の物を売買させる商会としては十分だ。

 

 無論、荒野などに生息する魔物から採取した素材を相場を崩さないようにしながらの卸しに協力させる事に関してもだ。

 

 

 

「本当にマコト殿は何者なんだね……」

 

「何者でも良いでしょう。僕に関わる事でこれからも得を得られるのですし」

 

「まあ、それはそうなんだけどね」

 

 そんな会話をしながら、商売の取引を交わし真達が亜空での物や素材を提供する事でその価値やあるいは売れた稼ぎに見合うだけの代金がレンブラント商会から真達に与えられる事になった。

 

 レンブラント商会での話を終えた真は次に……。

 

 

 

「さて、これからどうするか……」

 

「なら、僕の下で働いてください」

 

 レンブラント商会で謝罪を済ませると冒険者ギルドを止めたライムがいるツィーゲの街並みが一毛できる小高い丘に真は向かい、ライムへと話しかけた。

 

「っ、旦那、どうして此処に……」

 

「先に言ったように貴方をスカウトしに来たんですよ。ライムさん。やり方を間違えたとはいえ、筋を通そうとする人は信用できますからね。孤児院については任せてください。それに契約代です。勿論、働きに応じて見合うだけの給金も与えていきますよ」

 

 真は昨日、ライムたちの誤解を解くために呪病にかかったリサ達の様子を見せるのと同時、ライムたちの記憶を探っていた。

 

 だからライムが丘から見渡していて、元々、出身であった孤児院を気に掛けている事も知っているのだ。

 

「……か、買い被りじゃないですかい?」

 

 結構な金貨が入った袋を拾い、その量に驚愕しながら言う。

 

「自分で言うのもなんですが、人を見る目はあるつもりです。それでライムさん、答えを聞かせてほしいんですが……」

 

「こっちとしては願ったり叶ったり……全力で働かせてもらいやす」

 

「良かった、これからよろしく頼むよ。ライム」

 

 握手を交わしながら、真はライムを自分の仲間に加えたのであった……。

 

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