亜空の王はここにあり   作:自堕落無力

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三十話

 

 学園都市ロッツガルドは沢山の都市の集合体である造りに訪れる者は様々という特徴柄、偽りのための表の顔を持ちながら潜む者もいたようだ。いろんな国から人が訪れ様々な物品や情報が行き交うのだから無理もない。

 

 そんな学園都市ロッツガルドで暗躍する裏の者にして『暗殺者ギルド』と真は関わる事になった。

 

 ロッツガルド学園で戦術全般を担当する講師となるための難易度の高い実技の試験を受けている最中に襲われようとしたのだ。もっともあらゆる状況に備えて『探索の界』を展開していたがゆえに襲撃者の暗躍には気づいていたので即座に対処し、襲撃者は自分の手駒としたが……。

 

 因みに狙われていたのは実技試験を受ける受験者全員であり、脅しに応じればそれで良し、応じなければ抹殺というものであった。

 

 学園の講師になるのに物騒に過ぎる妨害を企てた者も気になるが、まずは『暗殺者ギルド』をどうにかするべきだと手駒にした『暗殺者ギルド』の手の者にアジトを案内させ……。

 

 

 

「よう、お邪魔するぜ」

 

『っ!?』

 

 『隠蔽』の界を解除し、暗殺者ギルドのアジトの中で真は姿を現すと友人にするように気安く話しかけると暗殺者たちは驚愕に固まる。

 

「ぼうっとしてんじゃねえよっ!!」

 

『うぐあっ!!』

 

 

 真は手足による格闘を仕掛け、アジト内にいた暗殺者全員を打ち倒した。

 

「ふん……自分たちがやってるような事でやられるなんてな」

 

 そう言うと裏切らせた暗殺者のように他の者達も洗脳していく。

 

「お前たちは俺の手足として情報を集めろ」

 

 真は『暗殺者ギルド』として機能しているように見せかけながら、その実は諜報組織として機能するようにした。

 

「それにしてもまさか、ロッツガルド学園に務める講師が依頼者だったとは世も末という奴だな」

 

『暗殺者ギルド』へ依頼を仲介した者も居たので今回の試験で暗殺を依頼した者についても分かり、それは講師であった。

 

 今は平静を装いつつ、状況に応じて対処する事に真は決めた。

 

 ロッツガルド学園の臨時講師として受け入れる準備をしている学園からそれが完了したという通知が来るのを借家で待っている間、暇なのと『ステラ砦』での戦争に介入し、リミア王国とグラトニア帝国のヒューマンの兵士たちを戦力であり、労働力として確保した『亜空』の状況が整ったのもあって巴と澪も呼びつつ、識をロッツガルドに残しながら自分の妻の一人としたトアと彼女の妹であるリノンを連れて『亜空』に行くことにした。

 

 

 

 そうして……。

 

 

 

「こんな場所が……」

 

「わぁ、凄ーいっ!!」

 

 様々な亜人とヒューマンが暮らしている『亜空』の光景にトアとリノンの二人は驚愕し、そうして感動していた。

 

 トアとリノンには少し前に『絶野』で彷徨っている時に秘境、『亜空』に迷い込み、この亜人やヒューマンと暮らすうち、王になった事を言い、巴と澪との繋がりもその縁だと言った。

 

「気に入ってもらえて良かった。改めてよろしくなトア、リノン」

 

「これからも長い付き合いになるな、トア、それにリノン。一緒に若様を支えよう」

 

「今後もよろしくお願いしますわ、二人とも」

 

 トアが真の妻になったのもあってリノン含めて巴と澪は歓迎した。そうして、いざ『亜空』における本拠へと歩み出し……。

 

「一旦帰ってきたぞ、お前たち」

 

『お帰りなさいませ、若様!!』

 

 真の言葉に亜人もヒューマンも駆け寄りながら、皆が出迎えたのであった……。

 

 

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