ロッツガルド学園の図書館は魔術関係、戦闘、歴史、地理、風俗、亜人、物語や数理、伝記系と様々な分野の本が膨大な量にて蔵書されていた。
そんな図書館へ真は講義が終わると立ち寄り、長い時間読み続けている。
「マコト先生は読書が好きなんですね。そんなにも集中して読まれるなんて……」
「知識を得るのは好きだからな」
図書館の司書長であり、識が通い続けているゴテツ亭での店員であるルリアの姉エヴァと必然的に親しくなった。
また、真から特徴を聞きながらリノンが書いた真の両親の似顔絵(真が驚くくらい、精確であった)を見せてみれば、僅かな驚きの表情を浮かべながらも『知りません』と彼女は答えた。あえて真はそれを指摘はしなかった。
「マコト先生、今夜、ご一緒に食事どうですか? ルリアが世話になっているのもありますし」
「美女の誘いを断る理由も無いな」
そうして、識やトアにリノンへ念話で連絡をしつつ……。
「あふ、んん、ふぁ、こ、こんな……」
食事からそのまま、真を自宅へ誘い、そうしてハニートラップを仕掛けようとしたエヴァに対し、優しい快楽を与えながら何度も彼女を絶頂させていく。
「こういうの、悪くないだろう?」
「うあ、く、んあああっ」
エヴァは身も心も蕩かされながら、甘く優しい快楽によって絶頂へと追いやられ続けたのであった。
「はぁ、はぁ、はぁ……こ、こんなのぉ……」
「エヴァさん、僕の力を頼りたいというなら幾らでも頼ってくれ……ただ、ちゃんと頼んでもらわないとな。頼ってくれる時を待っている」
「ま、マコト先生……あああああ」
一晩中、マコトはエヴァを甘く優しい快楽で満たし続けたのであった……。
二
ロッツガルドに来て数週間、経過したある日……真はライムに探ってもらいたい事があったので呼び寄せると……。
「お前、ヒューマン辞めたんだな」
「……はい」
ライムはヒューマンではなくなっていた。しかも巴の気配を感じたので巴にも連絡をとって呼び寄せる。
少し前、巴は自分の判断で真が介入した魔族との戦争の戦場周辺を探るため、真の許可を取ってライムと共に調査をしにいった。
それについての記憶を見た事で知ったのはグリトニア帝国のリリ皇女と勇者として女神に召喚された岩橋智樹、ドラゴンサモナーのモーラも戦場を調査しており、ライムは彼女達にこの世界には無い刀を見られた事から興味を持たれ、そうして接触。
するとなかなか、素性を明かさないままに刀を見せるよう要求したり、智樹は魅了の魔眼でライムを支配下に置きながら、更に巴を魅了しようとしたり、モーラはドラゴンサモナーとして従えようとしたりして乱暴の限りを尽くした。
ライムが魅了されたのは素であるが、巴によって解除されると智樹に対して軽く悪態をついただけで瀕死の重傷を負わされた。巴については智樹の魔眼も効かず、モーラの力も通用せずであった。
内心、怒りを抱えながらも前に真が巴や澪たちに勇者として召喚されている響に智樹についてはなるべく手を出さないように言っていたのでそれを守って見逃したのであった。
智樹に対しては軽く悪夢の如き幻を見せはしたが……。
そして、巴は識を呼んで瀕死のライムを治療しながら、ライムの許可を取ったうえで自身の血肉を与える事で眷属にしたとの事だった。
「そういう事だったか……我慢させてすまなかったな」
「いえ……まあ、魅了をかけてきたときは殺してやろうかと思いましたが」
「ライムも大変だったな」
「いえ、そもそも俺がしくじったのが悪いので……」
真の言葉にそれぞれ、巴もライムも苦笑しながら言う。
「(僕の大切な巴を魅了しようとしただけじゃなく、部下のライムを殺しかけるなんてな……)」
真の内心は智樹に対して激しい怒りを抱いていた。
「(お前がこの世界に転移させられたのは俺のせいでもあるから、大概の事は許してやるつもりだったし、一度、命も救ってやった)」
真をさらに激しい怒りを湧き上がらせつつ……。
「ちょっと、外に出る」
そう言って、ロッツガルドの外へ転移……。
「グリトニア帝国はあの辺か……」
『界』にてグリトニア帝国を探し、そうして捕捉すると……。
「巴にも我慢させた手前、今回の事については許そう……とはいえ、何もなしというのも面白くないし、俺の気も済まないからな」
そうして界による力、魔力を込めた弓を形成しとある上空へと向けて、弦を引き絞れば矢が出現し……。
「これで今回の件については落としどころにしてやるよっ!!」
真は矢を放つ。それは空中に向かって進み……少し時間が経過すると……。
『な、なんだっ!?』
グリトニア帝国の近くの地面に光が落下し、それはあまりにも深く過ぎる大穴であり、クレーターを生じ、『女神の怒り』、あるいは『魔族の何らかの攻撃』としてグリトニア帝国の人々を恐怖と混乱に陥れた。
「(次は容赦無しだ)」
そして、また智樹が自分や自分の親しい者たちに何か、危害を加えようとした時は容赦をしない事を決めたのである。
その後……。
「巴、本当に不快だったろう。上書きしてやるからな」
「ん……ふふ、ありがとうございます、若様」
真は巴に対し、愛と快楽を与え続け、身も心も幸福に満たしたのであった……。