学園都市ロッツガルド内において変異体が蔓延り、暴れ始めて三日目。
真はロッツガルド学園の学園長を通してリミア国王にリリ皇女、彩律から依頼された北東区画での変異体討伐へと向かった。
北東区画には商人ギルドや商会が多数あるからであり、この区画がどうにかなれば物資などの提供が要請出来たりするからである。
真はそれを承諾するとまずは商人ギルドに向かえば、パトリックがいて彼と旧知の仲で商人ギルドのロッツガルド支部を纏めているザラを紹介された。
その後、ひとまず、北東区画にある商会の状況確認と変異体の討伐、討伐部隊として変異体と戦っている雇われた冒険者に傭兵の援護を頼まれたので向かう。
「おいおい、火事場泥棒かよ」
『うげぇぁ』
北東区画の商会による店の大体が変異体によって荒らされており、しかもそれに乗じて店の品々を盗もうとする者もいたのでそうした者を真は制圧して捕えていく。
「援護に来たぞっと」
『す、凄すぎる』
勿論、変異体と戦う討伐部隊の援護というか、『魔力体』を応用した弓を形成し、魔術の矢を放つ事により、加勢する事で変異体を倒したりもする。
「ほら、治療してやるよ」
「す、済まねえ」
「だったら、手伝ってくれ」
負傷した者を治療するなどして討伐部隊の信用や信頼を勝ち取ると手分けして店の状態の確認やらをしていった。
「……とまあ、店の状態は以上だ」
「やはり、被害は相当か……参ったな。物資の用意の目途もつかんというに」
真はザラ達の下へ討伐部隊と共に帰還すると被害状況の報告をした。
「古い友人の窮地だ。物資はうちが出してやろうではないか……なぁ、マコト殿……」
「まあ、良いけどな」
パトリックはここぞとばかりに物資提供をザラへと持ち掛けた。
真は転移能力を持つ伝説のアイテムを持っているのだとか、何だとか適当な事を言ってみせ、真はそれに合わせて転移能力を披露してやる。
内心ではザラに大きな借りを作ってみせるパトリックの抜け目のないやり方に苦笑していたが……
「……なんという……」
ザラは実際に真が物資の転移を見せると目を見開いて驚愕のままに少しの間沈黙、そうして只々、呟いた。
ともかく、パトリックが食料や水、毛布を提供し商人ギルドの名で施しをしてやれと言った。これにより、パトリックはザラに借りを作ってみせたのだ。
「(本当、駆け引き上手というか……)」
内心で思いつつ、パトリック達のやり取りを見ながらも学園へと戻れば……。
「また派手にやったなぁ……」
「やっちゃいやしたぜ☆」
「そんなノリで言うんじゃないっ!!」
学生寮を最近、アクアとエリスが編み出した氷の結界が覆っていた。
一応、真は『亜空』からロッツガルドの避難所を外から襲われたりされないように監視や護衛として幾人か選抜して密かに待機させているのだが、学園担当のアクアとエリスがやらかしたようだった。
エリスは真の呆れ混じりな言葉に対し、テヘペロなノリで言い、アクアはそれに対し怒号を放ったのであった……。