真はリミア王国の勇者となっている音無響を抹殺しようとした魔族のイオたちのそれを阻止し、ロナとの話し合いを終えて撤退させると別にケリュネオンを魔族から奪還し終えた巴達の下へと向かった。
そうしてある程度の後処理を終えると数時間、愛する巴達女性陣と眠り……。
「さて、一旦、ロッツガルドに戻らないとな。また、様子を見に来るから頼んだぞ」
「はい、お任せください若様」
凪に亜人やヒューマンの部下達に防衛を任せながら、真はロッツガルドの避難所へと密かに戻る。
『(若様、学園長が偉そうに若様を呼んでるよー)』
「分かった、直ぐに行こう」
学園の方で控えているエリスから念話があったので真はそれに答えて、学園へと向かった。
「マコトよ、変異体の討伐をどうか頼むぞ」
学園長からまだ暴れている変異体の討伐を頼まれたのでその区画へと向かうと……。
「正に大物って感じだな」
変異体の数は三体であり、どれも四メートル超の巨体でスライムのような不定形の個体、獣めいた四本足の一体、二足歩行の個体が一体という構成でロッツガルドの街の一画を破壊しながら暴れていた。
「活きが良いのはなによりだが、寝不足でこの後、しっかり寝たいんだ……さっさと始末させてもらうぞ」
真は変異体のもとまで移動する前に取り出していたエルダードワーフ手製の鞘に納められた日本刀を手にし、魔力を超高密度で伝導させつつ、身体を『魔力体』の応用である膜で覆いながら超高強化しつつそのまま『居合』の構えを取る。
「すう……ふっ!!」
『――』
深呼吸しながら精神を明鏡止水の状態にすると、真の姿が消え剣閃が乱舞しながら変異体の身体にまで軌跡を刻む。空間に亀裂さえ、刻んでいた。
そして、真が日本刀を振り切った体勢で変異体の後ろに姿を現し、鞘に刀を納めれば、空間の亀裂は修復され、変異体は断末魔の叫びも上げないままに消滅した。
真は居合による超光速の斬閃乱舞によって変異体の分子構造すらも切断する事でこの世から消し去ったのである。
「さて、祝勝会前に少し寝ないとな」
真はこの後、自分たちの一番の目的が達成でき、それに加えて色々と得があった一連の出来事を祝う祝勝会を『亜空』の皆で開催する事としていた。
そうして、真は学園長に変異体討伐を達成した事を報告し終えると避難所にて十分な時間、仮眠を始め、十分な休息を取っていく。
数時間後に起きるとローレル連邦が誇る秘蔵の竜騎士部隊がロッツガルドへと物資を輸送する様を眺める。
「どんなものかと思えば、竜も人も殆どが二流止まりですな」
「まあ、部隊として運営できるだけ大した物じゃないか……」
巴とそんな話をしながら、真は祝勝会の時間までのんびりするのであった……。