真は魔族より奪還した『ケリュネオン』を自分の城とするために『亜空』より様々な物資を運んだし、ヒューマンに亜人、魔族の軍隊を幾隊か派遣した。
そうして、内政やらこの『ケリュネオン』で防衛をするための準備に将来的な目的である『エリュシオン』を攻めるための準備にかかったのである。
そんな準備をしながら、『学園都市ロッツガルド』の復興に協力していた。
変異体の討伐が終わり、一週間ほど経過しているが真は知り合いの冒険者に連絡するといった態で『亜空』の者達や『使い魔』という建前でやはり、『亜空』の者達を召喚し、復興作業に協力させる。
「先生、これ職権乱用じゃないですか!?」
「こんなのは僕達のやる事じゃないですよ」
「シフとユーノは商人ギルドでぬくぬくと仕事しているのに、こんなの差別ですよ」
それと自分の授業を受けているジン達にもロッツガルドの復興作業を手伝わせている。シフとユーノは先んじてレンブラントの頼みもあって、商人ギルドでこの街の経済を復活させる仕事を手伝いに行かせたが……。
只々、講義という名目で半壊した建造物等の解体や一部の土木作業をしているのでジンたちからは批難轟々だ。
「何を言う、むしろこれは普段から学園に通っているお前たちの仕事でもあるだろう。それに街の復興をしていれば街の人たちから感謝されるし、人気者にもなれるぞ。俺だってやってるんだから文句を言うな」
実際、真はジン達に指示をしながら自分も復興作業を手伝っているのである。
「さて、そろそろだな」
時間的に午前中の作業を終える時間であり、これより人に会う事になっているので真は皆へと指示を出しながら作業している場を離れたのだ。
そうして、大通りから外れた所へ向かい……。
「復興作業で忙しいのに態々、来てくれてありがとうねマコト先生」
「いや、別に構わねぇよ。お前だって大変だろうしなエステル」
まだ割れた酒瓶や壊れたテーブルの残骸で散らかっている薄暗い娼館の中で真はエステルに出迎えられた。
「ふむ、くふ……ふふ、本当、年齢にしては随分とテクニシャンだねぇ」
「年齢は関係無いだろう」
真はエステルと抱き締め合い、深い口づけを交わしたりした。
その後、今日はエステルのボス、つまりはこの娼館を取り仕切っている者に会わせたいという話だったので少し待っていると……。
「待たせたようですまない……って、マコト!?」
この街の娼館と賭博場を取り仕切っているのは商人ギルドの頭であるザラであった。
「また借りが増える事になるとはな……皆を助けてくれてありがとう」
「良いって事だ」
そうしてマコトはザラから礼を言われ、この街の娼館が再開した時には顔パスになるという約束を交わしたのであった……。