ギターヒーロー、人理修復へと旅立つ   作:ヘル・レーベンシュタイン

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ぼざろを一気見して、つい衝動で書き始めてしまいました。ぼっちちゃんの雰囲気をうまく出せる様に、頑張っていきたいと思います。

6/3 一部修正しました。


第一話

 

 何かのアナウンス声が聞こえれば、冷たい床の感触が頬を走る。そこから私、後藤ひとりの意識が目覚めた。

 

「……んう?」

 

 ……え、あれ?家とは全く違う景色が見える。

 

「フォウ、フォウフォウ」

「………」

 

 目の前に犬……ではないような、キツネ?でもないような……とにかくどうとも言い難い白い生き物が私の頬を鳴きながら触れる。

 近くに飼い主がいるのかな?暫くしていると、その生き物は私への興味を失ったのか、テクテクと先の方へと進んでいった。寝たままでは仕方ないので、私は身体を起こし周囲を見渡した。白い施設、窓を見れば外はもの凄い吹雪が起きている。うん、間違いない。

 

「…………………何処?というか、秀華高の制服、じゃない。」

 

 全く心当たりのない場所、そして見覚えのない白い制服とスカートをいつの間にか着ている。え、なんでこんなところで寝てたんだろう私?ま、まさかお酒を呑んで!?

 

 

「いやでも、気分は悪い……けど、これは知らない場所に来てるからであってお酒の気持ち悪さと違うはず飲んだことないはずだからわからないけどとにかくここが何処なのか突き止めないといやでも知らない人と話せる気はしないしああえあどうしよう落ち着け私まずは」

「あの、誰かとお話し中でしょうが質問よろしいでしょうか先輩?」

「ひィィィィィイイッ!?ごめんなさいごめんなさい高校中退の夢は取り下げ……」

 

 不意な声に私は驚き、そう叫びながら振り返る。するとそこには、メガネを掛けた綺麗な女の子がそこに居た。

 そして……結構スカートが短いから、際どい部分が見えそうでつい私はそこに視線がいってしまう。しかしそれに気付いてないのか、メガネの女の子は態度を変えず話を続ける。

 

「中退の夢、というのは存じ上げませんが誰とお話中だったのでしょうか?あと、それが通路で眠る理由と繋がりはありますか?」

「あ………え、わ、わ、私、眠ってたのですか?」

「はい、すやすやと。」

「え、っと………すみません、さっきまでのはその、独り言なので……」

「そうなのですか?随分と長い内容に聞こえたので、勘違いしました。」

「あっ、えっ、すみません……」

「いえ……」

 

 メガネの子は、変わらない表情でツラツラと答えている。事務的で少し冷たくて怖いものの、物静かな事だから少し安心するなぁ……あれ、でも………

 

「あの、さっき先輩と言ってましたけど……」

「はい、それが?」

「えっと……秀華高で会いましたっけ?」

「いいえ、初対面ですが?」

「……………………………え?」

 

 私の脳内で星々の煌めく銀河が流れ出しそうになる。え、なんでこの子は初対面の私のことを、先輩と呼んでいるのだろう?

 そう混乱し掛けた時、背後から靴の音と共に男性の声が聞こえた。

 

「駄目だぞマシュ、断りもなく移動は……おや、先客が居たか。初めましてお嬢さん、私はレフ・ライノールだ。」

「あ、はい、後藤……ひ、ひとりです。」

「後藤ひとりだね、よろしく。」

 

 緑色が特徴的な服を着た男性、レフさんが私の手を掴んで立ち上がらせてくれた。急に男性に、手とはいえ触れられたことで緊張が激しく走る。同時に、女の子の名前は、どうやらマシュさんらしい。ひとまず……

 

「こ、ここは素敵な施設ですね。ありがとうございます、それでは失礼しま……」

「いやいや待ちたまえ、君は此処に来たばかりだろう。今日配属された新人だね?施設の案内すらしてないと思うのだが。」

 

 そのまま帰ろうとしたら、レフさんに呼び止められた。

 そしてその最中、とんでもないことを聞いた。え、配属された新人?新しいバイトの募集なんて、全く心当たりが……いやでも、断ると急な処罰が下される気がする……

 

「あのえと、初日からすみませんが学校の校則でバイトの掛け持ちは禁止され……」

「適応番号48番、後藤ひとり。君が48番目のマスター候補というわけだ!」

「………」

 

 レフさんから急に言われたその言葉で、言葉を失う。何せ……

 

「すみません………何一つわかりません……」

 

 

 

 

 

 暫くして

 

「申し訳ない……!」

「いや、その……」

 

 マシュさんとレフさんに協力してもらい、私は事の経緯を思い出すことに成功した。

 

「君の話を整理すると、君は組んでいるバンドメンバーと共に献血に行く予定だった。だが、偶然先に献血の場所に到着した君は、見知らぬ女性に声をかけられた直後にアイマスクとヘッドフォンを被せられ、そして此処にいつの間にか来たと……」

「まごう事ない拉致です、裁判になれば間違いなく負けます!」

「その通りだ、謝ろうマシュ!」

「い、いや……ははは……と、取り敢えず帰っていいですか?」

「帰るとは、この猛吹雪の中でかね?」

「あっ……」

 

 レフさんに言われて気付いた。そうだよ、この猛吹雪の中、帰れるとは思えない。なら……

 

「それなら……私、どうしたら……」

「折角だ、成り行きとはいえ今から所長の説明会がある。そこに行けば、君が何故“カルデア”に来たのか分かる筈だ。」

 

 カルデア、おそらくそれがこの施設の名前なんだろう。そして、所長さんの説明を聞けば、他にわかることがありそうだ。

 どうやらマシュさんとレフさんも同行してくれる様だから、そのまま案内に従おうと思う。ただ、一つどうしても気になることを聞いた。

 

「あの……一つ、いいですか?」

「ふむ、何かね?」

「マシュ、さん……なんで私のことを先輩と呼ぶんですか?」

「!?」

 

 

 

 

 

 そして、暫くして。

 

「時間通りではありませんが、全員揃った様ですね。特務機関カルデアにようこそ。所長の、オルガマリー・アニムスフィアです。次の遅刻は許しません、私の命令は絶対と言うことは覚えておく様に。」

「ヒッ……」

 

 管制室へと案内され、私は所長さんの説明を受けている。所長さんは私よりも年上の様だけど若い女性で、まるで店長さんを連想させる人だった。そして鋭い視線で話しており、思わず身震いしてしまう。

 それに、集まっている人数がすごく多くて、気分が悪くなってきた。しかしそんなことを察してくれるわけもなく、所長さんの説明が始まる。

 

「では話を戻します、あなた達は各国から………」

「先輩、顔色がすぐれない様ですが……」

 

 ただ、マシュさんは察してくれた様でヒソヒソと声を掛けてくれた。だけど、返事をする余裕はない。あぁ、周りの人を見てみたら、凄い人たちが集まってるな。

 金髪の人とか、絶対陽キャだろうな……黒髪の眼鏡をかけた人は、なんか気が強そうで怖いなぁ……あ、でも銀髪の男の人は、なんかロックが好きそう、勘だけど。あ、あの人とか………

 

 

…………

 

 

「先輩、気をしっかりしてください。顔が崩れてますよ……」

「お、怒られちゃった………イキってすみません……」

「先輩は別に何も粋がってたとは思いませんよ……」

 

 慣れない密集空間に耐えられず、私は気絶していたらしい。そして所長さんの声に反応できず、ものすごい剣幕で怒られて管制室から追い出されてしまった。私みたいな陰キャに、あの空間を長時間いるのは無理難題すぎる……

 

「フォウフォウ」

 

 やってしまった……それに、気がついたらさっきの変な生き物が私の肩に乗っている。いや、それは別に良くて……ああ、またさっきのことがフラッシュバックする、またこうして私の黒歴史が更新されたんだ。

 

「………聴いてください、新曲“新天地でも黒歴史” ぼっち弾き語り……って、あれ?ギターが無い。」

「え、ギターですか?そういえばさっき、見かけた様な……」

「え、あっ……」

 

 即興の弾き語りをしようとしたらギターが無いことに気がつき、直後にマシュさんが心当たりがあった様で駆け出した。

 

「ありました、これですよね?」

「え、あ、あ……ありがとうございます。これ、私のギターです。」

「良かった、今度は忘れない様にしてくださいね。もしかして、先輩ってギターの演奏できるんですか?」

「え、あ、そ、それなりには……」

「凄いです!良かったら今度、一曲聞かせてください。」

「え、えへへ……そ、そんな期待されると……」

 

 マシュさんは笑顔でそう言いながら、ギターを差し出してくれた。ま、眩しい!この子もまた、陽キャだった!?溶けそう……

 

「そしてお待たせしました、こちらが先輩の部屋です。」

「あ、はい……あの、ありがとうございます。」

「いえ、それよりすみません。状況説明とか必要だと思うのですが……」

「いえ、気にしないでください。そ、それより……管制室に、戻ってください。まだ、説明会続いてる、筈ですし……」

「……はい、ありがとうございます。次はお昼ご一緒しましょう、奢る程度までなら承りますので。」

 

 マシュさんは微笑みながらそう言い、手を振って此処から立ち去っていった。

 そうだ、そういえば暫くは此処にいるんだし昼食時間もある筈だよね。マシュさんとお昼食べれるのはいいけど、他に知らない人といるって考えると……ましてや、所長さんと席並べて食べるなんて……

 

(無理だー!初対面で最悪だったし、仲良くなれる気がしない……ひ、ひとまず部屋に入って考えよう……)

 

 嫌な思考を遮り、私は部屋の扉を開けた。ひとまずは横になって一息つこうと思ったら……

 

「…………」

「…………」

 

 そこには、ズボン脱ぎ掛けの姿をした、お兄さんが、そこに居た。

 

「イャアァァァッ!!??」

「だ、だだだだだだ誰だ君は!?此処は僕のサボり場だぞ!」

 

 私が悲鳴をあげれば、お兄さんは即座に身なりを整えてそう言い放った。

 まってまって、どうしよう?半分脱いでたってことは、そういう破廉恥なことをしようとしてたってことだよね?そういえば前にリョウさんがバンドらしさの話の時に女遊びとかも言ってたっけ?もしかしてそう言うの求められてる?で、でも……

 

「あの、私たちのバンドはそう言うサービスは対応してないので他のところに当たってもらえると……」

「いや何誤解を招きそうな事を言ってるんだ君は!?と言うか君、なんか顔が溶け始めてないか?何か肌の病気とか持ってるんじゃ……」

「……え?」

 

 ふと、お兄さんが私の顔を真剣に覗き込みながらそう言い放った。あれ?もしかしてこの人………

 

「お、お兄さん……もしかしてお医者さん、ですか?」

「もしかしてもなにも、どう見ても健全なお医者さんじゃないか!」

 

 どうやら当たりみたい。いや、初対面でズボン脱いでる姿を見せられてそう判断するのは難しいよ。

 

 

 

……そして

 

「そうか、君が最後のマスター候補、後藤ひとりちゃんか。はじめまして、僕はカルデア医療部門のトップ、ロマニ・アーキマンだ。みんなから、Dr.ロマンと呼ばれてるよ。君も気楽にそう呼んでくれ。君も、友達に呼ばれてる渾名とかあるかな?」

「ど、どうも……えっと、ぼっちちゃんって……」

「ぼ、ぼっちちゃん?なんとも凄い渾名だが……まあ、良いか。さぁ座って楽にして、今お茶淹れるよ。」

「いや、私の部屋と聞いているのですが……」

 

 事の経緯を話せば、ロマニさん……ロマンさんがそう話してくれた。私の部屋を我が物顔にしてるのは、なんとも変な人だと思う。

 だけど、トップと言ってたけど本当にそうなら一番気になることを聞いてみよう……

 

「あの、聞きたいのですが……」

「うん?」

「このカルデアってところは、何なのですか?」

「………へ?」

 

 

 

 

「とまぁ、カルデアは国連承認の組織なわけで、この研究施設はこんな6000m級の雪山の中にあるわけだ。」

「そ、そんな凄いところだったんですね……あの、家族に報告はやめてください……多分みんな卒倒するかと思うんで。」

「いやいや、そんなことしないと思うし僕にそんな権利はないよ……」

 

 などと一緒に茶菓子を嗜みながら、私はロマンさんの話を聞いていた。どうやら想像以上に大きな施設だった様だ、日本にいた頃には一度も聞いたことないけど。そういえば、もう一つ気になってたことがあった。

 

「ところでロマンさん、さっきサボりとか言ってたと思うんですけど……大丈夫なんですか?」

「ははは、まだ時間あると思うしだいじょ……」

『ロマニ、あと少しでレイシフト開始だ。』

 

 笑いながらそう返していたら、彼の腕の端末からレフさんからの通信が入った。何を言ってるかわからないけど、どうやら何かがもう少しで始まる様だ。

 

『緊急時に備えてこちらに来てくれ、慣れない者から少し変調が見れるからね。』

「そりゃ気の毒だ、麻酔が必要そうだね。」

『そういうわけだ、急いで来てくれ。“医務室から”なら2分で来れる筈だ。』

 

 その言葉を残して、通信が切れた。すると、ロマンさんの顔から冷や汗が垂れる。

 

「どうしよう……ここからじゃ5分はかかる。」

「大丈夫じゃなかったですね……」

 

 やはりサボりをしていると、こういう天罰も降りるんだなと思った。多分凄く怒られるんだろうな……そう思っていたら、ロマンさんがお茶とお菓子を急いで片付け始めている。

 

「お喋りに付き合ってくれてありがとう、ぼっちちゃん。落ち着いたら医務室に来てくれ……あ、君ギターも弾けるんだね?良かったら何か聞かせてくれよ。」

「は、はい……機会があれば。」

 

 多分気絶することもあるだろうし、その時に今回のお礼で何か弾いてみようかな?そう思った時に、ふと急に辺りが暗くなった。

 

「なんだ?」

「て、停電?」

「灯りが消えるなんて何か……」

 

 直後、大きな地震が起きたかの様に大きな衝撃が走った。

 

「ヒッ!?」

「なんだこれ……モ、モニター!管制室を映してくれ!」

 

 ロマンさんが近くの画面を操作すると、そこに管制室が映し出された。しかし、それは私が追い出される前とは一変した光景だった。

 瓦礫の山、燃え盛る火、明らかな異常事態となっている。それをより証明するかの様に、緊急アナウンスが鳴り響く。

 

『緊急事態発生 緊急事態発生 中央発電所及び中央管制室で火災が発生しました。中央区画の隔壁は90秒後に閉鎖……』

「ロ、ロマンさん……これ、か、か、かなり危険な状況じゃ……」

「____」

 

 ロマンさんの顔を覗き込めば、手が震えてさっきとは打って変わって険しい表情をしていた。

 組織のトップがこんなに動揺している、どれほどの事態になってるのか素人の私でもなんとなく伝わってくる。

 

「ぼっちちゃん、すぐに避難してくれ。僕は管制室に向かう。」

「えっ……」

「アナウンス聞いただろう、すぐに隔壁が閉鎖される。その前に君だけでも外に出るんだ!」

「そ、そんな……待ってロマンさ……」

 

 避難?外に出る?それで帰れるならそうしたい、だけどこの猛吹雪の中、このまま出れるわけない。それにカルデアから実家までのルートなんてわからない。

 いや……それよりも、確か管制室には……

 

「マシュさんが……いた筈……!」

 

 その瞬間、私はギターを背負って急いで管制室へと駆け出した。

 

 

 

 

 

 そして、管制室に到着するとロマンさんの後ろ姿が見えた。

 

「はぁ………はぁ………ロマンさん!」

「な、ぼっちちゃんどうして!?」

「こ、此処にいた人たちは………マ、マシュさんは……」

「……わからない、無事なのは頭上のカルデアスくらいだ。そしてこれは、恐らく事故ではない。人為的な破壊工作だ!」

「人為的……」

 

 つまり、これは破壊テロということ?なら、犯人が何処かに……

 

「発電量が不足している、すまないが僕は地下の発電所に向かう。君はすぐに来た道を戻るんだ。」

「……」

「いいね、寄り道しちゃいけないからね!親御さんを心配させるんじゃないぞ!」

 

 そう言い残してロマンさんは再び駆け出し、地下へと向かった。だけど、私はどうしてもマシュさんが心配で……

 その時、近くから瓦礫が動く音が聞こえ、その方向の先に誰かの足が伸びていた。即座にそこへと足を運ぶ。

 

「だ、大丈夫で……」

「はぁ……はぁ……」

 

 そこには、お腹に大きなガラスが刺さって、大量に血を流した、マシュさんがいた。

 悲鳴と吐き気が出そうになるが、それを無理やり抑える。一目見ただけでわかる、この傷だともう……

 

「……はい、ご理解が早くて助かります……ここは危険なので、後藤さんも、早く、ひなんを……」

 

 もう言葉を発するだけで困難と一目でわかる状況なのに、それなのに静かに語りかける彼女。

 

『観測スタッフに警告 カルデアスの状態が変化しました』

 

 直後、恐らくカルデアスという名の大きな球体からアナウンスが溢れる。

 

『“シバ”による近未来観測データを書き換えます 近未来 百年までの地球において 人類の“痕跡”は発見できません?』

「………………は?」

 

 ……今、カルデアスはなんて言ったの?

 

『人類の“生存”は確認できません 人類の“未来”は保証できません。』

 

 百年まで人類の痕跡は無い?未来を保証できない?ちょっと待って、それじゃ私の実家は?お父さん、お母さん、ふたりは?学校は?結束バンドのみんなは?どうなると言うの?

 

「カルデアスが真っ赤に……いえ、それよりも……もう外には……すみません、私のせいで……」

「………違います、マシュさんは、悪くありません。私の、自己責任、です。」

 

 謝るマシュさんに対して、私は首を横に振る。何を考えてるんだ私は、まずはこのマシュさんを助けないと……だけど、どうしよう、どうしよう。医療技術なんて持ち合わせてないし……

 その時、私はギターを背負ってることに気付く。そうだ、マシュさんの心だけでも助けないと!

 

「わ、私は……」

「せん、ぱい?」

 

 片膝をついて、私は口を開く。

 

「私の名前は、ご、ご、後藤ひとり……です。しゅ、趣味は、ギターを弾くことです……良かったら、マシュさんの名前や、趣味、ちゃんと教えて、欲しいです………」

「ッ!私……印象的な自己紹介が、中々、思いつかなくて……」

「…それでも、大丈夫ですよ……」

 

 そう私たちは言葉を交わす、その最中にアナウンスが鳴り響くがあまり頭に入らない。

 

『コフィン内のマスター……基準値に達していません……レイシフト……定員……検索中……適当番号48“後藤ひとり”。マスターとして再設定します。』

「あの……先輩……」

「……あ、はい。」

『……霊子変換を開始します。』

「ハァ………手を……握ってもらって良いですか?」

 

 マシュさんにそう言われて、私はすぐに彼女の手を掴んだ。

 

『全工程完了 ファースト・オーダー実証を開始します。』

 

 そのアナウンスを最後に、私の視界が暗転したのだった。




次回以降、どうにかぼっちちゃんのカッコいい姿を出せる様励んで行こうと思います。
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