ハイスクール牙狼《GARO》   作:エルドラス

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タイトル変えました。

武&胡座の活躍は次の次の回になる予定です。


狂信

あれから話は進み、それまでの話をようやくするとこうだ。

 

元々行方が知らない1本を除いて、現存する6本のエクスカリバーはカトリック教会本部ヴァチカン及び、プロテスタント側、正教会側に保管されていたらしいのだが、その内の3本が堕天使によって盗まれたそうだ。

 

因みに、なぜエクスカリバーが7本も存在するのかと言うと、元々1本だったエクスカリバーは、昔の大戦で折れてしまったようで、今のエクスカリバーは錬金術で作り替えられ、7本に分けられたのだと言う。

 

因みに今ゼノヴィアとイリナが所持しているエクスカリバーはそれぞれ…

 

ゼノヴィアが破壊の聖剣(エクスカリバー・デストラクション)、イリナが擬態の聖剣(エクスカリバー・ミミック)である。

 

話を戻すが、エクスカリバーを盗んだ人物はこの町に潜伏しているのだという。

 

しかも盗んだ堕天使は、堕天使組織、神の目を見張るもの(グリゴリ)の幹部である『コカビエル』と言う堕天使の中でも屈指の実力者だった。

 

そしてゼノヴィアが再び口を開いた。

 

「私達の依頼…いや、注文は私達と堕天使のエクスカリバー争奪の戦いにこの町に巣食う悪魔が一切介入してこない事…つまり、そちらは今回の事件に関わるなと言いに来た」

 

「…中々言ってくれるじゃない。ならば言わせてもらうわ。私は堕天使などと手を組まないわ。グレモリーと魔王の名にかけてその様な真似は絶対に」

 

リアスがそう言うと、ゼノヴィアはふっ、と笑った。

 

「ふふ…。それが聞けただけで十分だ。今のは本部の意向を伝えただけでね、魔王の妹がそこまで馬鹿だとは思っていないさ」

 

そこまで言うと、胡座が口を挟む。何故かその瞳には先程から恨むような目を向けていた。

 

「…まさかとは思いますが、我々にも手を出すなと言う気ですか?」

 

「そうだな。出来ることなら邪魔はしないでほしいかな」

 

「…おいおい、それはつまり堕天使の幹部相手に2人だけで挑むってことか?」

 

「その通りだよ」

 

ゼノヴィアがそう答えると、リアスは呆れたような顔をした。

 

「無謀ね、堕天使の幹部相手に援軍も無しで…死ぬつもり?」

 

リアスがそう問うと、二人は迷いなく答えた。

 

「そうよ」

 

「私もイリナに同意見だが、出来るだけ死にたくはないな」

 

「っ…死ぬ覚悟でこの日本に来たと言うの?相変わらずあなた達の信仰は常軌を逸しているわね」

 

「我々の信仰をバカにしないでちょうだい、リアス・グレモリー。ね、ゼノヴィア」

 

「まあね、堕天使に聖剣を利用されるぐらいなら先にこちらから破壊しても構わないと教会は決定した。私達の役目は最低でもエクスカリバーを堕天使の手から無くすこと。その為なら私達は死んでもいいのさ」

 

全くもって狂ってるとしか思えない発言だが、武と胡座は何も言わなかった。

 

いや、この場合は言えなかったの方が正しいのかもしれないが…

 

そうこうしているうちに会話が途絶したところでイリナとゼノヴィアは帰ろうとしたが、アーシアに視線を集中させた。

 

「…兵藤一誠の家で出会った時。もしやと思ったが、『魔女』アーシア・アルジェントか?まさかこの地で出会おうとは」

 

「ッ!?」ビクッ!

 

アーシアが魔女と言われている理由を知らない武と胡座は首を傾げたが、そんな二人を尻目にイリナが喋り出した。

 

「あなたが一時的に内部で噂になっていた『魔女』になった元『聖女』さん?悪魔や堕天使を癒す能力を持っていたらしいわね?追放されたてのは聞いたけど、まさか悪魔になっているとは思わなかったわ」

 

(なーる、そう言うことね…)

 

(…ッチ!)

 

「…あ、あの……私は…」

 

「しかし悪魔か…『聖女』と呼ばれていた者。墜ちるところまで墜ちるものだな。それでもまだ我らの神を信じているのか?」

 

「ゼノヴィア、悪魔になった彼女が信仰しているはずがないでしょう?」

 

そう呆れた様子でイリナは言うも、ゼノヴィアは軽く目を細めながらアーシアを見て言う。

 

「いや、その子から信仰の匂い…いや、香りがする。抽象的な言い方かもしれないが、私はそう言うのに敏感でね。背信行為をする輩でも罪の意識を感じながら、信仰心を忘れない者がいる。それと同じものがその子から伝わってくるんだよ」

 

「そうなの?アーシアさんは悪魔になった身でも主を信じているのかしら?」

 

その問いにアーシアは、悲しげな表情で顔を下げて言う。

 

「…捨て切れないだけです。ずっと信じて来たのですから」

 

それを聞いたゼノヴィアが、布に包まれていた破壊の聖剣を突き出す。

 

「そうか、それならば今すぐ私たちに斬られるといい。今から神の名の下に断罪しよう。罪深くとも我らの神ならば救いの手を差し伸べて下さるはずだ」

 

その言葉を聞いた、一誠はアーシアを庇うように立った

 

「アーシアに近づいたら、俺が許さない。あんた、アーシアを魔女だと言ったな?」

 

「そうだ。少なくとも今の彼女は聖女ではなく魔女と呼ばれるだけの存在ではあると思うg」

 

「フザけんなァ! 自分達で勝手に聖女に祀り上げといてェ…、アーシアはなァ!!… ずっと一人ぼっちだったんだぞッ!!」

 

「…イッセーさん」

 

「聖女は神からの愛のみで生きていける。愛情や友情を求めるなど、元より聖女の資格など無かったのだ」

 

「ふざけるなッ!何が信仰だッ!神様だッ!救いを求めていた彼女を誰一人助けなかったんだろう!?アーシアの優しさを理解出来ない連中なんか、皆ただのバカ野郎だ!友達になってくれる奴もいないなんて、そんなの間違っている!」

 

「……君はアーシア・アルジェントの何だ?」

 

「家族だ! 友達だッ!! 仲間だァ!!!お前等がアーシアに手を出すのならッ! 俺はお前等全員、敵に回しても戦うぜッ!!」

 

一誠のその言葉を聞いたアーシアは目に大粒の涙を溜めたが、ゼノヴィアは破壊の聖剣を一誠の首に突き立てる。

 

「…それは私たち…ひいては我ら教会全てへの挑戦か?一介に悪魔にすぎない者が大きな口を叩くね。それに首に剣を突き立てられても随分と余裕そうだな?余程その首が惜しくないと見え…」

 

ヒュンッ!グサッ!

 

すると次の瞬間、ゼノヴィアの顔の横をスレスレで何かが横切った。

 

ゼノヴィアが何かと飛んできたものを見ると、それは『矢』だった。

 

そして矢が飛んできたであろう方向を見ると、そこには変わった形の弓を構えた胡座がいた。

 

すると、腰から青龍刀の様な物を抜き出し手にした武が心配そうに話しかけた。

 

「おいおい胡座。お前がそんなに怒るなんて珍しいな。つーか勝手に魔導矢を使ってよかったのか?」

 

「心配はいらない。封じの術は掛けてあるし、そもそも当てていないからね」

 

するとゼノヴィアがこちらを睨みつけた。

 

「…何のつもりだ」

 

「なんのつもり?それはこちらのセリフだよ」

 

すると胡座もゼノヴィアを睨みつけた。

 

「死んで罪を償えば幸せになれる…ふざけるな…ふざけるなよ!そんなことありえないんだよ。絶対に…!」

 

かなりキレていた胡座だったが、そこに武が待ったをかけた。

 

「はいストップ〜。流石にここで殺り合うのは無しだぜ。…まぁ納得いってない奴らが数名いるようだからな。ここは決闘で勝負をつけようぜ」




ザルバ『人には譲れないものがある。それは復讐も同じこと』

次回、対決1

後のお話で理由が出てきますが、胡座は宗教が個人的に大嫌いです。


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