ハイスクール牙狼《GARO》   作:エルドラス

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今回のお話で、みんな大好き彼が登場します。


司教

エクスカリバー破壊団が結成されてから数日経ったある日の夜…

 

結成されてからはいつも夜に集まり、男は神父の格好を、女性はシスターの格好をして、神父を殺し回っているフリードを誘き寄せようとこの格好で人気のない場所を歩いていたのだが、今のところ成果は得られていなかった。

 

因みに、武と胡座はそれぞれ胡座がゼノヴィアとイリナと共に、武が一誠と小猫と祐斗と匙と共に行動していた。

 

「今日も収穫なし…か」

 

「まぁ、んな簡単に見つけれたる訳ねぇわな」

 

成果が得られず肩を落とす匙に、武が励ましの言葉を送る。

 

が、何かに気付いたのか祐斗と武が歩みを止めた。

 

一誠達は何事かと思ったが、すぐにそれが分かった。

 

それは殺意だ。こちらを殺すという明確な殺意を二人は先に感じ取ったのだ。

 

「上だ!」

 

そう匙が叫ぶと同時に、上から長剣を持った白髪の少年神父が上から襲撃をかける様に降ってきた。

 

「神父の一団にご加護あれってね!」

 

しかしそれに気づいていた武が、青龍刀で剣を防ぎきる。

 

「あらあらぁ、俺の攻撃受け止めるなんて、お前誰だよ?」

 

「俺か?俺の名は蛇崩武、テメェらをぶっ飛ばしにきた魔戒騎士だ!」

 

武がそう名乗ると、神父…『フリード・セルゼン』は笑い出した。

 

「なーる。アンタが噂の魔戒の騎士様って奴ですかい。なんなら、アンタの相手は俺じゃないのよねぇ…」

 

そう言うとフリードは指を鳴らし、次の瞬間、影から一斉に何かが飛び出してきた。

 

その何かは、骸骨のような頭部に白く淀んだ眼と悪魔のような角、左右非対称の翼と言う、異形の姿をしていた。

 

「なんだよコイツら!」

 

「…気持ち悪い」

 

一誠達悪魔一行は驚愕していたが、武だけは冷静だった。

 

「『素体ホラー』…やっぱりテメェらホラーと組んでやがったな」

 

「そういう事☆てな訳でやっちまえテメェら!」

 

フリードがそう叫ぶと、素体ホラー達は一斉に武に襲いかかる。

 

「武!」

 

一誠は武の身を案じて叫ぶが、武は素体ホラーを青龍刀で切りつけながら答える。

 

「心配すんな!素体ホラーぐらいに遅れをとってなんかいられねぇっての!…祐斗!」

 

そう彼の名を叫ぶと、武はサムズアップをしながらこう言った。

 

「お前はそこのクソ神父をぶっ飛ばしてこい!」

 

そして武は素体ホラーを片っ端から切っていく。

 

それを聞き届けた一誠達は、当初の予定通りの配置についた。

 

まず、祐斗がフリードと剣を交え、一誠がその間にブーステッド・ギアの能力の一つ『赤龍帝からの贈り物(ブーステッド・ギア・ギフト)』で祐斗に倍増した力を譲渡して一気に叩く。これが今回の作戦だ。

 

しかしその為には、一誠が攻撃されないようにしなければならないのだが、その役は匙が買って出た。

 

「伸びろ!ラインよ!」

 

そう叫ぶと、匙の手元から黒く細い触手がフリードに飛んでいく。

 

そして匙の手の甲には可愛らしいトカゲの頭のような物がついており、そこから触手が舌のように伸びていた。

 

「見たか!俺の神器(セイクリッド・ギア)黒い龍脈(アブソーブション・ライン)』だ!」

 

その触手から逃れる様に聖剣で振り払おうとするものの、舌は軌道を下に落ちるように変え、ピタリとフリードの右足に着き、グルグルと巻かれていく。

 

「クソっ!んだこれ!?」

 

そうイラつきながらフリードは聖剣でラインを切ろうとしたが、ラインには傷一つつかなかった。

 

「無駄だ!俺のラインはそう簡単には切ねぇぞ!それにコイツはお前の力をどんどん吸収していくんだ!お前がぶっ倒れるまでな!」

 

そしてその隙を見計らい、神器に十分に力が溜まったのを確認すると、小猫がなんと一誠を持ち上げた。

 

「……イッセー先輩、祐斗先輩を頼みます」

 

そして次の瞬間、小猫は祐斗に向かって一誠を思いっきり投げた。

 

「うぉぉぉぉおっ!?木場ぁぁあ!譲渡すっからなぁぁぁぁあ!」

 

「うわっ!?イッセー君!」

 

と、上手く木場に飛びついた瞬間、籠手が赤く光り出し…

 

《Transfer!》

 

その音声と共に、木場の体が赤く輝きだす。

 

「…もらった以上は使うしかない!『魔剣創造』ッッ!!」

 

それと同時に、地面から大量の魔剣が現れた。

 

そして祐斗は魔剣を手にフリードへと切り掛かる。

 

が…

 

 

 

 

『全く情けないぞ、フリード』

 

すると次の瞬間、何かが空から落ちて方かと思うと、祐斗の魔剣を破壊し、祐斗の腹を蹴って少し遠くに蹴り飛ばした。

 

「ガハッ!」

 

それを見た一誠が祐斗に駆け寄るが、幸い骨は折れていなかった。

 

そしてフリードの隣を見ると、そこにはフードを被って素顔を隠した男がいた。

 

『フリード、お前が問題ないというから任せていたのに、全く、これだから人間は信用できんのだ』

 

「んだとっ!テメェなんかに邪魔されなくても一人で殺れたっつうの!」

 

謎の男の参戦に息を呑む一誠達だったが、もう一人の人物がすぐ近くの建物の影から現れた。

 

「ほう、魔剣創造か。使い手の技量次第で無類の力を発揮する神器だな…」

 

その人物は、神父の格好をした初老の男だった。

 

「…バルパーのじいさんか」

 

『バルパー、遅かったじゃないか』

 

フリードとフードの男の言葉に全員が驚きを隠せない様子を見せ、祐斗は憎悪の眼差しを向けその名を叫んだ。

 

「バルパー・ガリレイッ!!」




ザルバ『正義と悪、どちらか一方が繁栄することはない。それはこの世界が誕生してから変わらない絶対の真理だからだ』

次回、魔獣

それは魔戒騎士も同じこと、正義の騎士がいれば悪の騎士もいる。
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