『成程、お前『色付き』だな。態々色付きを出すとは、メラシアも今回の件は重く見ているということか?』
「さぁ?お前には関係ないと思うぜ」
『…ふ、そうだな。そんなどうでも良いこと、今は関係ないか』
アスモダイはそう言うと一度距離を取る。
『お前らを殺すことには変わらないしな!』
そして再び距離を詰めると、武に向かって剣を振り下ろす。
武はそれを再び青龍刀で防ぐと腹に蹴りを入れる。が、アスモダイはそれを耐えると今度は横薙ぎに剣を振るい、武の胴体に思いっきり剣をぶち当てた。
「ガハッ!?」
もろに胴体に入ったためか吹き飛ばされた武だったが、横腹を抑えながら何とか立ち上がり、再び剣を構えた。
『ほう、中々やるじゃないか。流石は色付きと言ったところか』
そしてアスモダイはすかさず武に攻撃を仕掛けようとしたが…
ヒュン!ヒュン!ヒュン!
『あ?』
何処からともなく矢が飛んできて、アスモダイの足元に刺さったのだ。
『この特徴的な矢尻…楠神家の者か…!』
「へっ、やっと来たか」
武がそう言い、すぐ近くの少し背の高い建物を見ると、そこには天弓騎士ガイの鎧を纏った胡座が、弓を構えていた。
「済まない。こちらもすぐに向かったんだが、素体ホラーに足止めされてな」
そう言うと、胡座は建物から降りて武の隣まで移動した。
「いいよ。間に合ったんだしな」
武はそう言いながら祐斗の方を見ると、そこには、フリードの聖剣を同じ聖剣で受け止めるゼノヴィアとイリナがそこにはいた。
「イッセー君!」
「イリナ!何でここに…!」
「さっき俺が連絡しといたんだよ!」
そう、先程素体ホラーを全部倒した後、武は胡座達に連絡をとっていたのだ。
「フリード・セルゼン!バルパー・ガリレイ!神の名の下断罪してくれる!」
「はっ!俺の前で憎ったらしい神の名を出すんじゃねえ!バルパーのじいさん!アスモダイ!ここは引くぜ!!コカビエルの旦那に報告だ!!」
「…致し方あるまい」
「あばよ!教会と悪魔と魔戒騎士の連合共!」
そう言うとフリードは閃光玉を地面にぶつけ視界を奪ったその隙に消えていた。
『…やれやれ。まぁ流石に、色付きを二人も相手にしていられる程、俺も暇じゃないからな。…あばよ』
そう言うと、アスモダイも影の中に消えていった。
「追うぞ、イリナ!胡座!」
「うん!」
「分かった」
「僕も追わせて貰おう!逃がさないぞ!バルパー・ガリレイ!」
「俺もコイツら三人を送り届けたらすぐに向かう!」
武がそう言うと、三人はあっという間に、フリードとバルパーの後を追う。
「おーい!?待ってくれ木場ぁぁああ!……ったく!なんなんだよどいつもこいつもォ!」
「まったく、困ったものね」
一誠がそう叫んですぐ、彼にとって聞き覚えのある声が背後から聞こえた。
そして恐る恐る振り返ると、そこには魔法陣を通して転移してきたであろうリアスと朱乃、さらには同じように転移してきたソーナと椿姫がそこにはいた。
「ぶ、部長…!?」
「さて、説明してもらえるかしら…イッセー☆」
リアスの表情は、笑ってはいたが目だけは笑っていなかった。
(あれ、これってやばくね?)
そして、嫌な予感を察知した武はその場を離れた。
そしてそれから少しして、辺りに二人の男の叫び声と何かを引っ叩くような音が木霊していたのだった。
ザルバ『戦争は何も産まないというが、それを求めて生きる者を産んで入るのは確かだな』
次回、幹部
黒き十枚の羽が、この町に混沌を産む。