ハイスクール牙狼《GARO》   作:エルドラス

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お久しぶりです皆様!

最近バイトだのなんだのと忙しすぎてこちらが全然進められませんでした。

一応書き溜めしておいた別作品は投稿できていたのですが…




総督

夕暮れに差し掛かった時刻。

 

旧校舎近くの運動などが出来る広場で男女が追いかけっこをしていた。

 

「ほら、走れ。ディウォーカーなら日中でも走れるはずだ。私のデュランダルに斬られたく無かったら全力で走るんだ」

 

「ヒィィィィィ!?デュランダルだなんて怖い聖剣振り回しながら追いかけないでぇえぇええぇえぇええぇ!?」

 

女性…ゼノヴィアは聖剣を片手に男を追いかけ回し、男…ギャスパーは涙目になりながら必死に逃げていた。

 

「いやストップ!ストップ!何やってるんですかゼノヴィアさん!?」

 

それを見た風牙はゼノヴィアを止めに入ろうとする。

 

「…ギャー君。ニンニクを食べれば健康になれる」

 

「いやあああぁぁぁん!!??小猫ちゃんが僕をいじめるぅぅぅぅ!!」

 

更には小猫もニンニクを片手にギャスパーを追いかけていた。

 

「いや小猫さんもストォォォップ!!」

 

そして風牙は小猫にも待ったをかけるのだった。

 

「不安だわ…」

 

「…マジでね」

 

そんな様子を見て武と胡座はそう呟いた。

 

「お~! やってるなオカ研!」

 

「あ、匙」

 

するとそこへ生徒会の匙がやって来た。

 

「お、道外に兵藤、それに蛇崩に楠神か。解禁された引きこもり眷属がいるって聞いてちょいと見にきたぜ」

 

「あぁそれなら…」

 

一誠が視線を逸らすと、その先には腕を組んで佇んでいる風牙と、その後ろに隠れているギャスパー、二人の目の前で正座をさせられている小猫とゼノヴィアと言う、なんとも不可思議な光景が広がっていた。

 

「二人共、なんで正座させられてるのか分かりますか?」

 

「いや、さっぱり…」

 

ゼノヴィアのその疑問の言葉に、風牙は少し呆れながら回答する。

 

「良いですか?私はギャスパー君を鍛えようとしたことには怒ってません。私が怒ってるのはやり方が強引と言うことです。そもそもただがむしゃらに走らせても意味はありません。人にはそれぞれ適した特訓の仕方というのがあるんですから。そもそも仲間に聖剣振り回したり弱点のニンニクを無理やり食べさせようとするとかあり得ませんからね?」

 

「…えーっと…何があったんだ…ってか?あの子か!?道外の側にいるあの子が引きこもり眷属!?つーか金髪美少女!?」

 

匙はギャスパーを見て興奮気味になっていたが、一誠が真実を告げる。

 

「あいつ女装してる男だぞ」

 

そんな真実を告げられた匙は絶望したかのように膝をついた。

 

「嘘だそんな事…詐欺だよ詐欺。てか女装って誰かに見せたいからするものだろ?それで引きこもりて…矛盾過ぎないか?難易度高く無い?」

 

「分かる。気持ちは分かるぞ、匙よ…!」

 

「こんなんに共感すんなよお前…」

 

「もう手遅れじゃない?この二人…」

 

因みに、武と胡座が二人に呆れている間に風牙の説教は終わったらしい。

 

「へぇ〜、魔王眷属の悪魔さん方と魔戒騎士様達はここに集まってお遊戯をしてるわけか」

 

するとそこに、浴衣を着た髭を生やした悪そうな男…アザゼルが現れた。

 

「アザゼル様…」

 

「アンタっ…!」

 

「何故ここに…!」

 

すると風牙、胡座、武以外の面々はアザゼルに対し警戒体制をとる。

 

「おいおい、そう警戒すんなよ。今回は戦いに来たんじゃねぇしよ」

 

アザゼルはそう言うが、彼のことをあまり知らない者からすればそう簡単には信じられないだろう。

 

すると、アザゼルは何かを探すように周りを見渡す。

 

「なぁ、聖魔剣使いは居ないのか?ぜひとも会ってみたかったんだがね」

 

アザゼルがそう言うと、一誠が啖呵をきった。

 

「木場ならいないさ!木場を狙ってるならそうはさせねぇぞ!」

 

そんな一誠を見ると、アザゼルは少し呆れたように口を開く。

 

「そうか、聖魔剣使いはいないのか。つまんねぇな」

 

『お前は相変わらず神器にお熱ってわけか、アザゼル。悪いことは言わねぇから木場に手を出すのはやめとけ』

 

ザルバがそう言うと、アザゼルはまたため息をついた。

 

「そう言うなよザルバ。戦争してた頃からの付き合いじゃねぇか。…ま、今回の目的はそこにいるヴァンパイアなんだけどな」

 

アザゼルはそう言うとギャスパーに目線を合わせ、ギャスパーは恐怖からか風牙の後ろに隠れてしまう。

 

「『停止世界の邪眼』の持ち主なんだろう?そいつは使いこなせないと害悪になる代物だ。神器の補助具で不足している要素を補えば良いと思うが…そういや悪魔は神器の研究が進んでいなかったな。五感から発動する神器は持ち主のキャパシティが足りないと自然に動き出して危険極まりない」

 

アザゼルは興味深そうにギャスパーを覗き込む目が今度は匙の方へ向いた。

 

「それ、『黒い龍脈(アブソープション・ライン)』か?練習するならそれを使ってみろ。このヴァンパイアに接続して神器の余計なパワーを吸い取りつつ発動すれば、暴走も少なく済むだろうさ」

 

それを聞いた匙は驚愕していた。

 

「…お、俺の神器、相手の神器の力も吸えるのか?ただ単に敵のパワーを吸い取って弱らせるだけかと…」

 

「たくっ…最近の神器使いは便利な道具だと思ってその力の真意をろくに知ろうとしない。『黒い龍脈』は伝説の五大龍王の一匹、『黒邪の龍王(プリズン・ドラゴン)』ヴリトラの力を宿している。まぁこれは最近の研究で発覚した事だがな。そいつはどんな物体にも接続することが出来て、繋いだものの力を散らせるんだよ。短時間なら持ち主側のラインを引き離して他の者や、物に接続させることも可能だ」

 

それを聞いた全員が驚いていた。

 

「じゃ、じゃあ俺側のラインを…例えば兵藤とか道外とかに繋げれるのか?そして二人の方にパワーが流れると?」

 

「あぁ、成長すればラインの本数も増える。そうすりゃ吸い取る出力も倍々だ」

 

それを聞いた匙は未だ信じられないと言った表情をしていた。

 

「神器上達で一番手っ取り早いのは、赤龍帝の宿した者の血を飲む事だ。ヴァンパイアには血でも飲ませておけば力がつくさ。それと…」

 

するとアザゼルは一誠の方を向く。

 

「ヴァーリ。ウチの白龍皇が勝手に接触して悪かったな。さぞ驚いただろう?アイツは変わったやつだが、今すぐ赤白ライバルの完全決着をしようだなんて思っちゃいないだろうさ」

 

すると今度は風牙の上向く。

 

「またな風牙、今度会う時は会議の時だろうぜ」

 

そう言うとアザゼルは帰って行った。

 

その後、アザゼルにヒントを貰った風牙達は、ギャスパーの頭にラインを繋いだ状態で一誠達が投げるボールだけを止めると言った特訓を開始したのだった。

 

因みに血を飲んでの特訓はギャスパーが生臭い物が無理という理由で断念することになった。




ザルバ『どんな奴にも仄暗い過去ってのはあるもんだ。そしてそういう奴に限って過去を話したがらないもんさ」

次回、過去

ま、俺にもそう言うのはあるけどな
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