アンコールとの
まぁ、取り掛かると言ってもメイド(私)が下拵えとか終わらせているので、自然薯を擦ってトロロにするだけなんだけどね?
そんな訳で自然薯をすり鉢で擦りトロロを作り、トロロご飯でナズナへ提供する
「カヅキ、この白いのは?」
「自然薯です」
「・・・自然薯とは、アンコールに嫌がらせで使っていたヤツだよな?」
「そうですね? 皮膚に付くと痒くなる性質がありますから」
「おい、それは毒じゃないのか? 食べて大丈夫なのか?」
「大丈夫です、元々 毒でもありませんし 食べても痒くならない様に対策してありますから」
器に入っているトロロを持ち上げて尋ねてくるナズナに、サラッと答えると見るからに嫌そうな表情をして、更に尋ねてきたので説明をする
実際の所、毒でも何でもない少し変わった食品で、対策さえすれば大丈夫の逸品なので、ナズナには少々強引だが食べて貰う事にする
なぜ自然薯で痒くなるかを説明すると、少し説明が長くなり夕飯が冷めてしまうからな、うん
そう言う訳で少々圧をかけて黙らせてナズナにトロロ ご飯を食べて貰うと、美味しさに感銘した様子で モリモリと食べ始める、良かった良かった
実母の影響か、ナズナは普通に箸が使えるので和食を提供しやすくて助かる
あと まだ自然薯が残っているので、浅漬けにしたり 漬物にしたり まだまだ活用法があるから、もう暫くナズナを楽しませる事ができるぞ
それからもトラブルが起きる事もなく、就寝して翌朝 ナズナと共に登校すると、昨日と同じポジション & ポーズでアンコールが立っていた
「カヅキお姉様、お待ちしていましたわ!!」
「わっつ??」
「・・・頑張ってくれ、カヅキ」
「え、ちょっ」
私を見つけるや否や満面の笑みを浮かべて挨拶?をしてくるアンコールの姿に想定外過ぎて困惑していると、ナズナは直ぐに私を見捨てようとしたので、腕を掴み逃走阻止する 頼むから私を1人にしないでくれナズナ
というか、何だ? この変わり様は? 悪意・害意が微塵も無いから逆に怖いんだけど?
「あー えーっと・・・私には弟は居ますが、妹は居ませんし・・・貴女を妹にした覚えもありませんよ? アンコールさん」
「えぇそうでしょうとも、
「芯と押しが強い・・・」
「はは・・・大変だな、カヅキ」
必死に冷静になる様に努めて言うが、掛け値なしにブツけられる好意に戸惑っていると、ナズナも苦笑するしか無い様で肩をすくめている
「改めまして 昨日は申し訳ありませんでした、お姉様。私の認識が間違っておりました、お姉様が あんなに お強いなんて、私
「待て待て待て、待ってください。アンコールさん? 前半は分かります、昨日の謝罪ですね? 後半は何ですか? ファンクラブ?」
「はい、お姉様は とても お可愛いのに、あんなにお強いのですから、これは推す他 ありませんわ!!」
「あ、はい」
どうしよう、下心とか一切合切ない純粋な好意で話されてて、どう反応するのが正解か分からないし、多分 アンコールは言って聞くタイプじゃないので、どうしようか とナズナを見てみると
「すまないが、自由意志を止める事は出来ん。抑圧すれば 不満となり積もっていき、いつかは爆発するし アンコールは俺が言った所で聞く女でも無い」
「えぇ、そうでしょうね」
私の視線に気付いたナズナが、諦めろ(意訳)と言ってきたので これは黙認するしかないと腹を括る
どうせ解散しろ とか言っても私の知らない所で再集結するだけだろうし、すでに普段から注目されて生活しているから、今更 人目を気にする事もないだろう、多分
「分かりました、アンコールさん・・・いえ アン、ファンクラブに関しては黙認・認知する事を了承します、ですが貴女がクラブ員を管理する事が条件です。私に迷惑を掛ける分には許容しますが・・・ナズナ殿下を始めとした私以外の方へ迷惑を掛けた場合は、相応の対応をさせていただきますので」
「はい、私 アンコール・トワネットの一命に賭けて、お約束致しますわ!」
「よろしい」
黙認する代わりの条件を提示するとアンコールは、満面の笑みを浮かべて頷く、うーん 芯や我が強いだけで悪い娘ではないんだよなぁアンコール
だから嫌いになれないから嫌がらせ程度で終わらせたんだけど・・・やっぱり昨日のフランケンシュタイナーで頭の打ち所が悪かったのだろうか?
そうとしか思えない程に手の平返しが凄い
まぁ良いか、悪意も害意も無いし アレよ、友達が増えたと思っておこう そうしよう
そんな訳で始業の予鈴が鳴ったので、アンコールへ軽く挨拶をして教室へ入り、いつもの様にチャラいチャールと軽く雑談をする
チャール曰く、ファンクラブ会員は既に100名を超えているとかなんとか
やれやれ、物好きがたくさんいるなぁ