アナザーストーリー タイプ エフ   作:銭湯妖精 島風

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111話 初めましてじゃないパッパ

 

 

 

なんとも腹の底が見えないベアトリーチェにベルファさんが苛立ちを隠しきれていないし、センセイの覇気でチビリそうになり少し居心地が悪いなぁと思っていると

 

 

「全くつくづく余計な事ばかりする王妃様には、呆れて物も言えませんが 致し方無いので、私の方で続きは語りましょう」

 

「はい、はい?」

 

「・・・義母(はは)上が すまない」

 

何とも嫌味たっぷりにベルファさんは、ベアトリーチェを見ながら言い ナズナが謝罪するが、当のベアトリーチェは全く反省した様子も無く 涼しい表情で紅茶を飲んでいる

 

この人の胆力はスゲーな、尊敬するわ

 

 

「不本意、はだはだ不本意ですが、私はベアトリーチェ様から信用されていましてね? 数ヶ月前から接触が有ったのですよ」

 

「はい、私が貴族の養子へ入るから ですよね?」

 

「えぇ、その通りですが・・・貴女の勘違いを先に解決するべきですね?」

 

「勘違い?」

 

 

ベアトリーチェに代わり私へ説明を始めたベルファさんは、本当に不本意そうな表情をして言い、私の勘違いを解決する とか言い始める

 

ん? なんだか雲行きが変わってきたぞ? いや、まさか いやいや 私の勘違いって・・・

 

 

「ふふ、カヅキ 今後は 私の事を気軽にパパと呼んでもらっても構いませんよ? 」

 

「ぱ・・・?」

 

「旦那様?」

 

「あぁターニャ、そんなに睨まないでください。半分は冗談ですから、ね? 」

 

 

ベルファさんは真剣な表情から一転し満面の笑みを浮かべて そんな事を言い、唐突な事で反応が出来ていなかった私は 大した反応を返す事ができずいると、センセイがベルファさんを睨み圧を掛けている様で ベルファさんが謝罪する

 

ベルファさん曰く 半分冗談って事は半分 本気って事をだろうし、ワンチャン私にパパ呼びされたいって事か? 呼べと言われれば呼んでも構わないけども

 

とはいえ、そんな事よりも気にすべき事がある

 

 

「さて、真面目に説明しますね? カヅキ、貴女は我がテスタロッサ家の養子になります、申し訳ありませんが貴女の自由を保証する為に選択の余地はありませんので、許してくださいね?」

 

「はい、ベルファ様の元ならば、これほど安心出来る家は無いと思います。お心遣いありがとうございます」

 

「ふふ、本当に貴女は賢いですね? カヅキ」

 

 

ポンポンと私の頭を撫でて説明をしてくれる、勘違いに対しての説明の段階で、なんとなく予想が出来ていたが これは私の予想を遥かに超える爵位の家に養子に入った物だ

 

私の予想では、せいぜい下級貴族の家だと思っていたのだけど、まさか最上位である21貴族のテスタロッサとはね?

 

 

「カヅキちゃんの予想より爵位が高い家の理由は単純よ? 功績に見合う家が侯爵家しかなかったからよ」

 

「あ、はい」

 

 

ベアトリーチェが 何故テスタロッサ家の養子になっているかピンと来て居ない事を見透かされて説明をしてくれる

 

いやぁ本当に功績、功績と言われてもピンと来ないのだよなぁ

 

 

「ささ、カヅキ 書類へ署名をどうぞ」

 

「はい、ベルファ様」

 

 

布張りのファイル?に貼られた書類と万年筆をベルファさんから差し出されたので、彼を信用し自分の名前を 今度はしっかりとリューネ語で記入して、ベルファさんへ返すと 彼は書類を確認してからベアトリーチェへ渡し、何やらポケットから布に包まれたナニカを取り出し

 

 

「これで貴女は私の娘になりました、なので当家の娘である証明に新しい耳飾りを 私とターニャで改装しておきましたので、着けて下さい」

 

「ありがとうございます、ん? 改装?」

 

「えぇ、ターニャが貴女をテスタロッサへ搬送した時に 貴女の耳飾りも持って来ていたので」

 

「なるほど、城の自室に置きっぱなしで気になっていたのですが、そうでしたか、ありがとうございます」

 

 

ベルファさんから 翡翠があしらわれグレードアップした狐耳飾りを受け取り装着する、うん 少し重量が加算されたけど馴染むなぁ 不思議だ

 

 

「やはり お前には その耳飾りが似合っているな? 翡翠も良いアクセントになっている」

 

「ありがとうございます、ナズナ殿下」

 

「ナズナ君、よく分かっていますね? 」

 

「何を言っているか分からないが、カヅキに似合っているから そう言っているだけだ」

 

「ふふ、ナズナ君の言う通り似合っているわよ、カヅキちゃん」

 

「ありがとうございます、ベアトリーチェ様」

 

 

ナズナの言葉に頬が緩みそうになるのを堪えてつつ お礼を言うとベルファさんが、ドヤ顔でナズナを褒めるとベアトリーチェも私の耳飾りを褒めてきたので、お礼を言っておく

 

悪い人では無いけど、なんだか苦手意識が植え付けられてしまった気がする

 

 

「改めまして、これより よろしくお願い致しますベルファさ・・・お義父(とう)様」

 

「ふふ、はい よろしくお願いしますカヅキ。暫くは慣れないと思いますが、頑張って下さい」

 

「はい」

 

 

改めてベルファさんに頭を下げて言うと、ニコリと笑んで私の頭を撫でて言う

 

実感は薄いが、私も今日から貴族の仲間入りした様だが、やる事は大して変わらないだろうし、別に気負う必要もないだろう、多分

 

どうせ、明日とかからはナズナの護衛に戻る訳だしな、うん

 

 

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