アナザーストーリー タイプ エフ   作:銭湯妖精 島風

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114. 洗礼を受けろってさ 2

 

 

 

私の決死の告白が完了し 軽くステータスとか色々 説明をして 少しした頃、王都外縁へ到達し関所?を軽い検分が入る、王族とはいえ検分するのは 馬車の下に不審人物が張り付いていたり、人質に取られていないか とかを検める為だろう

 

もしかしたら 非常事態の為に、私が知らない合図とかあるかも知れない

 

馬車を降りて車内の検分を待っていると

 

 

「それじゃぁ、名残惜しいけれど 私は先に行くわね? ナズナ君、カヅキちゃん」

 

「えぇ、親父の世話をお願いします」

 

「はい、また ベアトリーチェ様」

 

 

真夏にも関わらず、私の尻尾を遠慮なくモフり 本当に名残惜しそうに言うベアトリーチェに挨拶を返すと、親衛隊隊員に両脇を抱えられて馬車へと乗り去って行った、どうやら時間が押していた様だ

 

 

「ナズナ殿下、テスタロッサ嬢、お待たせしました。異常はありませんでした、ご通過下さい」

 

「ご苦労」

 

「お勤め お疲れ様です」

 

 

こんな真夏の炎天下の中、軽装とは言え鎧を着ている門兵へ労いをかけて、私が常用している気温一定化の術式付与をナズナへ提案する事を決め、馬車へ乗り込む

 

 

「此処から暫く移動すると目的の教会がある、もう少し我慢してくれ」

 

「かしこまりました 殿下、所で提案があるのですが」

 

「提案? なんだ?」

 

「私が年中 長袖のメイド服を着用しているのは ご存知と思いますが、アレは気温一定化の術式が組み込んであるのです、なので術式を普及させたいと思っています、兵の皆さんは炎天下での作業は堪えるでしょうから」

 

「なるほど、確かに軽装鎧とはいえ 日光に当たれば熱が籠るしな? 分かった、俺の方で義母(はは)上と相談しておく」

 

「ありがとうございます」

 

 

そう言う訳でナズナへ提案すると好感触で良かった

 

そんなこんなで馬車に揺られていると、目的地の教会へ着いたらしく 親衛隊隊員が扉を開けたので、いつもの様に先に降りて周辺警戒をするが、敵対反応は無い

 

 

「ごきげんよう ナズナ殿下、お待ちしていました」

 

教会の入り口に、水色の髪と水色の目をした、シスター服を着た女の子が 居て ナズナに挨拶する

 

「エレオノール、息災か」

 

「はい、殿下。そちらの方がカヅキさん ですね?」

 

「えぇ、私がカヅキですが・・・」

 

 

エレオノールと呼ばれた美少女シスターが、微笑みながら 私を見て言ってくる

 

敵意が皆無なのは間違い無いし、好意的視線なのだけど 何故 私の名前を・・・いや、教会でシスターをしていたら 噂とか色々と入ってくるか、魔王の尖兵をシバいたとか そんな話が、あの時 クラスメイトも居たし、人の口に戸は建てられないしね、うん

 

 

「ふふ、初めまして、ハリトン・アゲート・ジルベルトの娘、エレオノール・アクアマリン・ジルベルトと申します。ヴェスタ神から、貴女様の事は伺っておりましたので」

 

「なるほど、それで 改めましてカヅキ・テスタロッサです」

 

 

エレオノールの自己紹介に、いつもの癖でメイドの礼を返すと 彼女は あらあら と言い笑う

 

コレはバカにしてるとかじゃなくて、可愛らしい とか そんな意味の笑いなのだろうから放置しておこう

 

 

「立ち話は これぐらいにして、洗礼の儀を行いましょう。コチラへ」

 

「ヴェスタ神から何か聞いていた訳だな」

 

「えぇ、その通りです」

 

 

そんな訳でエレオノールに案内され、ヴェスタの御神体前にやってくる

 

 

「・・・ブーメランパンツじゃない」

 

「どうかされましたか? カヅキさん」

 

「いえ、なんでも」

 

 

御神体の服装がローマ人的な服であるトガを身に纏っていて、思わず口から漏れてしまったが、なんとか誤魔化す

 

エレオノールも自分が仕える神様がブーメランパンツのトレーニーとは知りたく無いだろうし

 

そんな訳でヴェスタ御神体の前で、2礼2拍手し合掌して目を閉じ開けると、キレッキレのバブルバイセップス・バックを決めているヴェスタが見える

 

 

「ナイス バルク、キレてるよ」

 

「いらっしゃいカヅキ君・・・いや、カヅキちゃん。作法は間違っていたけど、まぁ良いや」

 

「サンキュー、ヴェスタ」

 

 

身長差で近寄ると見上げる事になって首が痛くなるから、近寄らずに会話をする、神様 相手にする対応ではないが まぁ良いだろう、ヴェスタだし

 

 

「いやー大変だったねぇ〜? まさか別の世界線から君の友達が参戦するとは、僕も予想外だったよ〜」

 

「あ“ぁ“? アレは麻人(あさと)の偽物だろ? 私の親友がアレとか認めないからな?」

 

「うん、そうだね? 今は時間無いし詳しい話は また今度にしよっか? えーっと、そう 洗礼だったね? ん〜カヅキちゃんの洗礼名はね〜」

 

 

ポーズをトライセップスへ変えて言ってきたヴェスタに、思い出して腹が立ってきたので、半ギレで言うと察したのかポーズをやめて なんか空間からハードカバーの本?を取り出しペラペラと捲り始め

 

 

「あった あった、カヅキちゃんの洗礼名はタンザナイトだよ」

 

「了解、タンザナイトか。うん、ありがとう」

 

「気に入って貰えたなら良かったよ、それじゃバイバーイ」

 

「ちょっっ 話の流れっ?!」

 

 

本を仕舞い ヴェスタがサイドチェストをすると光り私の視界を白く染めて、気付けばヴェスタ御神体の前に戻っていて、心配そうに私を見ているエレオノール & ナズナと目が合い、少々気まずい空気になる

 

勘弁してほしいわ〜

 

 

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