アナザーストーリー タイプ エフ   作:銭湯妖精 島風

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12話 続く案内

 

 

 

対価への不気味さを実感していると、ユージーン料理長との話が終わったのか、センセイが俺の隣へやってきて

 

「おはようございますプレセア、昨晩はご苦労様でした」

 

「あ、おはようございますメイド長、本当死ぬかと思いました」

 

「無事で良かったです、さて・・・貴女は食事の途中でしょう? そろそろ行きましょうかカヅキ」

 

 

「はい、センセイ。プレセアさんも、また」

 

「うん、またね」

 

 

センセイの言葉に従い、プレセアの食事の邪魔を続けては悪いのでセンセイと共に食堂を後にする

 

 

その後、資料庫や図書室、資材倉庫に厩舎の案内と説明を受ける

 

 

「とりあえず粗方案内は終わりましたかね?」

 

「先生、洗濯等はどうするんですか? 各々で?」

 

「いえ、専門の使用人が居ます。そうですね、案内しておきましょうか」

 

 

センセイはそう言い再び歩き出す、どうやら俺が直接出向く可能性が高い順に案内を優先的にしていた様だ

 

 

館の奥へと移動し、関係者以外立ち入り禁止の扉を潜り、食堂を超えた先の区画へやってきて、前世より良くなった俺の耳に場違いな機械の駆動音が聞こえくる

 

 

「あの、センセイ? もしかして大型洗濯機があります?」

 

「おや、よく分かりましたね? 乾燥機もありますよ」

 

「えーっと・・・それもセンセイが?」

 

「そうですね、私がアイデアは出しましたが、元々は旦那様が効率的に洗濯が出来ないか?と尋ねてこられたので」

 

「なるほど」

 

 

俺の質問にセンセイは軽く驚いた表情を一瞬だけして肯定し、更に質問に答えてくれる

 

 

ベルファさん、センセイを頼りにするのは良いけど、あまり頼り過ぎると世界の均衡が崩れて大変な事になりかねないぞ?

 

 

まぁ言った所で言う事を聞いてくれないと思うけども

 

 

「それにしても、よく分かりましたね?」

 

「え? いや、これだけ大きい駆動音だったら近くなら壁越しでも聞こえますよ」

 

「良いですかカヅキ、それは貴女の耳がよく聞こえているだけです。ランドリールームは防音対策をしてあるので本来なら聞こえるはずが無いのですが、まぁこれだけ大きければ常人より聞こえるのも不思議ではありませんね」

 

 

そう言うとセンセイは流れる様に俺の狐耳を撫でてくるが、少しくすぐったかったので、小刻みに動かす

 

 

「当たり前ですが、感覚があるのですね」

 

「当たり前です、自前の耳ですから」

 

「ふむ・・・失礼」

 

「なんですか?急に」

 

 

センセイは急に俺のもみあげ付近を触り始め、少し困惑する

 

 

「・・・4つですか、それならよく聞こえるでしょうね」

 

「4つ? あー耳がですか? ん? そういや俺の耳が倍に増えてますね」

 

「気にしていなかったのですか? まぁ貴女らしいですが」

 

「なんか馬鹿にしてます?」

 

「していませんよ」

 

 

今更気付いた事だが、俺の耳は人耳と狐耳の合計4つである事に気付いてしまった

 

 

今思えば、確かに聞こえ方が少し違ってる気もする、多分

 

 

そんなわけでセンセイにランドリールームの案内をしてもらい、そのまま使用人の寝室のある区間へ案内される

 

 

「この扉から右手が男性使用人の寝室、左手が女性使用人の寝室がある区間です、この扉の先は談話室となっていて休暇日の使用人が自由に使用して良い空間です」

 

「談話室、ですか」

 

「せっかくですし、中に入って起きましょうか」

 

 

センセイは俺の返事を待たずに談話室へと入室する、中は高そうなソファーやテーブルと椅子、見るからに業務用冷蔵庫、壁一面の本棚とそこに納められている本、そして遊戯が幾つか

 

 

それなりに広く、20人ぐらいなら余裕で使えるぐらい広い、なんならオフの使用人が寛いでいたりしている

 

 

「見ての通り、本が山ほどあります、嬉しいでしょう?」

 

「はい、とても」

 

「アウトドア気質なのに、読書好きとは中々難解な性質ですね? 貴女は」

 

 

「その状態は相反しないのですよ? センセイ」

 

 

「そうですね」

 

 

身体を動かすのが基本的に好きな俺だが、読書も好きでラノベとか良く読んでいた

 

 

なろう系主人公、憧れるよな?

 

 

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