アナザーストーリー タイプ エフ   作:銭湯妖精 島風

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124話 サイドB 真夏の散策 2

 

 

 

露天市へ向かう途中、強すぎる日差しに負けて天幕?で日陰が出来ているカフェのテラス席で休憩する事にした

 

 

「日陰なだけでも、だいぶ楽だな」

 

「そうね? 港町なだけあって 適度に風も吹いていて涼しいわね」

 

「湿度自体は大した事ないって事だね」

 

「そういう事なんだろうな? 多分」

 

 

いくら温度一定化の術式を使用していても 喉は乾くので店員にアイスティとオススメの甘味を注文して、テラス席で麦わら帽子を脱いでインベントリに収納して 2人と軽く雑談をする

 

 

「焦げてないよな? 私の耳」

 

「そうね、見た感じは大丈夫そうよ?」

 

「左も同じく、ん〜 手触りが良いなぁ」

 

「本当、触り心地が良いわよね」

 

「あんまり撫で回すな、くすぐったい」

 

「「えぇ〜〜?」」

 

「ハモんな」

 

私の呟きにナツキと麻人(あさと)が左右から手を伸ばし触診と目視で確認してくれるのだが、私の狐耳がエラく気に入った様で触る手を止めないのでクレームをつけるが、全く反省の様子が見えず手を止めない ので せめてもの反抗で狐耳をビビビと動かして触り難くしてやる

 

 

「ほれ、注文したのがきたぞ? 」

 

「名残惜しいけれど、仕方ないわね」

 

「大いに同感」

 

「何を言ってるんだ、お前等は・・・」

 

 

バニラアイスの添えられたワッフルとアイスティが運ばれてきたので 2人に触るのを止めろと言うと、本当に名残惜しそうな表情をして席に座り直したので割りと本気で 2人に呆れて言ってしまう

 

 

「甘さ控え目で食べやすいわね」

 

「日本と比べたら据え置きかもだが、確かに甘さ控え目で食べやすい」

 

「街並みとか服の材質を見る限り、砂糖は貴重品の様だし これぐらいが妥当じゃない?」

 

「よく分かるな、お前」

 

 

ワッフルプレートを実食しながら味の感想をナツキと述べたり、麻人の相変わらず観察眼が冴えている事に少し驚く

 

この麻人と言う男、日本に居た頃はサッカー少年であり ユース何某(なにがし)やアンダー ホニャララと言った選抜選手として活躍していた程で、視野が広く観察眼と最善策を選択するチカラに秀でていた訳だ

 

普段はテンション高めの調子の軽い奴だが、やる時はやる男 それが麻人なのだ、褒めたら調子に乗るしウザいから言わないけど

 

 

「あっれ? カヅキちゃん じゃん、今日は殿下と・・・あぁ ゴメンなんでも無い。あー こんな所で会うとはね? 」

 

「あらカヅキちゃんじゃない、奇遇ね? 」

 

「これはこれは チャール君、リリウムさん、こんにちは 休日に会うのは初めてでしょうか? 多分」

 

 

隣りの席に見慣れたクラスメイト 兼 数少ない友人枠であるチャールとリリウムが現れて、お互いに軽く驚きつつ挨拶を交わす

 

本当にトリスタン領の港街(この様な場所)で友達に会うとは思っていなかった、夏休み中だし てっきりテレジア領で 羽を伸ばしているものと思っていたしね?

 

あとチャールがナズナについて尋ねてきたが、私が2尾分身だと気付いた様で それ以上は追及してこなかった

 

 

「そうですね、折角なので紹介を・・・ナツキ 麻人、こちらの お2人は私とナズナ殿下が通っている学園でのクラスメイト 兼 数少ない友人のチャール君とリリウムさん です」

 

「チャールでーす、よろしく〜」

 

「リリウムよ、よろしく」

 

 

我が幼馴染は 2人の登場に興味津々な表情をしていたので軽く紹介すると、2人が自己紹介してくれる いやぁ察しが良くて助かるわ

 

 

「次に こちらの2人は 私の幼馴染で、美少女の方がナツキ 軽薄そうなのが麻人です」

 

「な、ナツキです。よろしくお願いします?」

 

「え〜? カヅキってば酷くな〜い? あ、麻人で〜す」

 

 

流れでナツキと麻人の紹介をすると、ナツキは少し緊張した様子で 麻人はワザとなのか軽薄そうな態度で自己紹介をしてチャールは面白そうに笑っている

 

それから軽く雑談をしていると

 

 

「あ、そうそう。カヅキちゃん、テスタロッサ家令嬢 おめでとう」

 

「もう君の耳に入っているのですか?」

 

「いやぁ 耳と言うか 目に入っているからね?」

 

「チャール君、凡人にも分かる言語で説明してください」

 

「凡人にもって・・・カヅキちゃんを凡人としたらっ 痛い痛いってリリー!」

 

「早く分かる様に説明なさい チャール、そうやって お茶を濁す様な物言いをするのが貴方の悪い癖よ、治しなさい」

 

「分かった、分かったから」

 

「うわ〜痛そ〜」

 

 

唐突にチャールが そんな事を言ってきたので尋ね返すと、よく分からない物言いをして リリウムに耳を引っ張られ折檻され始める、相変わらず平時のパワーバランスはリリウム優勢の様だ

 

それからリリウムの折檻の手が緩み チャールは自分の耳をさすりながら

 

 

「カヅキちゃんの耳飾り、元々テスタロッサ家の家紋を模った物だったけど、現当主たるテスタロッサ侯のミドルネームであるジェイドをあしらった物にグレードアップしてるでしょ? それは その家の婦人と子息子女しか身につける事を許されていないんだ、だから リューネ貴族は その耳飾りを見たら分かるって訳」

 

「なるほど、なんとなく理解しました」

 

 

痛そうに耳をさすりながら説明をしてくれ、見たら分かる理由を理解する

 

 

リューネにおいて21貴族当主のミドルネームは宝石・鉱石の名前だ、だから それを身につける事を許されているのは、その家の婦人と子供達なのだろう

 

正確に言うと、家紋+宝石だろうか? 多分

 

そうじゃないと、色々と面倒くさい事になるだろうし? うん

 

 

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