そんなこんなで厳選に厳選を重ね、三位一体のネックレスを購入し 3人で分割して所持する
なかなかに良い買い物が出来たと思える良いネックレスだ
「特にスラれても懐が痛まないけど、取り返しに行きますかの」
「本当、どうしてこうも性格が曲がってると言うか何というか・・・」
「仕方ないよ、カヅキは厨二病が治って無いんだから」
「そうね」
「なぁ、今 私をディスる必要あったか?」
店主に代金を払い スリ犯の少年の追跡を始めようとしたら、軽く2人にディスられてしまったので、尋ねるが目を合わせない
コイツ等、人の事をナメやがって と軽くイラっとはしたが、我慢する事にして少年が消えて行った方向へ歩き出す
「急いで追いかけても仕方ないし、露店を冷やかしながら追跡するぞ?」
「あんた が それで良いなら、あたし は構わないけれど」
「ナツキ、カヅキの事より 自分の心配した方が良いかも、狙われてるっぽい」
「あら、本当?」
あくまでも露店を見てるテイで少年の追跡を開始して、2人に言うと
やっぱり身なりが良過ぎて金持ち判定されてしまったっぽい
簡易マップで確認出来る配置から見て、恐らくはグループ的なヤツだろう と判断し、ひとまずは泳がせておく事にする
こんな往来の ど真ん中では手荒なマネは出来ないしね?
「それにしても、10歳前後の少年少女ばかりが私達を囲んでいるのは、少し気になる所だな」
「それはなんで?」
「大人の犯罪者が居ないって事だ ナツキ、スリなら大人も子供も そんなに変わらないだろ?」
「確かに?」
スリ犯の配置に気を配りながら第1目標の少年が居る場所へ徐々に進んで行きながらナツキへ説明をする
そう、これだけ人の往来が有るなら大人のスリ犯が居てもおかしくないなだが、今 確認されているのは10歳前後の子供だけだ
まぁ たまたま と言う可能性もゼロではないが、私の勘が それは違うと囁いている
「そこの路地から奥に行ったら小さな広場? 空き地? がある 其処にいる様だな」
「此処から、どうするつもり? 露店見てるフリは出来ないわよ?」
「魔法で光学迷彩をして突入する、お前等 私から離れるなよ? 」
「やれやれ、賢いやり方なのか チカラ任せなのか分からないね」
「うっせー、行くぞ」
半径2m範囲で私達3人を対象に光学迷彩を展開して姿を消して路地へ突入して、駆け足で第1目標の少年の元へ向かい 数分掛からずに目的地である空き地へ到達し、2人にジェスチャーで停止を指示して息を殺し様子を伺う
空き地は3方が建物に囲まれていて、元は資材置き場か何かなのか 乱雑に木箱や板材や木材が積んであったりしていて、その中に端材を組み合わせた簡易テントの様な住居が確認出来て、お世話にも身なりが良いとは言えない子供達がスったであろう金品を回収している大人が3名居る
「先程の少年も居るな」
「アレ、何してるのかしら?」
「所場代とかの名目か、はたまた 食事を餌にして子飼いを目論んでいるか・・・なんにせよ、虫唾が走るな」
「カヅキ、君の気持ちは よく分かるけれど 落ち着いて冷静にね?」
「・・・分かっているさ、麻人」
私が嫌悪する光景を見せられ 頭に血が昇りかけたのを察知した麻人にたしなめられ、少し冷静さを取り戻す
こう言う時にカッとなりやすいのは、私の悪い癖だ 治さねば
「とはいえ、此処で見てるだけ と言う訳にもいかないし、ちょっと話してくるわ」
「ちょっとカヅキ、あんた 何をっ 麻人?! 離しなさいよ!」
「ごめんねナツキ? カヅキが自由に動くには、必要な事だろうから」
「さっきのカフェで待っててくれ」
「了解、ほどほどに、ね?」
「分かってるって」
こんな所で観察してるだけでは事態が好転する訳がないので、ひとまずオハナシをしに行く事に決め 麻人に目配せするとナツキを横抱きにして、私の意図を察してくれたらしく、離脱していく
本当、良いヤツだな、麻人
麻人とナツキを見送ってから深呼吸して猫を被り、光学迷彩を解除し空き地へと侵入し
「ごきげんよう、少しよろしいですか? 」
「なんだぁ? 獣人の お嬢ちゃんが こんな場所に何の様だ? 」
「私の財布を返して貰いにきました。素直に返して貰えたら事を荒立てるつもりは有りません」
「おいおい、何を根拠に言ってんだ?」
私の目立つ狐耳と尻尾を見てリーダーらしき男が 私へ尋ねてきたので、単刀直入に質問に答えると、彼等は私を値踏みする様な目線を向けてくる
コイツ等、私を誘拐して身代金を取るか 娼館か何処かに売ろうと考えているな? キモ過ぎる
やっぱり身なり が良過ぎるのと、狐の獣人は珍しいのが災いしている様だ
「もう1度だけ言います、私の財布を返して貰いにきました。 有るはずです、貴方達が持つ そのズダ袋の中に 赤い糸で花の刺繍がされている革袋が」
「はっ、あったらなんだってんだ? コッチは男が3人で、お嬢ちゃんは1人、コレ以上御託を並べるなら 捕まえて売っぱらっちまうぞ? 」
「おやおや、さも見逃す気があるみたいな言い方をするじゃないですか? そんな気なんてサラサラない癖に」
再度 私は男へ警告をするが、ネットリとした視線を向けてきて 私を売る方向で決断したのを感知し、とりあえず煽っておく
今更3人程度で喧嘩に負ける事はないが、少しでも情報は得ておかないとね?