アナザーストーリー タイプ エフ   作:銭湯妖精 島風

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142話 王暦506年度 学園祭 3

 

 

 

生徒会長(ライオット)の襲撃(笑)を潜り抜け、私は先日 ナズナから贈られた婚約者の証であるエキザカムをモチーフにした狐耳飾りを外し、軽く拭いて微笑み、もう一度 右狐耳へ装着する

 

左狐耳にはテスタロッサ家の証が装着されているからね、うん

 

造りも難しく無いし、狐耳の構造上 紛失もし難いアクセサリーだから、大変気に入っている

 

まぁただ金属製だから、手入れをキチンとしないと見窄らしい様になってしまうから気をつけないとダメだが

 

 

「くく、ライオットの表情、アレは愉快だったな?」

 

「本当、カヅキさんを甘く見過ぎでしたね」

 

「流石はカヅキさん、私 スカッとしましたよ」

 

「いやはや お恥ずかしい限りです、歳下へ あんな煽る様にしてしまうとは、私も まだまだ です」

 

「え?」

 

「え?」

 

「ん?」

 

 

生徒会長が人混みに紛れて見えなくなった頃、我慢していたらしいナズナが珍しく肩を揺らす程 笑っていて、ルルとブリジットもナズナに感化?され笑いながら言うので、一応 謙遜して言うと ルルとブリジットが 何か引っかかった様で私の方を見てくる

 

 

「どうかしましたか?」

 

「いえ、カヅキさんって・・・見た感じ14歳とかに見える子ですが、先程 アズールを歳下と」

 

「控えめに言っても同世代には見えないですよ? 私達より歳下だと思っていたのですけど・・・」

 

 

尋ねると、なんだか訝しんだ表情をして私へ尋ねてくるルルとブリジットの様子に、ナズナはなんだか面白い物を見る表情をしている

 

いや、まぁ これまで何度も同じやり取りをしてきたから、もう慣れてるし 特に何も思わないけどさ? ナズナ、お主も同じ体験をしただろうに・・・いや、だから 面白いのか?

 

 

「私は今年で19歳ですよ、お2人」

 

「・・・え?」

 

「えぇ? えぇ!?」

 

「カヅキの実年齢を聞いた者は皆 面白い反応をしてくれるな?」

 

「そんなに幼く見えますかね? 自覚は無いのですが」

 

「敢えて忖度も遠慮も無く言うと、お前は幼く見えるぞ? 具体的にはアキカと同等ぐらいには」

 

「アキカ様って確か・・・11歳とかぐらいでは?」

 

「あぁ、その通りだ」

 

 

ルルとブリジットに実年齢を告げると、例に漏れず軽くバグったので放置し、軽く失礼な事を言っているナズナと言葉を交わす

 

現役ロリと同レベルの外見年齢の合法ロリの私は、どんな顔をするべきなのだろうか? こんな時、どんな顔をしたら良いか分からない・・・笑うか?

 

 

「あ、カヅキちゃ〜ん」

 

「チェルシー? 」

 

 

丁度 観覧車の近くまでやってきた所で、ビラ配りをしていたらしい元同僚 兼 友人であるテスタロッサのメイド チェルシーに声をかけられる

 

なんで、チェルシーが 学園にいるのか 少し困惑したが、観覧車とローラーコースターの出所がテスタロッサなら色々と納得出来るな、と思い

 

 

「誰の立案です? 」

 

「え? そんなのメイド長に決まってるじゃーん、お館様はノリノリで開発・実用化してたけどね?」

 

「なるほど センセイですか、コレ等を持ち込んだ同類がロゼ以外に居たのかと、少し警戒してしまいました」

 

「ロゼ? 同類?」

 

「あぁすみません、大きい独り言でした。お気になさらず」

 

「そう? 」

 

「えぇ」

 

 

チェルシーに尋ねると彼女は素直に首謀者が誰かを教えてくれる、センセイが立案者であれば問題ない

 

先程 口から溢れてしまった様に、ロゼ以外の私が認知していない転生者(どうるい)が居たら と警戒してしまっただけなのだから

 

私は基本的に人類皆 仲良く出来るなんて 脳味噌お花畑の様な事は思っていない、だからこそ 同類である転生者が全員善人や善性の者であると思っていないので、警戒を怠るつもりがないのだ

 

まぁ警戒はするが、敵対したい訳では無いから、積極的に攻撃もしないのだけどね?

 

 

「ねぇカヅキちゃん、その耳飾り 良いね? この前 帰郷した時はしてなかったよね? 王都で買ったの? 」

 

「これですか? ナズナ殿下から賜ったのですよ チェルシー、エキザカムモチーフの装飾は 婚約者の証ですから」

 

「おぉ!! ナズナ殿下もやりますなぁ〜」

 

「あまり派手なのはカヅキに似合わないし、嫌うだろう? だからシンプルにしたんだ、それにあまり大きいと重量も増して使い難くなるしな」

 

「ナズナ殿下、分かってますね〜 グッドです」

 

 

婚約者の証である狐耳飾りに気付いたらしいチェルシーに尋ねられ、隠す必要もないので 素直に答えると、チェルシーは謎のサムズアップをナズナへとする

 

自国の王太子への態度としては些か軽い気がするが、当のナズナは全く気にしていない様子で言い、チェルシーが両手でサムズアップする なんだろう この娘、色々と遠慮が無い気がする・・・いや、私が言えた事ではないな

 

私もナズナに、こんな態度だったわ 最初から

 

 

「カヅキちゃん達も観覧車に乗ってく? 今は大体・・・10分待ちぐらいだよ? 因みにローラーコースターは約30分待ち」

 

「そうですね・・・せっかくですし、観覧車へ乗りましょうか貴方様」

 

「あぁ お前が望むなら、俺に異論は無い」

 

「それじゃ、アニスが最後尾の看板持ってるから、そこに並んで?」

 

「分かりました」

 

 

チェルシーの言葉にナズナへ尋ねると、観覧車へ乗る事に決まり 久しぶりに見たアニスが元気に仕事をしているのを見て、最後尾を目指す

 

観覧車に乗るのは久しぶりだなぁ、かれこれ5年は乗ってない筈だし、少し楽しみだ

 

 

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