アナザーストーリー タイプ エフ   作:銭湯妖精 島風

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143話 王暦506年度 学園祭 4

 

 

最後尾で誘導と呼び込みをしている 私と身長が同等・・・やや私より高いアニスと軽く会話しつつ最後尾へ並ぶ

 

今年14歳であるアニスに勝っているのは質量だけと言う謎の現象を頭の隅に追いやりつつ、私達の順番が回ってくるのを待ち

 

 

「弊観覧車は最大乗員2名と言う仕様になっていますので、ご留意ください」

 

「なら私とブリジットは下に待機する事にしましょうか」

 

「そうですね、ナズナ殿下 カヅキさん、楽しんで来てくださいね?」

 

「あぁ、ありがとう」

 

「ありがとうございます」

 

 

乗客?の誘導と説明をする係をしているアーリアの説明を聞き、チラッと護衛2人を見てみるとルルとブリジットは顔を見合わせ 頷いて、そんな事を言ったので御礼を言い、料金を支払って ナズナにエスコートされゴンドラへと乗り込む

 

 

「観覧車・・・だったか? 初めて乗ったが、これは中々無い感覚だな? 新鮮だ」

 

「そうですね? 細部にまで拘りを感じます」

 

「それもそうだが・・・お前と俺だけの空間は久しぶりだからな、悪くない」

 

「そうですね、貴方様」

 

 

金属製のゴンドラで内装が凝っている為、座席のクッション性が最強で座り心地が物凄く良いし、明らかに定員2名とは思えない広さをしているが、まぁアーリアなりの気遣い と言う事にしておこう

 

そんな事を考えつつ、ナズナの言葉に笑み 彼に寄り添う

 

夏休みが明けてから2人っきりの時間が絶滅しかけてしまっていたし、私としても今 ぐらいは2人だけの時間を大切に過ごしたい

 

 

「移動式とは思えない程に大きいですね? 見て下さい、学園祭会場の半分ぐらいが見えますよ?」

 

「そうだな、これ程 高い人工物に居るのは初めてかも知れないな?」

 

「そうですね? 山や谷へは行った事はありますが、この様な遊戯物は初めてですね? 」

 

 

ゴンドラから見える景色をナズナと共有し、幸せを噛み締める

 

隣に居るのが麻人(あさと)やナツキなら、『見ろ、人がゴミの様だ!』とか ふざけて言う所だが、ナズナには通じないので我慢しておこう

 

 

「観覧車の次は 何処へ行きましょうか?」

 

「お前と一緒なら 何処へでも」

 

「ふふ、そうですね・・・」

 

 

それはもう人目がない事を良い事にイチャイチャしながらナズナと次の目的地を定めようとしたが、ナズナがキザな事を言ったので微笑み返して 次を考える

 

私としてもナズナと共に過ごせれば満足なのだが、折角の学園祭なので 無駄にする事は出来ないって言うか、全体の2〜3割ぐらいしか見てないし 適当に徘徊するだけでも良いかも知れない、と結論に至る

 

 

「めぼしいモノが見つかるか分かりませんが、適当に見て回りましょうか」

 

「そうだな? だが、ライオットが彷徨いている可能性がある生徒会の催し物をしているエリアには近付かないでおこう、アイツと顔を合わせるのは1日1度で充分だ」

 

「そうですね? ・・・おや?」

 

「ん? どうした?」

 

 

次の目的地を定めない方針をナズナへ告げると、生徒会長(ライオット)が居そうなエリアは避けようと言う事になり、頷いて 頂点を超えて下降を始めたゴンドラから下を見てみると、目立つローズピンクの髪色をした友人が 何者かは不明だが女子生徒に手を引かれてローラーコースターの方へ導かれている様子が目に入ってくる

 

ロゼ、確かに小動物系で何だかんだモテるんだよね 10人中10人が美少年って答えるぐらいには美少年だしさ?

 

まぁダールベルグ学園は生徒の殆どが貴族だ、貴族ってのは厄介で 『好きです』『交際します』『別れます』なんて事が簡単に出来ない

 

交際=婚約と言っても過言では無いぐらいだ、だからロゼに告白をしてくる令嬢は確認されていなかったが・・・行動に移した猛者がいたらしい

 

 

「ロゼが女子生徒に手を引かれてローラーコースターの方へ向かっているのが見えたので」

 

「ロゼが? あの人見知りで あまり人と会話が得意ではないロゼの手を引くとは、なかなかの猛者だな? 」

 

「えぇ、上からでは流石に人相までは分からなかったですが」

 

「そうか、ともあれロゼに春が来た、新しい友人を獲得したかは まぁ様子見をしておこう、助けを請われたら その時に改めて、だな」

 

「そうですね」

 

 

数少ない友達であり転生者(どうるい)であるロゼには幸せになって欲しいと思っているので、彼の幸せを祈っておこう

 

そんなこんな その後も他愛ない話をしつつ乗り降り位置へと到達したのでゴンドラから降りて、ルル&ブリジットと合流する

 

 

「お待たせしました」

 

「ご苦労」

 

「ふふ、お2人が堪能出来た様で良かったです」

 

「次は どちらへ行きますか?」

 

 

笑顔の2人に出迎えられたので、御礼を言うとブリジットに次の目的地をたずねらたので

 

 

「あてもなく見て回ろうと思います」

 

「お前達には負担を強いるが、許してくれ」

 

「いえいえ、お2人を守護する事が私達の仕事ですから」

 

「そうですよ、大体 私達の仕事の半分はカヅキさんに取られちゃってるんですから、護衛の仕事ぐらいキチンとしないと運動不足になってしまいます」

 

 

私の言葉に続いて彼女達を労いと、ブリジットが 軽く冗談の様な口調で言う

 

実際の所、その通りの部分が多いし ブリジットの言う事を素直に受け入れておこう

 

 

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