バジリスク、それは巨大な爬虫類型の大型モンスター、RPG等のファンタジーに良く登場する厄介者
媒体・作品によって差異があるが、大抵は猛毒を有し 石化の魔眼やブレスを使用してくる特徴がある
サンクロードのバジリスクが私の知識と合致している保証はないが、わざわざ
「かなり危険なクエストになるが、現段階でバジリスクを討伐出来るのは お前達2人だけだ。すまないが、頼む」
「構いませんよ、たまには暴れてガス抜きしないといけません。私は侯爵令嬢として大人しくしているのは性に合わないので」
「私も問題ありません、チカラを持つ者の務めは果たさねば」
神妙な面持ちでアルテミシアは重々しく言い 私達へ軽く頭を下げるので、敢えて空気を読まずに軽口を叩いて彼女のプレッシャーを和らげる事にし、エレオノールも微笑み言う
いやぁ本当、良い娘だなぁエレオノール、本心から言ってるよ めっちゃ仲良くしておきたい
「調査班による事前調査でも少なくない犠牲が出ている、今回の個体は相当経験を重ねた個体らしく通常個体より数段賢く狡猾だ」
「もしかして クロエさんが不在なのも?」
「あぁ、左腕と胴の一部が石化していて治療中、クロエ以外の調査班は全滅・・・完全石化してしまっている、破損さえなければ復活も可能かも知れないが、バジリスクの縄張り内では回収もままならん」
アルテミシアは本当に悔しそうに言い軽く俯く、ギルドの調査班と言う事は 相当の実力者でないと全う出来ないのだろう
なにせ生きて帰還する事が絶対条件であり、調査対象へ気付かれない様な隠密行動が必須だからだ
その手練れ達がクロエを除いて全滅とは、これは少々本気で挑む必要がありそうだ
「現在確認されているのは1体だが、相手はバジリスク・・・実数は分からん 気をつけてくれ。最優先事項はバジリスクの討伐、次に残存個体が居ないかの調査、最後に石化被害者の救出だ」
「承知致しました」
「かしこまりました」
最後に優先順位の説明をしたアルテミシアに返事をして、私はエレオノールと共に執務室を後にし、受付で帰還用アイテムを受領して 転送魔法陣で作戦区域へと送って貰う
「うーん、やはりモワッとして毛が逆立ってしまいますね」
「あらあら、これは物凄く膨らんでいますね」
「どうも他人が敷いた魔法は苦手で」
「あぁたまにいらっしゃいますね? 体質に合わない方が」
例に漏れずブワッと毛が逆立ってしまった尻尾を手櫛で整えながらエレオノールと会話をしつつ、周辺警戒をするが 鳥の囀りや虫の鳴き声すら聞こえない 明らかにおかしい場所だと認識する
「エレオノール嬢、どうやら既に警戒区域内の様です、気をつけて下さい」
「分かりました カヅキさん、時に私の事はエレオノールと呼び捨てで構いませんよ? 貴女の方が年上ですし、私としては貴女と個人的に仲良くなりたいので」
「では 今後 貴女をエルと呼ばせていただきます、私もカヅキと呼び捨てで構いません、友達とは遠慮なく対等な関係ですから」
「ふふ、分かりました。よろしくお願いしますカヅキ」
「はい、こちらこそエル」
周辺警戒しながらエレオノールと友好を交わし、友達が増えた やったー
そんな訳で魔武器である
「地図上だと農村の有る方角から、微かに地面を擦る様な音がしますね? 」
「転送後 すぐの襲撃を避ける為に、この地点から農村は、少々距離が有ります。なのに聞こえると言う事は・・・」
「相当巨大である証拠、でしょうね?」
微かに聞こえる地面が擦れて削れる音を感知しエレオノールに報告すると、神妙な面持ちになり警戒色が強まる
「此処で棒立ちもまずそうですね? 一旦 身を潜めましょう」
「そうですね? 可能な限りバジリスクの風上に位置したいモノですが、運次第ですね」
「確かに」
私達は開けて視界が通りやすい街道脇から茂みに入り身を屈める、相当サイズのバジリスク相手に真っ正面から戦いを挑むのは自殺行為だしな?
「情報の有無が生死を左右するのは最早常識、なら私が最適なのは間違いない」
「どうされました?」
「いえ、今から索敵・偵察をしますので暫く 此処で待機しましょう」
「はい、分かりました」
私は適当に誤魔化しつつ 影識神で黒蝶と
黒蝶は非常に隠密行動に向いているが、なにぶん蝶を模倣しているから速度が遅い
鴉は黒蝶に比べて飛行速度は速いが、黒蝶の様に精密に情報収集が出来ない、そもそもサイズも普通に鳥サイズだし、目立つ
なので鴉を先行させ大まかな位置情報と先行偵察をし、黒蝶で詳細な情報収集を敢行する と言う2段構えで挑む
サンクロードのバジリスクの詳細を知らないから、念には念を入れておかないとね?
私は復活出来るが、エレオノールは そうも行かないし、うん