アナザーストーリー タイプ エフ   作:銭湯妖精 島風

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15話 厨二病は治らない

 

 

 

テンション爆上がりで俺は早速為そうと思ったが、どうやって現象を観測するか問題を考える必要に迫られてしまう

 

 

「時間停止なら本来慣性やら何やらで停止しない物が停止すれば成功と見なせば良いのか?」

 

 

ならば話は簡単ではある、要は物を空中に放って時間停止を発動し、成功すれば空中で対象物は停止するし、失敗したら地面へ落ちる

 

そうする事で、時間停止を観測する事が可能になる筈だ

 

 

「問題は、何を落とすか だな」

 

そう、割と重要な事である観測する為に放る物を俺が所持していないのだ、困ったな

 

 

流石に自分のパンツやらサラシやらの下着類を部屋の中とはいえ放るのは抵抗があるし、備品のコップやらを使って壊れたりしたらセンセイに叱られてしまう

 

そこまで考えて、別に部屋の中で完結する必要も無い事に気付き、庭なら小石の1つでもあるだろう、と軽い気持ちで私室から移動する事に決め、しっかり施錠をしてから、庭へ移動する

 

 

「いしいしいーいしししー」

 

私室を出て階段を降り裏庭へ出て、適当な石がないか探すが、観測しやすそうな石が見つからない

 

やはり貴族の邸宅らしく手入れが行き届いているって事だろう、多分

 

 

「ん? 待てよ? そもそも石も探す必要ないな、作れば良いじゃんよ」

 

 

そう、俺は失念していたが、俺は全属性に適性がある訳だから、わざわざ探さなくても自分で作れば良い事に気付く

 

 

後で処分に困らない程度の石を作る事に決め、左手(ききて)に念を込めると、イメージ通りの石が現れる

 

 

俺って、やっぱやれば出来る子じゃん? とか考えつつ

 

 

「よっしゃ、行くぜ!! 時よ止まれ! ザ・ワールド!!」

 

 

石を放り、時間停止の魔法を発動させると、最初は ゆっくりと移動していた石が最後には完全に空中で停止し、動かなくなる

 

 

「すっげー、やっぱロマンよな、時間停止は!!」

 

 

時間停止の成功にウッキウキとハイテンションで石を観測していた俺だが、10秒が経過した瞬間 嫌な予感がして時間停止を解除して、ステータスを確認すると

 

 

「げ・・・10秒そこらで、魔力を1万消費すんの? 燃費がクソだな」

 

 

この世界で3桁万を記録する膨大な魔力を保有している俺が約1000秒程度しか時間停止を使えないと言う事実に少し口が悪くなってしまう

 

 

これはレートの確認とかもした方が良いかも知れないし、一晩休息を取ったら どれぐらい回復するかもだな

 

 

「・・・確認事項が思ったより多いな」

 

とりあえず時間停止は奥の手として封印するとして、石をアイデースに沈めたら魔力へ還元されるのか気になったので試す

 

 

「自分が魔法で生成したものは、すぐに還元されるのか・・・なるほど」

 

 

アイデースも解明する余地が有って、中々に興味深く楽しい

 

何故かは分からないが、アイデースを常時発動させている筈なのに、ステータスを見る限り魔力消費が確認出来ないのが謎だが、空気中の塵やらを吸収して魔力へ還元して消費分を補っているのかも知れない

 

 

やっぱりアイデースは使い勝手が良いな、うん

 

 

「この感じだと、魔法の使用に関しては あまり心配しなくても良さそうだな・・・アイデースが使い勝手良過ぎるのは少し問題かもだけど」

 

 

アイデースの使い勝手が良過ぎるのは少々問題がある、頼りっきりになってしまうからだ

 

いや、まぁそれに関しては俺自身が気を付ければ良いだけではあるけどさ?

 

 

「そうなると、やはり少し魔法を慣らしておきたいな・・・」

 

確か領兵の詰所が馬房の近くにあったよな、と思い 其方へ移動を始め 5分ぐらいで辿り着き、中を覗くと直ぐに馬と目が合ったので、何となく近寄ると、狐耳を甘噛みされる

 

 

「君は昨日助けた子か、元気そうで良かった」

 

 

彼か彼女かは分からないが、甘噛みされながら馬を撫でると嬉しそうに目を細める

 

 

治癒魔法で傷を治せても失った血までは復活しないので、元気な様子を見て安心する、俺は割と動物好きな方だし、懐いてくれた子なら尚更だ

 

 

「ライラックが大人しく撫でられるだけじゃなく、甘えて甘噛みしてるだと!?」

 

 

「あ、すみません。お邪魔してます」

 

 

「お、おぉ・・・って、あんた 何でライラックを撫でられてるんだ? コイツは気難しい奴で、仔馬の時から手塩にかけて育てたユリウス分隊長にしか懐かないのに」

 

「昨日、傷を治癒魔法で治したから、ですかね? 多分」

 

 

馬の世話の為に馬房へやって来たであろう 俺と同年代ぐらいの少年が、昨日助けた馬・・・ライラックと俺が戯れているのを見て、驚いている様で少々デカい声で尋ねてきたので、素直に答える

 

正直、理由なんて それぐらいしか思いつかないし?

 

 

「って事は、アンタが昨日アイザックさんが言ってた、ユリウス分隊長達を助けてくれた人か!! サンキューな!」

 

 

「あ、はい。気持ちは嬉しいですが、少し声が大きいので少しボリュームを下げて貰えますか? 見ての通り、貴方より耳が良いので」

 

 

「おっと、それはすまねー」

 

 

俺の言葉に彼は素直に謝罪し、声のボリュームを下げてくれる

 

コイツ、悪い男ではなさそうだな、少し熱いだけで

 

多分、領兵見習い的な奴だろうし、仲良くしとくか、うん

 

 

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