アナザーストーリー タイプ エフ   作:銭湯妖精 島風

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178話 大精霊の歓迎

 

 

 

精霊の手招きに従い訝しみつつ進むと、ポッカリと洞窟が現れ 此処? と思いつつニッコニコしてる精霊にアイコンタクトを取ると頷いた為、此処が精霊の祠へ至る道? らしい

 

 

「どうやら此処の様ですね」

 

「その様だな・・・俺でも分かる、この先に 居る」

 

「行きましょう、足元は岩剥き出しなので注意してください」

 

「あぁ」

 

 

精霊の祠へと向かう為に洞窟を進む必要があるので呟くと、ナズナが神妙な面持ちで言い、ルルとブリジットも強大なチカラの気配を感じているのか緊張の表情をしているが、立ち止まっていても仕方がないので洞窟へと侵入する

 

洞窟は下り道と言う訳でもなく平坦な道で徐々に日光が入らずに薄暗くなる筈なのだが、そんな事はなく光の微精霊が漂っているお陰か それなりに明るい為、足元を確認出来るので助かる

 

暫く歩いていると、不意に 風切音?が微かにした気がした為

 

 

「総員対ショック体勢、突風が来ます」

 

 

耳を凝らしながら言うと、ナズナが私の前に出てきた 次の瞬間、突風が私達を襲い、物理的に面積の大きい私は軽く浮くが すぐにブリジットが抱き付いて阻止してくれる、今のは少し危なかったな

 

と言うか、ナズナが風除けになって コレなら 直撃だったら更に浮かんでいたっぽいな、怖

 

 

「ありがとうございます、貴方様 ブリジットさん」

 

「構わない、にしても洞窟なのに これほどの暴風、不自然だな」

 

「カヅキさん、やっぱり軽過ぎますよ。絶対 平均より軽いです」

 

 

帯びていた剣を鞘ごと支えに暴風を耐えているナズナと、依然として私を抱き締める様に飛んで行くのを阻止しているブリジットへ お礼を言うと、ナズナはともかく、ブリジットが今 言う必要の無い事を言う

 

多分、浮力に対して重量が足りないのは その通りかも知れないけども、今じゃないと思うんだ、ブリジット

 

 

「{ 待ちくたびれたよー? だから遊ぼう? } 」

 

 

遠くから妙に強いチカラを感じる10代前半ぐらいの少年の様な声が聞こえてくる、おそらくは この暴風を起こしている犯人だろう

 

 

「なんだ、この声は? 誰なんだ?」

 

「貴方様、恐らくは精霊・・・それも相当のチカラを持っている様子、大精霊の類いかと」

 

「なるほど? 随分と派手な歓迎だな」

 

「そうですね? このままではブリジットさん共々 ふらい あうぇい しそうなので止めますね」

 

「あぁ、任せる」

 

 

私が飛ばない様に抑えているブリジットの『うぁぁ飛ぶ、飛ぶ飛ぶ』と言う悲鳴?に加勢に入ったルルを横目にナズナと会話をし、犯人をシバく為に行動を開始する

 

精霊とは非実体生命体だ、なので物理的な行動では彼等・彼女等を拘束 或いは 排除は出来ない

 

だが、非実体生命体であろうと干渉が出来る方法がある、それは魔法だ

 

精霊は魔力を対価に魔法を行使してくれる、つまり魔力は彼等・彼女等に干渉出来るのだから、魔法を用いる事で排除が可能な訳だ 理論的には

 

だが、それはリューネ人には非常に難しい事も意味している、何故ならリューネ人の99.9%が精霊魔法を使用しているのだから、精霊が精霊を攻撃する事は殆どないし、今回の様に大精霊クラスだと尚更だろう

 

一般リューネ人ならば、だが

 

軽く浮きそうな状態で軽く深呼吸し

 

 

「南の心臓 北の瞳 西の指先 東の踵 風持ちて集い 雨払いて散れ、 掴趾追雀(かくしついじゃく)

 

 

まず犯人の位置を正確に知る必要があるので、犯人のいる場所を正確に知る為に、縛道を使い 座標割り出しをする

 

本当、オサレ死神は便利だなぁ

 

 

「雷鳴の馬車 糸車の間隙 光もて此を六に別つ、六杖光牢(りくじょうこうろう)

 

「{ こんな事をしても無駄・・・うわぁーー なんで動けないんだー }」

 

「人間を嘗めてるからですよ、あまり人間を無礼(なめ)るなよ? 大精霊 シルフ」

 

「{ くっそー こんな事をしてタダで済むと思っているのか!! 人間! }」

 

 

六杖光牢で拘束された事で暴風が止み、少し離れた場所に 光る楔に刺さり目立っている風の大精霊シルフの姿がハッキリと見え、子供の様に癇癪を起こし喚いている、どうやらコイツは今 自分が置かれている状況を理解していないらしい

 

 

「おやおや、貴方は自身の状況をまるで理解していない様ですね? 貴方を生かすも殺すも私次第、そもそも一方的に遊戯(ゲーム)を仕掛けて来たのは貴方ですよね? それで負けたら癇癪を起こす・・・貴方は自分が優位のゲームを強いたのですから、死ぬ覚悟ぐらいありますよね? ね? 」

 

「{ ぼ、僕を殺せば 世界中の風が止まるんだぞ!!? 分かっているのか?! }」

 

「それが どうかしました?」

 

「{ え?? }」

 

「それがどうしたか? と言ったんですよシルフ、貴方を殺せば風が止まるぐらい分かります、だからと言って貴方を殺さない理由にはなりません、自慢ではありませんが、私に従順な精霊なり 小精霊なり、微精霊に魔力を分け与え大精霊に育成出来る程の魔力を私は保有していますから、貴方を殺した後に、手早く育成をして数日の内には管理をしてもらいますよ」

 

 

未だ、自分の生奪与奪を私に握られている事を理解出来ていないシルフに説明してあげると、見るみる表情が青くなってゆき 漸く理解した様だ

 

全く、手間を掛けさせるクソガキだ、それも可愛げの無いタイプのクソガキ

 

 

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