アナザーストーリー タイプ エフ   作:銭湯妖精 島風

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182話 ユキヤ お前って奴は・・・

 

 

 

元素の精霊 こと ミラとの契約を終え、軽く疲労を感じる気もするが 多分 お嬢様して動く機会が減っているから鈍り始めただけだろうと推測し、ミラに別れを告げてナズナ達の元へ戻る

 

 

「大丈夫か? 」

 

「大丈夫ですよ 貴方様」

 

「本当か? 何やら疲労の色が見えるが?」

 

「大丈夫・・・人の話を聞いてください 貴方様、あと急に抱き上げられるとビックリしますので、一言 言って貰えますか?」

 

「善処しよう、帰るぞ」

 

「仕方ない人ですね」

 

 

開口一番に私の心配をしてきたナズナが、流れる動きで私を お姫様抱っこしてきたので軽くクレームを入れるが、全く効果が無い様子でルルとブリジットへ指示を出して歩み出す

 

まぁ正直な所、また洞窟を越え エルフの里を横断し 迷いの森を踏破するのは かなり面倒くさいと感じるので、転移門を作り 馬車までショートカットし、今日はトンプソン家の お世話になる事を決める、なんか妙に明るい気がするが 疲労感があったので思考を放棄し 馬車へのる、その後 不覚にも馬車に乗って直ぐに寝落ちをかましてしまい、気づいたら知らない天井が目に映る

 

 

「・・・知らない天井だ」

 

「それはそうだろう? トンプソン家の客室だからな」

 

「トンプソン家ですか、なるほど・・・貴方様? 私は どれぐらい寝ていました? 」

 

「車中から換算すると 約1時間半ぐらいだな」

 

「そうですか」

 

 

定番のセリフを口にすると、ソファーに足を組んで座り本を読んでいたらしいナズナに 軽くツッコミを受け、尋ねると 予想より短い睡眠時間を告げられたので、適当な返事を返してからベッドを降りて軽く伸びをする

 

仮眠を取ったら少し体力が回復したらしく、心なしか身体が軽く感じるが テスタロッサへ戻ったら念の為にネビリム女史の診察を受けておこう

 

 

「カヅキ、丁度 ユキヤがオリヴィエの帰郷に同行しているらしくてな、茶会の誘いが来ているんだ、行こう」

 

「そうですね、今日は頑張ったので 甘味が大変 美味しく感じる事でしょう」

 

「ははは、確かにな」

 

 

ナズナは読んでいた本に栞を挟みローテーブルの上に置いて、ユキヤとオリヴィエからの誘いを告げてきたので了承し、とりあえず森歩きで汚れた靴をインベントリへ収納し、綺麗な踵の低い靴を取り出し履き ナズナにエスコートして貰って、客室を出るとドア脇に使用人が控えていて私達を案内してくれる

 

流石は辺境伯家と思える程に広い屋敷の中を進み、ユキヤとオリヴィエがいる部屋へと到着し

 

 

「おや、思っていたより早い起床ですね? カヅキ」

 

「もう少し、オリヴィエさんとの時間が欲しかったのですか? ユキヤ殿下」

 

「それは もう、オリィとの時間は幾ら有っても良いですから」

 

「それは失礼しました、申し訳ありません ショートスリーパーで」

 

 

部屋に入ってきた私を見て声を掛けてきたユキヤに、軽口をたたいてみたら 案外乗り気だったので続けるが ユキヤの隣りに座るオリヴィエは苦笑している

 

 

「それで? ユキヤ お前が 俺達を茶会に招待するなんて珍しい、何か用件があるんだろう? 」

 

「やれやれ、兄さんは せっかち ですね? 少しは・・・まぁ良いでしょう、本題に入ります」

 

「まぁまぁ貴方様、そう睨まずとも良いではありませんか」

 

 

ナズナは用意された席に座り 私を自分の膝の上に乗せ、ユキヤを鋭く睨む様に見据え言う、なんでか不機嫌なのは なんで?

 

そんな訳でナズナに睨まれたユキヤは肩を含め

 

 

「父さんには まだ伝えていませんが、オリィが妊娠しました」

 

「ユキヤ・・・お前・・・」

 

「すみません ナズナ殿下」

 

「いや、おま・・・確かに お前とオリヴィエは婚約者で、ユキヤはダールベルグ卒業後にトンプソン家に入婿する事になってはいるが・・・」

 

「そうです、ならば 特に問題無いでしょう? いずれは設けるのですから」

 

「そう言う問題ではないぞ、ユキヤ」

 

 

なんとも涼しい顔でユキヤは言い、ナズナは頭が痛そうにしながらユキヤへ文句を言うが、全く効果が無い様だ

 

確かにナズナの言う通り、ユキヤの入婿は決定事項で国王であるライラントでも、余程の事が無い限りユキヤとオリヴィエの婚約を破棄する事は出来ない

 

だが、物事には順序と言う物が存在する、ユキヤの言う事は まぁ理解が出来なくは無いけど、ルール的にはダメだろう

 

未来で殺人を犯す者が居たとして、無実の内に処刑は出来ない訳だし

 

そんな訳で、軽くイラっとしたのでナズナの膝から立ち上がりユキヤの元へ寄り

 

 

「ユキヤ殿下、少し立って貰えますか?」

 

「はい、構いませんが・・・」

 

 

務めて微笑みを浮かべて言うとユキヤは軽く訝しみながら立ち上がってくれたので、即座に折檻を敢行する

 

 

「このバカタレ、お前は まだ学生で責任を取れる地位にも居ないだろうが、バカタレ!」

 

「痛い、痛いですよカヅキ!! なんですか! この技は!!」

 

「お前が知る必要はない! 反省しろ! バカタレ!!」

 

「いだだだだだだだ」

 

「おー カヅキ、もっとやってやれ、それで少しは反省するだろ」

 

「あわわわわ」

 

 

訝しむユキヤへコブラツイストをかましてやり、反省を促すとナズナからの賛同が得られたので更に締め上げてやる、オリヴィエは状況が飲み込めずにアワアワしているだけなので、暫くは放置しておこう

 

今はユキヤの折檻が先だ

 

 

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