なんかナズナが絶妙な表情をしていて疑問を感じつつ進み、王城最奥の
因みに墓標は日本式のアレだ
「あら、カヅキちゃん 今年も ありがとうね」
「いいえ、私は当たり前の事をしているだけですから」
「
いつもは煌びやかな正妃らしいドレスを着ているベアトリーチェが、今日は 落ち着いた服装で墓標の前に佇んでいて、私達に気付いて声を掛けてきたので答えると、ナズナが疑問を抱いた様で 矢継ぎ早に彼女へ質問をする
「カヅキちゃんは、毎年 ナズナ君の誕生日にリンへ 花を手向に来てくれているのよ? 私が居る理由は リンと私は親友だったからよ、節目 節目に彼女に会いに来ているの」
「なるほど? 知らなかった・・・」
「私は分身出来ますし、尻尾の増減が日常茶飯事過ぎて気にも止めなかったからでしょう」
「ふふ、カヅキちゃんらしいわね」
ベアトリーチェがナズナへ説明している内にインベントリから献花を取り出してリンの墓標の前に手向け、手を合わせる
リンが亡くなってから随分と経っているので、既に転生しているかも知れないが故人を偲ぶのは気持ちだからね、うん
手を合わせてから答えると、ベアトリーチェに褒めているのか謎な事を言われたので愛想笑いして誤魔化しておく、悪い人では無いのだけど若干苦手なんだ、この人
「ふふ、そう これからデートなのね? なら リンへの挨拶が終わったら 向かうと良いわ」
「・・・あの、なにも話していないのですが?」
「分かるのよ、私には。なんたって お母さんですから」
「あ、はい」
ニコニコと笑み、私達を見て 一切話題に出ていない事を言ってきて私達を困惑させるベアトリーチェがデカい母性をフンスと貼る、私の知る女性で1位・2位を争うぐらいにデカい
そんな訳でナズナがリンへの挨拶をした後、ニッコニコのベアトリーチェに見送られて私達は吾妻庭園を後にする
あんなん あの人、マジで読心術とか そう言うちゃちなモノじゃないぞ? 怖いんだけど
そんなこんなでルルとブリジットと合流して、王都にある国営美術館へとやってくる
デートの定番と言うのを、漫画やアニメやラノベと言ったら2次元からしか知らない民の私は、そういえば行った事ないな と思い 来てみた訳で 特に美術品に興味がある訳ではない
「吾妻の掛軸も展示されているのですね」
「あぁ、吾妻とは 随分長い事 同盟関係にあるからな」
「随分とは?」
「確か・・・200年程、だったか? だからか、情勢が揺らぎそうになった時、姫なり王子を嫁がせたり入婿させるんだ」
「なるほど」
吾妻の掛軸を見て、あ〜 日本を感じる〜 とか考えてナズナに言うと、そんな返答が返ってくる
ナズナの言う事は、日本の戦国時代にも よく見られた政略結婚と言うやつだ
娘や息子を嫁がせる事で、国同士の繋がりを作り 国力をあげようって感じだな
日本人って結構血縁を重んじる習性があったりするから、割と有効な手段だとは思う
とりあえず、ナズナの実母であるリンは なんやかんやの理由でライラントへ嫁いできた訳だ、苦労しただろうなぁ あの親父 女好きだし
その後も大して興味は無いが目新しい美術品を見て回り、少し早いが併設されたカフェで休憩 兼 昼食を取る事にした
「なかなか 良い経験になりました」
「そうか? 城にも美術品はあるが、あれは金銭的価値が高い物ばかりで歴史的価値は低い物が多いしな」
「えぇ、その通りです 貴方様」
私達が入ったカフェもテスタロッサが出資している事業の一つだろうが、ナズナが口にする物は全て 念の為に鑑定をして毒が混入していないか確認しておく
そんな訳で4月に入ったばかりと言う事で、まだ肌寒いため ホットコーヒーをブラックで飲むナズナの正面に座り ホット加糖ブラックを飲む、美味
「このカフェで提供されている色々には、私も見覚えがありますね」
「ん? だろうな、このカフェはテスタロッサが手掛けている事業の1つの筈だ」
「まぁそうでしょうね? 日本で見た事のあるメニューがチラホラありますし」
「日本の? そういえば、日本の話を聞いた事がなかったな? カヅキ、良かったら聞かせてくれないか?」
「日本の話をですか? ん〜 構いませんけど、そう面白い話しは無いと思いますが・・・」
「構わない、お前が居た国の事だ 知っていたい」
「そう、ですか? まぁ貴方様が そうおっしゃるならば」
軽食として頼んだ 極厚3段パンケーキへメイプルシロップを垂らしながらナズナと会話をすると、突然 彼が日本の話を聞かせて欲しいと言ってきて、少し戸惑ってしまうが ナズナが聞きたいなら話すのは構わないと思う
とはいえ、日本の話をするにしても 何を話すべきか 少し悩む所ではある
別に、話せない様な内容は無いが、何から話すべきかが全く分からないので、困ってしまう
こう言う時は、自分の話を混ぜながらが良いのかな? 多分?