ナズナからの質問に答える為に前提条件を幾つか考え
「日本とリューネが戦争をする場合の前提条件として、日本は軍隊を持たなず 自衛隊を保有しているから、自衛行為をする為にリューネから侵攻する形になる、次に 私やロゼと言うイレギュラーが居ないモノと設定する事にして・・・日本は島国だからなぁ 上陸作戦になるだろうし リューネに航空戦力が無いから制空権は空自が握っている事は明白、海自による海岸線までの防衛攻撃もあるだろうし、陸自による海岸線での戦闘になる筈・・・総合的に言うと リューネが日本へ戦争をふっかけた場合は まぁ普通に苦戦するだろうね? リューネの装備と儀式魔法次第では善戦するかなぁ? って感じ、かな? 多分」
「なるほど、な」
私が脳内でシュミレーションした日本・リューネ間戦争は、ナズナに尤もらしい事を言っているが 実際の所は穴だらけだったりする
まず今回の前提であるリューネによる上陸作戦としているが、リューネで普及している船の大半は帆船であり、速度も防御力も海自の保有する護衛艦に遠く及ばないし、リューネに航空戦力と呼べる概念が存在しないから一方的に沈められるだろう
しかし、リューネ人には日本人とは違い魔法があるから その辺りで どう転がるかは実は謎な部分ではある
それに幾ら自衛戦闘とはいえ、頭 花畑のクソ政治家ばかりの日本において空自による制圧攻撃を必ず敢行出来る保証がない
純粋に戦力を注ぎ込めるなら、自衛隊に敗北は無いと断言できる リューネ人には魔法攻撃による遠距離攻撃が出来るとはいえ、リューネに観測手が居ない以上、制空権を支配している自衛隊は数㎞や数十㎞先から制圧砲撃が可能なのだから
「・・・そうか、サンクロードに航空戦力 及び 制空権の概念は無い、と言う事は・・・よし、センセイとベルファさん あとチャールにも声掛けておこう」
「どうした? なんか急に悪巧みを思いついた表情をしてるぞ?」
「悪巧み? まぁそうかもね? サンクロードには無い概念から 新しい戦術と兵器を思いついただけだよ」
「お前は本当に賢いな?」
「へへ、ありがとう」
私が新しい もしも に備えた戦術を思い付いて呟くと、ナズナに人相の悪さを指摘されたので 肯定する、実際のところ 悪巧みだろうしね?
「それで? どんな悪巧みなんだ? ターニャとベルファ、チャールの名前が出ていたが」
「さっきの話に関連するんだけど、自衛隊や地球で使用されている兵器を運用出来れば リューネ兵の被害を減らせるって算段だよ」
「兵の被害を減らす?」
悪巧みの内容が気になったらしいナズナが質問してきたので、表面だけを軽く説明するが やっぱりサッパリ分からない様でナズナは訝しむ
そりゃそうだ、サンクロードには無い概念の戦術であり兵器だもんよ、わかったら逆に怖い
「リューネで一般的に使用される精霊魔法の特性上、平原や草原とかみたいな開けた土地で無い限りは 有視界による行使になるでしょ?」
「あぁ高台に登ったり、高見台を作成しない限りは半径100m以内ぐらいで魔法を使う事多いな」
「私が流用しようと考えている兵器は、射程が数㎞ ある物で爆撃による制圧射を考えてる」
「数㎞? 大規模な儀式魔法でも難しいぞ?」
「地球の概念なら、そう難しく無いんだなぁ これが」
私はナズナへ悪巧みの内容説明を始めるが、当然の反応を見せて疑問を口にする、うんうん 普通 そうよな
「迫撃砲と言う名前の兵器がある、簡単に説明すると爆弾を遠くへ撃ち出す兵器なんだけど、これを・・・まぁ4機 1チームとして、3チームぐらい投入する。 そして数㎞先の敵へ 2〜3回 斉射して陣地移動をする、もちろん肉眼で確認出来ないから、上空からの観測が必要になる訳だけど それは まぁ飛行系の使い魔なり何なりを用意して弾着観測を行うって感じだね」
「ん? んん? どう言う事だ? 」
「言葉だけじゃ分からないか、えっと・・・」
悪巧みの説明をしたが、ナズナを含めたサンクロード民には分からない様で首を傾げているので、私はキャンプチェアから立ち上がりDIY用に置いて有ったベニヤ板を持ってきて、そこにチョークで図解を書いて 説明する
自慢じゃないが、私は絵心が無いから あまり絵を描きたく無いのだけど、今回は仕方ない
「なるほど、なんとなくは理解した 」
「純人間種の時速が約4㎞らしいから、迫撃砲の制圧射撃を受けても砲撃陣地まで約1時間かかる訳だ、馬なら半分以下だろうけどね」
「だから斉射後に位置転換をする訳か」
「そう言う事、迫撃砲で数を減らして コチラの本隊で迎え打つ、もちろん本隊にも攻撃魔法を使って貰うけどね」
「迫撃砲による面制圧、本隊の魔法師団による制圧射、そして近接戦、段階を踏んで コチラの被害をとことん 減らす訳だな」
「ま、その代わりに砲弾の制作費とかが すんごい掛かるけどね? 迫撃砲1機じゃ火力足らないから」
メリットが有ればデメリット存在する訳で、悪巧みのメリットは 新概念だから対抗策を練られていない事、デメリットは準備する為には膨大な金が必要だと言う事だ
正直、私が死蔵してる貯金程度では全く足りないぐらいに、膨大な金が必要不可欠なのである