アナザーストーリー タイプ エフ   作:銭湯妖精 島風

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195話 吾妻ノ国

 

 

 

そんなこんなでセンセイに拉致(笑)されたシャナを見送り、プレセアとルーティにシャナの保護をお願いして、私達はダールベルグ学園へと戻った

 

普通に学校が有るし何よりテスト期間なので、休む訳にも行かないのでね

 

そんな訳でシャナには申し訳ないが中間考査が終わるまで放置をする事に決め、絶妙にバランスを計算して次席になる様に調整した中間考査を経て テスタロッサへ帰郷すると、シャナが1日前に帰宅した事をルーティから教えられる

 

どうやら旦那が迎えに来たらしいのだが、会ってみたかったので少し残念だが、まぁ仕方ない

 

いずれ 会いに行けば分かるだろうしね?

 

そんな訳で中間考査も無事に終え、そろそろ暑くなってきて私の尻尾の需要も減退してきたが、意地でもレンタルする強者(ばか)が一定数は居るもので、リリウムにレンタルしていたりするのだけど 流石に汗がつくから 少し遠慮して欲しかったりする

 

流石に洗濯機で丸洗いして干す訳にもいかないからね、うん

 

そんな愉快な学園生活を送り7月へ入り 間もなく学生生活最後の夏休みが始まりそうな頃合いになった ある日の朝食時にナズナが口を開く

 

 

「カヅキ、夏休みに入ったら吾妻(あずま)へ 行かないか?」

 

「吾妻へ? 急ですね」

 

 

いつもの様に1尾分身メイドで作成した朝食を食べていたナズナが不意に思い出した様子で言ってきたので、カフェオレを飲み 首を傾げて聞き返す

 

 

本当に唐突な話で、予想出来ないからね

 

 

「お前に取っては 唐突かも知れないが、俺としては前々から計画されていた事なんだ」

 

「そうなのですね?」

 

「あぁ、まぁ有り体に言うと王太子としての挨拶と言った所だな? 姻戚関係に有るとはいえ、スジは通さねばならないからな」

 

「そうですね」

 

 

首を傾げる私にナズナが説明してくれる、確かにナズナの実母であるリンは吾妻の姫だったので、ナズナとは血縁の有る親戚と言う訳だ

 

リン自身は惜しくも亡くなってしまっているが、ナズナとユキヤと言う血を分けた息子が消えてなくなる訳では無いからね、うん

 

 

「予定では2週間程 滞在を予定している、挨拶以外の外交的な話もしなければならなからな、半分程度は観光が出来たら とは思っている」

 

「分かりました、貴方様に全て委ねます」

 

「カヅキが着いてきてくれるだけで百人 いや 千人力だ」

 

「ふふ またお袈裟ですねぇ」

 

 

吾妻行きの予定を教えてくれたナズナが、割と本気で言ってる事を察しつつ 笑って誤魔化しておく、そうしないとナズナが息をする様に私を口説き始めるからね?

 

褒められるのは悪い気持ちにはならないが、度が過ぎると身悶えしてしまうのである

 

そんな訳で朝食を済ませて夏休みまでカウントダウンを始めた日常を過ごしつつ、旅支度を行う

 

いやはや分身出来るのは本当に便利だよねぇ

 

 

「毎度の事だが カヅキ、負担を強いて すまない」

 

「構いませんよ、この程度なら問題ありませんし」

 

 

なんだかんだ 夏休みに突入し、ユキヤに後の事を任せて 必要最低限の親衛隊隊員を連れて吾妻との国境線に位置するトリスタン最東の街へと転移門を使い移動すると、ナズナが労ってくれるが 度重なる色々で封印術を使用されているとはいえ レベル等がとんでもない事になっているので、今ではリューネ国内なら どこへでも転移門を使用出来るぐらいになっている

 

いやはや、本当に人の枠からハミ出てるよね? 私ってば

 

 

「一応、2尾分身に御者を任せていますから、欺瞞は出来ている筈です。テスタロッサのメイド服ですし」

 

「テスタロッサに獣人の使用人が居るのも公然の事実だからな、少なくとも書類上では居る事になってる」

 

「ふふ、本当 お義父(とう)様とお義母(かあ)様には感謝ですね? 」

 

「そうだな?」

 

 

この先、色々な事態に対処する為に私が分身を使用出来る様にテスタロッサ家の使用人に狐獣人が居る事に書類上はなっているので、本当に助かる

 

 

建前上は 私とナズナの身の回りの世話をする為の使用人、実態は分身(わたし)と言う良い配置だ

 

まぁ分身なので、私と同じ顔をしているから面布・・・いわゆる布の面を着けて顔を隠している

 

理由は、まぁ適当に傷跡を隠す為とか でっち上げとけば大丈夫だろう、多分

 

そんな会話をしつつ国境の関所を超えて、不可侵地帯を抜け吾妻側の関所で安全確認を行われる

 

まぁ当たり前の事なので、素直に従っていると

 

 

「お待ちしておりましたナズナ殿下、(わたくし) 暁家 当主 (れん)様より 貴方様方の案内を拝命致しました(さかき)と申します」

 

「あぁ 出迎え ご苦労、世話になる」

 

「は、勿体なき お言葉に存じます。今暫く改めにご協力くださいます様、平に」

 

「大丈夫だ、理由も理解しているし 部下にも周知している」

 

「重ね重ね、感謝致します」

 

 

関所の先に吾妻の旗を掲げている一団と、なんだか高そうな服を来たおじさんが、検分の為に下車しているナズナに話しかけてくるが、随分と腰が低い

 

確かにナズナはリューネの王太子だが、それを差し引いても かなり腰が低い、低すぎて逆に気を使うレベルで腰が低い

 

こういうのは、逆にやりづらいなぁ

 

 

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