アナザーストーリー タイプ エフ   作:銭湯妖精 島風

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20話 枷を嵌める

 

 

痛いのは嫌だな〜とか俺が考えているとセンセイが俺の頭を撫で

 

「痛くない方法でリミッターを施しますから、安心なさい。せっかく綺麗な肌ですから痛めるのは些か勿体ないですからね」

 

「ありがとうございます?」

 

俺の思考を完全に読み切って言うセンセイに、お礼を言う

 

やはり長年 姉貴分をしていると、自ずと俺の思考を読むぐらい容易い様だ、やはりセンセイは凄い

 

俺を安心させる事に成功したセンセイは、内線を使い何処かへ連絡して俺の方を向き

 

「ではリミッターを施す為に移動します」

 

「はい、センセイ」

 

 

俺はセンセイの指示を聞き着席していた机から立ち上がり、彼女の後に続く

 

先程、学習室(仮)へ向かう時とは違い、使用人が掃除をしていたり 各々の仕事を全うする為に廊下を行きかっている姿が見え、やはり俺が珍しいのか視線を感じるが、まぁ仕方ないと思う

 

何せ、狐獣人で尾が9つ有り、多分この世界には珍しいセーラー服を着ている訳だしね?

 

俺だって、見る自信しかないわ、うん

 

 

このテスタロッサ家の屋敷は、色々と敷地にある関係でメチャクチャ広いので、目的の部屋まで5分程移動に時間が掛かり、俺達は目的の部屋へ辿り着く

 

 

「医務室?」

 

「領都を守る為に守衛がいるのは分かりますね? その詰所が当家の敷地内にあります、彼等は日々命を賭けて我々 領民の安全を維持してくれています、故に彼等は怪我を負う確率が高いので、常駐医がいるのですよ」

 

 

「なるほど、とても良いと思います」

 

センセイの説明に納得は出来たが、俺が気になっているのは『何故、医務室が有るのか?』ではなく『何故、医務室へ連れて来られたのか?』である、本当になんでだ?

 

 

「此処はテスタロッサ、魔法と魔導の研究を行う技術の最先端を行く家です、多種多様なモンスターの毒や状態異常を解毒・無効化する為の材料が山程あるのです、故に貴女へ施すリミッター・・・封印術の触媒も豊富に此処には有るのですよ、カヅキ」

 

「なるほど? だから、常駐医っぽい お医者さんが乳鉢をゴリゴリ混ぜているんですか?」

 

「そうです」

 

 

如何にも医者だぜ みたいな白衣を来た女性が少し大変そうに乳鉢をゴリゴリ混ぜているのが見えたので、センセイに言うと肯定してくれる

 

リミッターを施すのって、思ったより大掛かりなんだなぁ、知らなかった

 

 

「カヅキ、服を脱いで診察台の上で腹這いになって下さい、型紙を作ります」

 

「分かりました・・・あの、サラシも取った方が良いですか?」

 

「そうですね、その方が良いでしょう」

 

 

センセイの指示を聞き、俺は特別羞恥心も抱かずにセーラー服を脱ぎサラシを外して、ストレージへ収納して診察台の上に腹這いになり寝そべると、センセイは何処からか頑丈そうな紙を取り出して、俺の背中に合わせてサイズ調整をして、軽快にペンを走らせる

 

 

「ネビリム先生、調薬の方はどうですか?」

 

「メイド長、現在7割と言った所かな? 貴女がソレを完成させる頃には出来上がっているわ」

 

「分かりました、作業を続行して下さい」

 

 

そんな2人の会話を聞きつつ、俺は圧倒的暇を感じる

 

何か精密作業をしていると容易に予想出来る2人に、俺が暇だからと話し掛けて暇を紛らわせる事に些か抵抗を感じるので、ここは大人しく診察台で置物になっておこう

 

 

そんな訳で、直接攻撃力が出ない透視の魔法を使い 医務室の外を行き交う人の人間観察をして気を紛らわせる、俺の為に動いてる人がいるのに居眠りするのは失礼だしね?

 

「お待たせさましたカヅキ、もう少し我慢してください」

 

「はい、センセイ」

 

なんやかんや睡魔と戦っていると、センセイが そんな事を言い俺の頭を撫でる、多分 俺が睡魔と戦ってるのがバレてるヤツだ

 

 

どうやら型紙?とやらが完成したらしく、ネビリム女医から彼女が調薬した触媒(仮)を受け取り、トレーに流し入れてペンキを塗る時に使うローラーへ満遍なく染み込ませて、俺の背中へ型紙を置き その上からローラーを走らせて、背中へ封印術の刻印?を転写する

 

確かに痛くないけど、少しくすぐったいし、なんか触感がヌメっとしてて少し気持ち悪い

 

 

「あとは乾かしたら終わりです、もう少し我慢して下さいカヅキ」

 

「分かりました、センセイ」

 

「君、ちっちゃいのに聞き分け良いね〜、お姉さんが飴をあげよう」

 

「あ、ありがとうございます、ネビリム先生」

 

 

刻印が終わったのか、センセイが言い何処からか出したドライヤーで刻印の触媒を乾かし始めると、ネビリム女医が そんな事を言ってロリポップ的な棒付き飴を俺にくれたので、腹這いのまま飴を食べる、普通に美味しい

 

 

「よし、乾きましたね。カヅキ、今施した刻印は約1月(ひとつき)程で触媒の効果が薄れてしまうので、都度施術する必要があります、忘れない様に」

 

「分かりました」

 

「美味しいですか?」

 

「はい、とても」

 

「そうですか、良かったですね?」

 

 

触媒が乾いたので診察台に座りサラシを巻いていると、センセイ説明されたので了承の意を伝えると、飴の味を尋ねられたので返事をすると微笑み俺の頭を撫でて、そんな事を言う

 

やっぱり子供扱いされてるよな?これ

 

 

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