アナザーストーリー タイプ エフ   作:銭湯妖精 島風

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210話 厄介事

 

 

一抹の不安を抱えつつ様子を伺っていると

 

 

「ギルドマスター そんな幼子に任せては不安が有りますので、僕も同行します」

 

「・・・闇帝、言いたくはないが・・・正直 お前では足手纏いだと思うぞ? 光姫の邪魔をしないでくれ、あと人を見た目だけで判断するな いずれ痛い目に遭うぞ?」

 

 

グレゴワールは例に漏れず合法ロリな私を見て悪気無く言っている様だが、自意識過剰な様でアルテミシアにたしなめられている

 

まぁグレゴワールには全く通じていない様だけども

 

と言うか、私が何処の誰かをグレゴワールは気付いていないのか? 今日は被り物をしていないから、狐耳飾りが見える筈なんだけどな?

 

そんな事を考え呆れていると、グレゴワールが机をバンと叩き立ち上がり

 

 

「僕が この様な幼子に劣ると言うのですか? ギルドマスター!!」

 

「五月蝿い、いちいち声がデカいし 机を叩くな、五月蝿い」

 

「大丈夫か? カヅキ」

 

「えぇ大丈夫です貴方様、耳が良すぎるのも考え物ですね?」

 

「そうだな?」

 

 

アルテミシアの言葉が気に入らななった様でグレゴワールは声を張り反論する、その音が私の狐耳に直撃しソっと両手で狐耳を畳んで遮音するとナズナが心配して尋ねてくれたので、冗談を言って返すと苦笑して納得してくれる

 

にしても、悪い意味でよく通る声だなグレゴワール、煩くて敵わない

 

 

「グレゴワール いい加減 黙れ、この会議中 お前が その様に振る舞うつもりなら、俺はカヅキを連れて帰る。 お前が原因で場の空気も最悪だ、少しは慎め、馬鹿者が」

 

 

私を心配していたナズナはギロっとグレゴワールを見て叱責すると 彼は漸く黙る、ナルシストとはいえ ナズナが王太子で自分は臣下の息子である事は分かる理性は持ち合わせている様だ

 

んー ナルシストだが 悪い奴では無さそう、か?

 

 

「では、次の議題だが・・・」

 

「会議中、失礼します!!」

 

「はぁ・・・次は何だ? 今日は厄日か? 全く・・・」

 

 

ナズナによる鶴の一声でグレゴワールは黙って会議が再開出来そうになった瞬間、会議の扉がバンと開き ギルド職員が焦った表情で入ってきて、アルテミシアがボヤく、まぁ気持ちは分からなくもない

 

 

「王宮 ユキヤ殿下より伝令、火急の事態に付き ナズナ殿下には王宮へお戻り頂き、ギルドマスターには登城要請が来ています! 詳細は王宮にて口頭で伝えるとの事です」

 

「・・・ボヤいてる場合では無いな、緊急事態の様なので会議は中止、日を改めさせて貰う、日時は追って通達する 解散」

 

 

伝令を告げるギルド職員の様子を見て 事態の緊急性を理解したアルテミシアは、パンパンと手を叩きながら会議の終了を告げて席を立ち上がりコチラへ歩いてくる

 

 

「殿下、ギルドから王宮まで馬車で1時間は掛かる、急ぐぞ」

 

「馬車ならな? カヅキ、頼めるか?」

 

「はい、問題無く。貴方様とアルテミシアさんを王宮へ送った後、私は(くだん)の魔物を討伐してきます」

 

「カヅキ?」

 

「あぁそう心配しないでください、3尾を送り込みますから」

 

「なら良い」

 

 

ナズナへ急ごうと急かすアルテミシアへナズナは焦るなと告げて私を見て頼んで来たので、了承し転移門と3尾分身を生成して色々言いたげなアルテミシアの背中を無理矢理押して押し込めて王宮へ送り込む

 

 

△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼

 

 

さてさて、ナズナとアルテミシアの方は本体に任せて、3尾分身(わたし)は件の魔物の討伐に行きましょうかね

 

 

「クロエさん、件の魔物の情報を下さい」

 

「良いよ〜 いや〜カヅキちゃんさ〜 分身出来るなら、もう少しギルドに来て欲しいかなぁ? って思ったり」

 

「ふふ、ナズナ様が なかなか 離してくれなくて、すみません」

 

「ははは〜 惚気じゃん」

 

「そうですよ?」

 

 

クロエへ声を掛けて魔物の情報が載っている書類を貰いながら軽く会話をする、相変わらずノリが軽いが私としてはやりやすいからヨシだ

 

 

「副マスター! 貴方も何を考えているんですか!! こんな幼子に危険な事を!」

 

「えー? カヅキちゃん、めちゃくちゃ強いからなぁ? 」

 

「ベルナール君、私は さっさと終わらせたいので行きますよ? 不満が有るならご自由に、ただし私の邪魔はしないでください」

 

「あ、ちょっっ君!!」

 

 

相変わらず声がデカいグレゴワールがクロエに食ってかかっていくのを横目に言い、私は書類に書かれた地点の近くに転移門で向かう、なんかグレゴワールの声が聞こえた気がするが、気のせいだろう

 

 

「さて・・・この座標だと、少し移動しないとな」

 

 

目的地はテレジア領の端にある沼地 地帯なので影狼を生成して騎乗し走らせ、ビームライフル(ガングニル)をインベントリから取り出し手に持っておく、見た目から武装している方が格好つくしね?

 

そんなこんなで影狼で街道を爆走して地質が硬い土から柔らかい土に代わり泥岩が増えて来た頃、森林へ突入して目的地目前へと到達する

 

 

「最後に目撃された場所は、この付近の筈・・・ゆけ 鴉、黒蝶」

 

 

足元がぬかるんでいても、物理的制約を受けない影狼に騎乗したまま索敵の影識神を放ち、周辺の索敵を行う

 

称号持ち 2名が撤退したとはいえ、多少のダメージは与えられている筈なので、動いていない事を祈りたい

 

ま、どちらにせよ 探し出すだけだ

 

 

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