アナザーストーリー タイプ エフ   作:銭湯妖精 島風

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215話 開戦

 

 

それからナズナにテスタロッサへ戻る旨を伝えて、1尾メイドをナズナのそばに置き、更に1尾分身を作りトンプソンの砦へ派遣し 私は転移門でテスタロッサ家へと戻る

 

 

「ただいま戻りました、お義母(かあ)様」

 

「おかえりなさいカヅキ、あと15分程で第1陣を送り込めますよ」

 

「流石はテスタロッサの精鋭、頼もしいです」

 

 

中央広場に出るとセンセイが待ち受けていたので、声を掛けると つい先程 出兵が決まったと言うのに、第1陣の支度が終わりそうと言う

 

この様子だと、当主招集が掛かった段階で準備していたのだろうな

 

 

「テレジアも我々に続き砲兵隊を出兵させるそうですね?」

 

「はい、その予定です」

 

「そうですか、外敵に対処するのですから、反りが合わずとも今は協力せねば」

 

「それは前当主の話でしょう? 今は友好関係に有りますから問題は有りません」

 

「あぁ そういえば 現当主は貴女の友人でしたね?」

 

「はい」

 

 

センセイは私に歩み寄り撫でながら尋ねてきたので答えると、納得してくれる

 

テスタロッサとしては、テレジアが一方的に毛嫌いしてきていただけなので、当主が変われば対応も変わる それだけの事だ

 

 

「本当ならば 私が前線へ出向きたい所ですが、此処は貴女がテスタロッサ家 当主代理として指揮を取りなさい、良いですね?」

 

「はい、お義母様 必ずや勝利を」

 

 

会話をしているとセンセイは私を抱きしめてから、そんな事を言うので返事を返すと、丁度 プレセアが第1陣の出発準備が完了した事を知らせてくれたので、兵達が待機している場所へと移動するとベルファさんが立っていて

 

 

「待っていましたよカヅキ」

 

「お待たせしました、お義父(とう)様」

 

「総員傾注!!」

 

 

私に気付いたベルファさんに返事を返し彼の隣りに並ぶと、甲冑姿のユリウスが良く通る声で号令をかける

 

 

「我がテスタロッサ家 臣下たる領兵の皆さん、此度 リューネへ侵攻する愚か者を討つ為に、貴方達には出兵して貰います 敵は有象無象の烏合の衆です 恐る事はありません、それに私達には我が娘 カヅキが着いています。カヅキが居れば我々に敗北は万が一、億が一 もありません! 臆せず戦ってください!!」

 

「我らに勝利を! リューネに勝利を! 」

 

 

ベルファさんが出兵の訓示をすると、領兵の士気は高いらしく心地良い雄叫びが聞こえてくる

 

それからベルファさんの合図でテスタロッサ砲兵隊を転移門で移動を開始してもらうが、少しキツかったので封印術を2つ外す

 

やはり規模が増えると消費も増えるな、うん

 

 

「では皆さん、砦に上がり迫撃砲を設置してください。制圧射はテレジアと連携しますので」

 

「「「了解!!」」」

 

 

テスタロッサ砲兵隊へ迫撃砲設置を指示して、次は先行させた1尾分身をテレジアへ送りテレジア砲兵隊を呼び込む

 

 

「お待たせカヅキちゃん」

 

「予想より幾分か早いですよチャール君」

 

「それは助かる、んじゃ ウチら も砲撃準備するわ」

 

「よろしくお願いしますね?」

 

「任せてくれ」

 

「全員に無線を持たせる事もお忘れ無く」

 

「もう全員持ってるから大丈夫だよ」

 

 

馬車で重迫撃砲を牽引してきたチャールと言葉を交わし、準備をお願いしてから 私は弾着観測と索敵用に鴉を数体作り放ち、私も砦の城壁上へと上がる

 

 

「なるほど、関所で足止めしている訳ですね・・・アリシア様、関所で殿(しんがり)をしている兵に撤退指令を、砲撃し戦意を挫きます」

 

「分かりました テスタロッサ嬢、貴女の作戦なんですね?」

 

「はい、その通りです」

 

 

私と同じ様に城壁の上で指揮を取っていたトンプソン家 当主代理であるアリシアへ指示をすると、彼女は私がする事を理解してくれ了承する

 

いやはや事前に1尾分身を送って作戦を説明しておいて良かった、じゃないと面倒な事になってそうだったし

 

因みにアリシアはオリヴィエの妹で、本来は当主たる父親が来る所だが 生憎 入院中で 次期当主であるオリヴィエは身重な為 代行として彼女が此処に立っている

 

それから続々と準備完了の報告が入ったので

 

 

「テスタロッサ 並びに テレジア 砲兵隊諸君、これより殿部隊退避完了の60秒後に第1観測射を敢行する、総員準備されたし! カウント60!!」

 

 

無線越しにテスタロッサ&テレジア砲兵隊に檄を飛ばし指示を出しながら私は鴉により得た情報を見て殿部隊の撤退完了を見守り、安全圏へ退避が完了したのを確認し

 

 

「観測射撃、弾数1 ってーー!!」

 

 

私の号令に合わせて迫撃砲特有の金属音を鳴らし砲弾が飛んでいく、少し離れた場所にいて良かった、そこそこ耳にくるわ

 

 

「だんちゃーく・・・いま!!」

 

「凄い・・・この距離を この短時間で? 」

 

「第2射よーい、修正値 X -4 Z -8 弾数8、ってーーー」

 

 

関所を飛び越えた先に群がるバルマバラッド兵へ砲弾が降り注ぎ甚大な犠牲を出し、その様子を見てアリシアは軽く引いているのが見えるが、とりあえず無視して次の砲撃座標を修正して伝えて撃たせる

 

今 関所を攻めているのが全戦力では無いだろう、多分 先行部隊の筈だから本隊は 何処かにいる筈だ

 

なら、可能な限りテスタロッサ&テレジア砲兵隊以外の兵力は温存しておきたい、リューネ兵力が集結するまで私は自由に動けないしね?

 

 

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