アナザーストーリー タイプ エフ   作:銭湯妖精 島風

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221話 九尾帰国

 

 

流石に三日三晩動きっぱなしで 漸く仕事が終わった為、気が抜けたのか眠気が襲い始めたので、手早く書き置きを書いてから転移門を潜ってリューネの砦へ帰還する

 

因み魔法無効化の魔法陣は、愚王からの魔力供給が無くなったせいか効果を失っているので、すでに私の魔法へ干渉するチカラを喪失しているので、インベントリへ保管中だ

 

 

「カヅキ!!」

 

「貴方様? まだ日が登る前ですよ? 」

 

「そんな事は どうでも良い、お前が無事に戻った事が重要だ」

 

「ふふ、ありがとうございます」

 

 

砦の城壁の上に展開した転移門を潜ると、軽甲冑を着て 険しい表情でバルマバラッドの方を睨んでいるナズナの横に出たからか、すぐにナズナに見つかり安堵した表情で言われたので、狐面を外し微笑みながら返事をする

 

 

アレ? 夜闇に溶ける黒色の外套に顔を隠す狐面を着けていたのに、ナズナは何で私だと気付いたんだろうか? いや、こんな場所に転移門を繋ぐ命知らずは私ぐらいだからかな? 多分

 

 

「普段 キリッとしてる お前にしては なんだか ふにゃふにゃ しているな? いや、大仕事を終えたのだから 疲れていて当然か、すまない・・・ルル、ブリジット!」

 

「なんでしょうか?」

 

「はい」

 

「アリシアに言ってカヅキが休息を取れる様にし、カヅキがキチンと休息を取るか監視をしろ」

 

「「御意!」」

 

「え? いや、自分で歩けます! あぁ 話の流れーーー」

 

 

私の動きが緩慢である事に気付いたナズナはルルとブリジットを呼び、私を強制収容(笑)をする様に2人へ言い、自分では平均体重のつもり だが ブリジットに軽々と横抱きにされ輸送され、不覚にも睡魔に負けて寝落ちしてしまった、無念

 

 

「んが・・・んん? ん・・・知らない天井だ」

 

 

目を開けると石造りのランプやランタンではなく、魔導具の照明が設置されている天井が見え、お決まりのセリフを呟く

 

どれぐらい寝ていたか分からないが、スッキリしたので身体を起こすと

 

 

「起きました? 」

 

「ブリジットさん、おはようございます」

 

「はい、おはようございます」

 

 

ベッド横に置かれた椅子に座り 単行本を読んでいたブリジットに声をかけられたので挨拶をすると、彼女はニコリと笑む

 

 

「どれほど寝ていましたか?」

 

「まだ半日も経ってませんよ? 」

 

「と、言う事は まだ外は明るい時間なのですね?」

 

「そうですね、昼下がりぐらいですね」

 

「分かりました、ブリジットさん ナズナ様の元に行きます。共をお願い出来ますか?」

 

「はい、喜んで」

 

 

私はベッドから降りてブリジットへ色々と質問をしてからナズナの元へ向かう事にし、ブリジットを伴い 部屋の前に待機していたルルに案内して貰いナズナの元へと向かう

 

 

「貴方様」

 

「あぁカヅキ、もう良いのか? もう少し休んでいた方が・・・」

 

「私の事は後回しで結構、それよりバカバカしい戦争を終わらせる方が先決です」

 

「あ、あぁ・・・そうだな、すまない」

 

 

帰還した時と同じく険しい表情でバルマバラッドを睨んでいるナズナへ声を掛けると、私の心配をしてきたので 本音は嬉しいが 今はナズナとイチャついている場合では無いので、心を鬼にして言う

 

 

「では単刀直入に、バカタレは捕獲しました」

 

「そうか、ご苦労だったなカヅキ」

 

「えぇ少々 厄介な事もありましたが、対応可能でしたから些細な問題です」

 

「そ、そうか?」

 

「えぇ」

 

 

簡潔に報告するとナズナに褒められて頬が緩むのを我慢してポーカーフェイスを心掛け相槌を打つ、ナズナの視線が私の やや後ろに行っているのは気のせいだろうしね?

 

 

「私がカチコミに行ってる間の戦況は?」

 

「迫撃砲の脅威に警戒したのか、人ではなく魔獣・・・バジリスクを迷いの森方向から進行させてきたが、砲兵隊の活躍で人的被害ゼロでバジリスクを殲滅出来ているし、それ以外に動きはない」

 

「なるほど、やはりバルマバラッドが黒幕でしたか」

 

 

私が単独行動をしている間に戦死者が出ていると、色々と面倒だったが バジリスクなら問題ない、後片付けも私が出来るからね、うん

 

さてと、一眠り してスッキリしたし 仕事を済ませないとね?

 

 

「まぁ愚王を手中に納めているので黒幕がバルマバラッドでも問題は無いですし、意味は有りませんからね」

 

「だな、さぁ終戦に向けて仕事をしよう」

 

「そうですね? 愚王には責任を取ってもらわないと」

 

「その通りだ」

 

 

私の言葉にナズナは頷き、尋問が出来る部屋へと移動を始め テスタロッサ家の臣下は 何処から持ってきたか分からないが、高性能スピーカーを設置し、バルマバラッド王を捕縛したので停戦を呼びかける放送をし始める

 

テスタロッサ家の臣下、優秀すぎない?

 

と言うか、人的被害を無視して突撃して来ないって事は、バルマバラッドの指揮官は馬鹿でも無いな、あと戦争に乗り気でも無いっぽい

 

これは好都合だ、このまま何も起こらないのが1番だしね?

 

別に人を殺す事に躊躇う訳じゃないが、望まない争いに身を投じた者を殺すのは違うと思うし、愚王を私達が確保している事が分かれば バルマバラッド内で燻っていたマトモな人達が蜂起してクーデターでも起こすだろう、ダメでもリューネから人を送ったりして支援すれば良いだろうしね?

 

 

 

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