ベアトリーチェの視線を受けながら着席して、彼女付きの侍女が淹れてくれた紅茶を飲む、緊張で喉が異様に渇くのでね
「改めて本題だけれど、今回の戦争が こんなに短期間で終戦したのはカヅキちゃんの活躍が有ったから、と報告を受けているわ 」
「持ち堪えてくれたトンプソン家の兵士の皆さんのお陰です、そうでなければ 私が到着する前に もっと被害が出ていた筈ですから」
「そうね? そうでしょうけれど、今回使用された新兵器は貴女の発案とチャール君とベルファから聞いているわ、謙遜しても逃げられる功績ではないのよ カヅキちゃん? 逃がさないわよ? 」
「・・・はい」
ベアトリーチェは私を真っ直ぐに見て微笑み言う、なんだろう? 物凄い圧を感じるぞ?
ひとまず隣に座るナズナを見てヘルプを送るが、僅かに首を横に振り 無理と告げてくる、無念
「去年も似た状況になったのに、まだ逃げられると思っていた事に 私は驚いてしまうわ」
「
「そうなのよね、本気で見返りを求めていないもの、でもナズナ君? 貴方も王族なのだから分かるわね?」
「俺は理解しています、しかしカヅキは分かっていない その証拠に去年の類似の案件の時も俺に丸投げだったじゃないですか?」
「そうだったわね?」
私を貶しているのか褒めているのか不明だが、ベアトリーチェとナズナの会話を大人しく 静かに気配を消して聞きに徹する、あわよくば話が有耶無耶になる事を祈りながら待つ
「気配を消して有耶無耶にしようとしているカヅキちゃん? 言っておくけれど、今回は去年の様にナズナ君 任せてとは行かないわよ? 貴女は 3度目の大功績を残してしまったのだから」
「そうだな、これに関しては21貴族当主やトンプソン家も含めて見ているし、知られているからな? 侯爵家への養子になる事 と同等か それ以上の褒賞を与える必要がある、最低でもな?」
「・・・どうしても、ですか?」
「どうしてもだ」
「どうしてもね」
気配遮断をして視界なら消えている筈なのだが、ベアトリーチェには看破されてしまい 呆れた様子でナズナに補足をされてしまったので ワンチャンに賭けて尋ねてみるが、ダメだった様だ 無念
「この際、なんでも良いから何か無いかしら? それを軸に 私とナズナ君で肉付けをしたりして褒賞として完成させるわ」
「急に言われても・・・」
「カヅキ、魔斧を鹵獲した地下遺跡を割譲して貰ったらどうだ? あそこは何かと便利だろう? 」
「あぁ良いですね、では それで あと可能ならば孤児や子供の福祉を充実させて下さい、アルタミラではストリートチルドレンが多数居ましたし、マフィア等の駒使いになっていましたから」
「そう、分かったわ。あとは私とナズナ君で調整するわね?」
「はい、ありがとうございます」
ベアトリーチェに言われたが 急に言われても出てくる訳も無く、ナズナのアシストで正式に地下遺跡の割譲と、子供への福祉充実をお願いする
私は自分の事は自分で出来るし、王太子婚約者と言う事で一定額が交友費として支給されているので、全く金欠にならないし デュエル・モンスターズのロイヤリティが入ってきているので、今も資産が増えているのである
「褒賞の件は お終い、ついでだから話しておくけれど カヅキちゃん には学園卒業後 本格的に王妃教育を受けて貰うわ、今 その為の人事をしている所よ、王妃教育の期間に関しては2〜3年を予定しているわ ナズナ君への引き続きが終了して戴冠したら 結婚式って感じね? ライラントも それぐらいなら持つと思うわ、少しキツイかも知れないけれど 頑張って頂戴」
「お心遣い感謝致します 正妃様」
「ふふ、貴女の為に 最高の教師を揃えると約束するわ。楽しみね」
「はい」
ニコニコと微笑み、卒業後の話をし始めるベアトリーチェに頷くと 本当に楽しみそうな表情をして言う
文字通り長い付き合いになりそうだから、ベアトリーチェとは仲良く出来る様に頑張ろう、いや めちゃくちゃ良い人なんだけど 考えを見透かされてる様で苦手意識がどうしてもあるんだよね、うん
「かあさま〜? おはなし、おわったぁ?」
「えぇ、おわったわよ ハルト」
「かづきちゃーん」
「おやおや、ハルト様 お久しぶりです」
「ひさしぶりい? にいさま も〜 」
「ははは、俺はついでか ハルト?」
「う〜?」
ベアトリーチェとの話も ひと段落して離席するタイミングを測っていると、随分と久しぶりなハルトが ひょっこり と顔を出してベアトリーチェに質問し、私に満面の笑みを浮かべてポテポテと寄ってきてナズナにも挨拶をする、ナズナは笑いながらハルトの頭を撫でて尋ねるが ハルトは首を傾げている、どうやら他意はない様だ
「ハルト、走ったら転ける・・・あ、母様」
「あら アキカ、本ばかり読んでいる貴女が庭まで来るなんて珍しいわね? 」
「ハルトは 前に魔力暴発で転移事故してるから 仕方ない、私は お姉ちゃんだから」
「ふふ、ありがとう アキカ」
「ん」
ハルトが現れた方向から、なんだかダウナー系な美少女が現れてベアトリーチェと軽く会話をしている
なんか久しぶりに見たが、相変わらず表情の変化が少ないな? まぁ良いか、そう言う子だし